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■事業の内容

(1) 観光資源の調査
 保護を必要とする下記3件の観光資源(調査対象)について、それぞれの歴史的・社会的条件などを調査し、保護と利用の構想をまとめた。
[1] 「米沢の旧武家屋敷群」 (山形県米沢市)
a. 歴史的特性と立地環境
b. 町並み空間の特性と屋敷モデル
c. 旧武家住宅の復元的考察
d. 住まい方調査
[2] 「網野銚子山古墳」 (京都府竹野郡網野町)
a. 町造りにおける観光の役割
b. 「うらにし」の風土を生かす地域開発構想に向けての課題
c. 発掘・整備に向けて
[3] 「黒島の自然と隠れキリシタン」 (長崎県佐世保市)
a. 歴史と概況
b. 地質と岩石
c. 職制と植物
d. キリシタン遺物
e. まとめと提案
[4] 報告書の作成
a. 規格   A4判
b. 部数   各300部
c. 配布先  調査対象関係先(地元自治体)、調査報告会、関係都道府県、調査団、調査協力先、報道関係、保護団体、学会、関係官公庁、図書館
(2) 観光資源思想の普及高揚
 観光資源に関する基本的問題についてテーマごとに特集し、その調査研究の成果及びニュースなどを掲載する広報誌を作成した。
 特集「日本海をとりまく歌と踊り」 夏季号 平成6年10月14日発行
 特集「笹森儀助の探検と発見」   秋季号 平成7年3月6日発行
 特集「芸道の花」         新春号 平成7年3月31日発行
 特集「鎮魂の思想史」       春季号 平成7年3月31日発行
[1] 部数   各3,000部
[2] 規格   B5変型判
[3] 配布先  報道関係、地方自治体、官公庁、審議会委員、図書館、関係団体、会員等、保護・調査対象関係、JR各社、編集関係者・文化人、観光関係団体、日本地名研究所

■事業の成果

(1) 観光資源の調査
 我が国には、歴史的・文化的価値の高い有形・無形の文化財及び自然景観である観光資源が各地に多く存在している。
 しかし、これら観光資源は長い歳月による自然崩壊、国土開発等に基づく人為的破壊及び社会情勢の変化により、危機に瀕しているものも少なくない。
 このため、3件の対象を選んで観光資源の実態を調査し、保護と活用の提案を盛り込み報告書とした。本報告書の提案に基づき、それぞれの観光資源は、地元自治体或いは(財)日本ナショナルトラストにおいて今後の保護と活用施策の具体化について検討することになろう。
(2) 観光資源保護思想の普及高揚
 観光資源についての一般の理解と認識を深め、保護思想を広報するため、オピニオン・リーダー誌としての「自然と文化」を発行し、自然と文化の保護の意義とその啓蒙・普及活動により、観光事業の健全な発展を促進し、もって心豊かな生活の文化的向上に寄与するものと思われる。





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