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■事業の内容

(1) 電波航法システム用大型空中線鉄塔の自動塗装点検装置調査研究
 前年度まで実施した研究の成果をもとに、試作機の実施設計、一部の製作及び評価試験を行い、本調査研究を終了した。
[1] 委員会による検討
 委員会3回、作業部会3回開催し、次の事項について、調査研究の手順、方法等を指導、助言するとともに、研究成果のまとめを行った。
a. 研究方針、手順の検討
b. 試作機の実施設計
c. 試作機の一部製作
d. 評価試験
e. 研究成果のまとめ
[2] 試作機の実施設計
 昨年度のロボットの実施設計に基づき、実際の挙動・性能を確認するための評価用実物大モデルを設計した。
[3] 試作機の一部製作
 実施設計に合わせて、評価用試作機及びその制御装置の製作を行った。
[4] 評価試験
 試作機を使用して、3点吊り弧状桁上における旋回塗装試験を行い、その評価及び実機製作へ向けての仕様の明示を行った。
[5] 研究成果のまとめ
 調査研究の成果をまとめ、報告書100部を作成した。
 報告書は、関係官庁、関係団体、賛助会員等に配布し、本研究の成果の有効利用を図ることとする。
(2) ユニット式大型灯器に関する調査研究
 昨年度実施した基礎調査をもとに試作灯器の製作、実施及びシステム基本設計を行い、本研究を完了した。
[1] 委員会による検討
 委員会を4回開催し、次の事項について、調査研究の手順、方法等を指導、助言するとともに、研究成果のまとめを行った。
a. 研究方針、手順の検討
b. 試作灯器の設計
c. 試作灯器の製造
d. 視認実験及び性能評価
e. 研究成果のまとめ
[2] ユニット式大型灯器の設計
 昨年度の調査研究に基づき、回転装置モータ等について調査を開始するとともに、灯器の設計に着手。
[3] 試作灯器の製造
 反射鏡金型製造の手配を行うとともに試作灯器の製造に着手。ランプ安定器の決定。回転装置の調整を行い、灯器の組立を完成。
[4] 視認実験及び性能評価
 視認案験場所の検討、選定(千葉県九十九里海岸)を行い、視認実験及び評価試験を行った。
 一方、海上保安庁に依頼して光度測定試験を実施した。
[5] 研究成果のまとめ
 本年度に実施した調査研究の成果をまとめ、報告書100部を作成した。
 報告書は、関係官庁、関係団体、賛助会員等に配布し、本研究の成果の有効利用を図ることとする。
(3) 岩礁上固定型太陽電池モジュール開発の調査研究
 本年度は太陽電池モジュールパッケージの試作及び暴露試験準備を行った。
[1] 委員会による検討
 委員会を4回開催し、次の事項について、調査研究の手順、方法等を指導、助言するとともに、研究成果のまとめを行った。
a. 研究方針、手順の検討
b. 太陽電池モジュール架の試作
c. 設置場所の選定と現地調査
d. 太陽電池モジュール架の設置と暴露試験
e. アーク収集とまとめ
[2] 太陽電池モジュール架の試作
 試作モジュール及び耐波性のモジュール架を完成、現地実験用機械等準備を完了した。
[3] 設置場所の選定と現地調査
 耐波性能データを最重点とすることから、設置場所の選定と現地調査を再度実施するとともに関係機関と打合せを重ね、三浦市城ケ島を選定した。
[4] 太陽電池モジュール架の設置と暴露試験
 各機器の設置工事を完了し、機器の調整を行って作動状況を確認して暴露試験及び測定を開始した。
[5] データ収集とまとめ
 今後1年間にわたって、暴露試験を継続するとともに、定期点検を実施して14項目にわたるデータ収集を行う。本年度実施した調査研究の成果をまとめ、報告書を100部作成した。中間報告書は、関係官庁、関係団体、賛助会員等に配布し、本研究の成果の有効利用を図ることとする。

■事業の成果

本事業は、我が国の航路標識に対する各方面の要請に応えるため、
[1] 電波航法システム用大型空中線鉄塔の自動塗装点検装置調査研究
[2] ユニット式大型灯器に関する調査研究
[3] 岩礁上固定型太陽電池モジュールの開発の調査研究
を実施したことで、航路標識関係施設、機器等の改善を図る定めの一助となり、また、これらに関する情報を収集、更には、実用化に向けて十分期待のできるものと思われる。
 このことにより、我が国の航路標識事業の発展を図り、もって、海上交通の安全と効率化に寄与するものと思料される





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