日本財団 図書館


■事業の内容

(1) 海外の消防防災行政における技術基準等に関する調査研究
[1] 研究内容
 開発途上国における災害による被害の軽減に資するため、アジア太平洋地域の諸国を対象として消防防災行政の組織体制の仕組み、技術基準等の現状と問題点等について国際連合地域開発センターの協力を得ながら調査研究を行った。
[2] 研究方法
 本研究は、学識経験者、行政関係機関等からなる「開発途上国の消防防災行政に関する調査研究委員会」を設置してすすめた。
[3] 報告書の作成及び配布
研究委員会において、その成果として報告書をまとめ、A4版により300部を作成して、都道府県、消防本部等へ配布した。
(2) 防災アセスメントのための地図情報システムに関する調査研究
[1] 研究内容
 地形図等に示された等高線の形状や標高、地盤高、水面高等の情報をコンピュータで処理することにより、土砂災害・水害危険の把握を支援するシステムの調査研究を行う。
[2] 研究方法
 本研究は、学識経験者、行政関係機関及び関連会社からなる「防災アセスメントのための地図情報システム研究委員会」を設置してすすめた。
[3] 報告書の作成及び配布
 研究委員会において、その成果として報告書をまとめ、A4版300部を作成して、都道府県、消防本部等へ配布した。
■事業の成果

(1) 海外の消防防災行政における技術基準等に関する調査研究
 本研究では、人口の増加、都市化の進展が著しく、災害が発生した場合特に被害が深刻となりやすいアジア太平洋地域の開発途上国について、その自然環境、社会環境ならびに消防防災体制の現状を理解するとともに、今後、この分野で日本が国際協力を進めていくに当たっての課題を明らかにするための調査研究を実施したところである。
 近年、消防防災行政の分野においても、国際化の進展が進むなか、諸外国からの研究員の受け入れなど、国際交流・協力が盛んに行われるようになり、今後、防災先進国といわれる日本が、より適切な協力を行っていくためには、相手国の防災体制の現状等を事前に十分把握しておく必要がある。
 折しも、1990年代は、国際社会が自然災害軽減のために一致協力する「国際防災の10年」と国際連合において決議されており、今回実施した調査研究は、その推進に寄与するものであると考える。
(2) 防災アセスメントのための地図情報システムに関する調査研究
 本研究では、降雨による災害を対象とした基礎的な防災アセスメント(危険区域)を支援するためのシステムの検討を行った。すなわち、地形図に表わされた等高線をもとに標高データを入力し、これをもとに崩壊等の起こりやすい区域を把握するための方法を示すことにより、市町村における防災アセスメント作業の効率化、省力化に寄与するものである。





日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION