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■事業の内容

(1) 体力の調査研究
[1] 調査方法
アンケート調査、面接調査および機器を用いた測定等を行った。
[2] 調査対象(被験者)
成人1班40名(男女各20名)  10班400名
[3] 調査項目
a. 中高年の生きがいを促す「活動的生活スタイル」に関する研究調査
b. 日常的運動が老化過程(エイジング)に与える影響についての研究調査
[4] 調査場所
東京・名古屋・京都・大阪地域
[5] 調査結果の概要
 高齢化社会における中高年者の生きがいについて各方面で関心がもたれている状況から、生きがいと加齢に伴う体への影響について、すでに行ったパイロット調査(生活意識、生活スタイル等についての調査、健康、体力に関する調査等)にもとづき、本格調査第3年度に入り現況の把握と問題点の所在について分析を行い解明を深めた。
[6] 報告書の作成
 各研究班の報告書を編集委員会が取りまとめて、研究紀要「体育科学」として刊行した。(「資料の刊行配付」参照)
(2) 運動処方の調査研究
[1] 調査方法
面接調査および各種機器を用いた測定等を行った。
[2] 調査対象(被験者)
児童生徒1班40名(男女各20名)  13班520名
[3] 調査項目
a. 児童および生徒の運動処方に関する研究調査
b. 体育授業の生理学的分析とカリキュラム作成に関する研究調査
[4] 調査場所
東京・名古屋・京都・大阪・福岡地域
[5] 調査結果の概要
 小学生および中学生の全身持久力および局所持久力等に関し、各運動種目について種々の角度から調査測定を行い、ほぼ研究目的を達成した。また、体育授業の内容を運動生理学的立場から測定および分析し、それらのデータに基づいてカリキュラム化についての研究を行い、その成果をつみかさねた。
[6] 報告書の作成
 各研究班の報告書を編集委員会が取りまとめて、研究紀要「体育科学」として刊行した。(「資料の刊行配付」参照)
(3) 調整力の調査研究
[1] 調査方法
アンケート調査、面接調査および機器を用いた測定等を行った。
[2] 調査対象(被験者)
1班80名 11班880名(1班は園児、児童男女各40名、高齢者80名)
[3] 調査項目
a. 幼児および児童の運動生理学的特徴に関する研究調査
b. 幼児および児童の健康法に関する研究調査
c. 高齢者の調整力に関する研究調査
[4] 調査場所
東京・名古屋・広島地域
[5] 調査結果の概要
 幼児および児童の運動生理学的特徴に関しては、未開拓の分野が多く、成人の調査基準を適用することは問題があるので、幼児および児童を対象に調査研究を行った。また、総合的な健康法に関する研究調査を行い相当のデータがえられた。また、高齢者の調整力に関し、バランス能力、動作特性、トレーニングプログラム等について研究調査を行い、その解明が前進した。
[6] 報告書の作成
 各研究班の報告書を編集委員会が取りまとめて、研究紀要「体育科学」として刊行した。(「資料の刊行配付」参照)
(4) 講演会の開催
[1] テーマ   高齢者の健康づくり
[2] 開催日   平成4年7月20日
[3] 開催場所  国立教育会館
[4] 内容    研究成果の公開発表
[5] 講師人数  2人
[6] 参加人員  約250人
[7] 内容    平成4年7月20日(月)午後2時から約2時間余にわたり、東京虎の門国立教育会館において、第20回公開講演会を開催した。内容は、センターの研究成果について、スライドおよび講演概要を配付して講演を行った。講演終了後、多数の聴講者から質問があり健康に関する関心の深さが実感された。
(5) 資料の刊行配付
[1] 資料名  体育科学第20巻
[2] 規格   B5版 約250頁 和欧文
[3] 部数   1,000部
[4] 研究成果の報告
学術紀要として「体育科学」第20巻(ISSN 0289-0038)を印刷刊行して、本センターの研究業績を内外一般に公表し、多大の成果を収めた。
[5] 配布先  体育・スポーツの学術団体、実施団体   (350)
大学・研究機関等の体育指導者・研究者   (650)

■事業の成果

近時国民の生活水準の向上は、社会環境、生活環境を著しく変ぼうさせ、身体活動の機会と場所をせばめつつあり、一般的にみて健康と体力に好ましくない影響を与えている。このような現状からみて、健康の保持強化のため体力に関する調査、適正な運動処方および調整力に関連する未知の研究分野を開拓することは緊急を要するところである。そこで全国的な組織と規模において国民の健康と体力に関する諸般の研究調査を実施したことにより、その成果の活用および普及徹底を図り、国民各層の健康と体力の維持向上及びスポーツの振興に資するという点からみて大なるものがあると思われる。





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