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■事業の内容

危険物の国際基準策定に関する調査研究
 国連危険物輸送専門家委員会(国連委員会)第7回及び第8回小委員会における検討課題全般について危険物輸送国連対応委員会(国連対応委員会)及び同第二部会を開催し検討した。特に国連委員会の1993年及び1994年の検討課題中から「金属腐食の危険性評価基準」及び「酸化性物質の液体の危険性評価基準」を採り上げ日本提案を策定し提案文書として国連委員会に提出した。
(1) 委員会の開催
(国内)
[1] 危険物輸送国連対応委員会
 委員構成:学識経験者8名、関連業界実務者7名及び官庁関係者8名
(合計:23名)
[2] 危険物輸送国連対応委員会第二部会
 委員構成:学識経験者1名、関連業界実務者12名及び官庁関係者9名
(合計:23名)
(2) 国連委員会への対処
(海外)
 国連委員会第7回及び第8回小委員会に出席し、国際基準に関連して国連対応委員会の検討結果である日本提案を発表するとともに各種案件について我が国の意向を表明するとともに国際的動向の調査及び関係者との意見交換を行った。
■事業の成果

国連危険物輸送専門家委員会は、欧州主要国、米国等先進国13カ国及びIMO(国際海事機関)、ICAO(国際民間航空機機関)、ECE(欧州経済委員会)等国際機関が参加し、各運送モードに共通在危険物輸送に関する国際基準を常時刷新している。このような場に日本提案を発表しまた我が国の意向を反映することは、国内関係官庁及び関係業界にとって極めて重要なことと認識されている。本事業においては、国連危険物輸送専門家委員会の検討課題を討議し日本提案を策定することを目的として危険物輸送国連対応委員会を設置しこれに対応している。本年度は、2回にわたる国連委員会の各種検討課題に対応するとともに日本提案として「金属腐食の危険性評価基準」及び「酸化性物質の液体の危険性評価基準」を提出し、危険物輸送国際基準の策定に寄与することができた。また、危険物輸送に関する国際舞台における動向を調査し関係官庁及び関係業界に貴重な情報を提出することができた。これら本事業の国際的活動は、結果として我が国の危険物安全運送基準の策定にも貢献するものと思料される。





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