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■事業の内容

(1) EDI制度手続きに関する調査研究
[1] 「貿易データ交換規約」に関する調査研究
 国連ECE/WP.4が開発・普及に努めているUN/EDIFACTによる貿易関係取引をわが国の実情に即した形で導入するため、貿易関係手続きのEDI化に関する法律上の問題点について調査・研究を行い、EDIによるデータ交換を行う場合に必要となる「EDI標準協定書」について調査・研究を行った。
a. 調査方法
 貿易、海運、銀行、海貨、保険及び情報処理の専門家、学識経験者で構成する特別委員会において調査・研究を行った。
b. 調査対象
(a) アメリカ、イギリス、カナダ、ノルウェー、国際商業会議所(UNCID)のモデル・アグリーメント
(b) EDIによるデータ交換の実情
c. 調査項目又は調査内容
 国連ECE/WP.4文書として提示されている米、英、加、ノルウェーの「EDI標準協定書」について比較研究をし、わが国貿易関係業界におけるデータ交換、当事者の実務参考に供するためのモデルフォームの作成検討作業を行った。
d. 調査場所
 EDI制度手続簡易化特別委員会
[2] 国連ECE/WP4会議の出席
 EDI制度手続きに関する調査、研究の成果を国連ECE/WP4に反映させるため、特別委員会の委員長を国連ECE/WP4に参加させた。
a. 派遣先
都市名(国名)  ジュネーブ(スイス)
会議名     国連ECE/WP4
b. 派遣員
 EDI制度手続簡易化特別委員会委員長  1名
c. 派遣期間(出発日〜帰国日までの日数)
 9月18日〜26日
d. 派遣内容
(a) 国連ECE/WP4への出席
イ. モデル・アグリーメント検討状況のフォローを行った。
ロ. わが国におけるEDI制度手続きに関する調査・研究の成果の報告を行った。
(b) 情報収集
イ. 諸外国におけるモデル・アグリーメントの制定状況等に関する情報収集を行った。
[3] 報告書の作成
a. 部数   300部
b. 規格   A4判 212頁
c. 配布先  関係官庁、外国在日本大使館、貿易業界、海運業界等
■事業の成果

わが国の貿易は年々増加し、平成3年度貿易額は輸出入合計5,529億ドルに達しており、迅速、円滑な貿易手続きの必要性が指摘されている。国際的には、国際標準EDIFACT(行政、商業及び運輸のための電子データ交換)が国連ECEにおいて開発されつつあり、世界貿易の拡大のためこのEDIFACTによる貿易手続きの全世界的在普及が焦眉の急となっている。
 そこで本事業を実施したことにより、わが国貿易関係業界が必要としている貿易手続面におけるEDI化の法的諸問題について内外の最新情報を提供するとともに、貿易関係業界がグローバルな業務展開を推進するにあたり必要となるEDIによる貿易関係手続の法的側面を支援するために役立つものであり、UN/EDIFACTの開発普及のため国連ECEにわが国から派遣しているラポーターの活動に寄与するものと思料される。





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