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■事業の内容

(1) シンポジウム開催準備
[1] 委員会の開催
 シンポジウム開催に向けての具体的準備を、組織委員会の下部組織である実行委員会、国際アドバイザリーグループ(IAG)、企画・総務、論文及び財務の各部会において検討した。シンポジウム終了後、実行委員会及び財務部会において収支結果を承認した。
[2] 参加者募集活動
a. 第2次開催案内(Second Announcement)をIMO第60回海上安全委員会 (平成4年4月)を初めとして国内外に広く配布した。
b. 実行委員会委員及び各部会委員により関係業界等広範囲にわたる参加者募集活動を実施した。
c. 運輸省記者倶楽部等に広告記事の配布を行った。その結果、一般紙、業界紙等にTDC11開催に関する記事が掲載された。
d. 専門誌、業界誌、新聞等に広告を掲載し、効果的に宣伝を行った。
e. 開催直前の参加者募集に効果を上げるため、最終プログラムを増刷し関係者に配布した。
[3] その他の準備作業
a. セッション座長の引受け要請
b. 論文集、サマリー案、最終プログラムの編集
c. 海外からの招聘者の旅行手配
d. シンポジゥムグッズの選定及び発注
e. 会場準備
f. テクニカルビジットの準備
(2) シンポジウムの開催
[1] 第11回海上及び内陸水路における危険物の運送に関する国際シンポジウム
a. 開催場所  東京.日本海運倶楽部2階大ホール国際会議場
b. 開催期間  平成4年11月9日〜12日(4日間)
c. 登録者数  335名(国内295名、海外40名)
参加者数  294名(国内254名、海外40名)
d. 参加国   19カ国
e. 発表論文  国内24編、海外22編  計46編
f. 来賓講演  「IMOの現状と今後について」
「社会的視点から見た危険物の安全」
g. セッションテーマ
A1:規制行政
A2:環境規制
B1:IMDGコード-一般
B2:IMDGコード-タンクコンテナ
C :油タンカー
D1:危険性評価(試験及び判定基準)
D2:危険性評価(ばら積み貨物)
E :海洋計測技術
F :ケミカルタンカー
G :港湾
[2] 歓迎レセプション
 11月9日(月)18時30分〜20時 日本海運倶楽部において開催、参加者約300名が参加した。組織委員長が歓迎の意を表し、IMO事務局長より挨拶が行われた。
[3] ビュッフェパーティー
 11月11日(水)18時30分〜20時 日本海運倶楽部において開催、参加者約200名が参加した。
[4] テクニカルビジット
 11月13日(金)筑波研究学園都市へのバスツアーを実施した。
 財団法人シップアンドオーシャン財団筑波研究所及び環境庁国立環境研究所の施設及び実験を見学した。参加者29名(希望者のみ)。
(3) 論文集等の作成
[1] 論文集
 「社会的祝点から見た危険物の安全」を収録した論文集(英語版550頁)を400部作成し、参加者に配布した。また、海事関係機関、学校等に寄贈した。
[2] 最終プログラム
 シンポジウムプログラムの全体を記載した最終プログラム(8頁)英語版300部及び日本語版500部を作成し、参加者及び関係者に配布した。
[3] 論文サマリー集(要約集)
 英和対訳論文サマリー集(51頁)を400部作成した。シンポジウム内容を理解してもらい、募集効果を上げるため開催1カ月前に組織委員会委員等から関係者に配布した。
[4] 参加者のリスト
 参加登録を行った335名の氏名、所属、住所、国名を記載した“LIST OF PARTICIPANTS”(18頁)を400部作成し、参加者に配布した。
[5] その他
 コングレスバッグ(300個)、名札、ランチマップ等の“シンポジウムグッズ”を作成し、参加者に配布した。
■事業の成果

3年間にわたって準備を進めてきた本事業は、平成4年11月9日から12日の間、日本海運倶楽部において開催され大成功裡に終った。今回のシンポジウムは、登録者335名、参加者294名、参加国19ヶ国であり、本シンポジウムの歴史上最高の参加者を得た。IMO事務局長を初めとしたIMO及び国連関係者、この分野における学識経験者、運輸省他関係省庁及び関連業界関係者が参集した。発表された論文は46編(国内24編、海外22編)にのぼり、その内容は危険物の個品運送に限らず、ばら積み運送、海洋環境保護、造船技術、海洋計測技術等広い範囲にわたる秀逸なものであった。
 東京においては、TDG6以来2度目の開催であったが、遠く欧州地区から、また、アジア地区からの多くの参加があり、特に中国からの参加者及び論文発表の数が多く、積極的に討議に参加していたことが注目を集めた。
 危険物運送規則の海、陸、空それぞれの運送モード間の整合が国際的に急速に促進されているこの時期に、時宜を得たテーマによる国際交流の場を世界の関係者に提供することができた。
 かくして、我が国海運、造船をはじめとした関連業界に大きく貢献するとともに、世界の先進国として、そしてアジアのリーダー国としての役割を十分に果たし得たものと思わる。





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