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■事業の内容

(1) 陸上実験
 光ファイバーケーブルについての敷設模擬試験、振動試験、ヒートサイクル試験、また光ファイバー周辺機器についてのヒートサイクル試験、振動試験を行った。
 なお、試験期間中延4回にわたり委員、職員による試験立会いを行い、試験の実施状況を確認した。
[1] 試験内容
a. 光ファイバーケーブル関係
(a) 敷設模擬試験
 引張り試験、側圧模擬試験、締付圧縮試験等の試験を行い光ファイバーケーブルの受光レベルの変化量等を測定した。
(b) 振動試験
 光ファイバーケーブルを100m、150m、200mの間隔で振動機に取り付け、各間隔におけるファイバーケーブルの共振幅及び振動数等をストロボスコープを使用して測定した。
(c) ヒートサイクル試験
 ケーブルを恒温槽でヒートサイクル(-30℃〜85℃)を5サイクル与え受光レベルの変化量を測定した。
(d) 低温曲げ試験
光ファイバーケーブルを-20℃の恒温槽に放置するなどにより、外観の状況を観察すると共に、受光レベルの変化量を測定した。
(e) 耐延燃性試験
 光ファイバーケーブルをガスバーナーで一定時間燃焼させ、終了後の残炎時間、ケーブル炭化長などの状況を測定した。
b. 周辺機器関係
(a) 振動試験
 振動を3方向(前後、左右、上下)より加え、各部の共振点の有無振幅及び振動数等を振動計装置を使って測定した。
(b) ヒートサイクル試験
 1サイクル12時間のヒート(-25℃〜55℃)を5サイクル与え受光レベルの変化量を測定した。
[2] 試験立会
参加者
立会年月日 委員 事務局
 昭和63年 9月28日
     10月18日
     11月24日
     11月30日 2名
1名
2名
2名 1名
1名
1名
1名
試験実施場所 船舶艤装品研究所

(2) 報告書の作成
 光ファイバーケーブルの敷設模擬試験、振動試験、ヒートサイクル試験及び周辺機器の振動試験、ヒートサイクル試験等についての結果を基に委員会で検討の上、中間報告書を作成した。
a. 規格  B5版オフセット110頁
b. 部数  220部
c. 内容  イ. 光ファイバーケーブルの試験の概要、試験方法の詳細試験結果等について
試験項目(敷設模擬試験、衝撃試験、圧縮試験、振動試験、曲げヒートサイクル試験、低温曲げ試験、耐延焼性試験)
ロ. 光ファイバーケーブル周辺機器の試験の概要・試験方法の詳細、試験結果について
試験項目(振動試験、ヒートサイクル試験)
■事業の成果

本事業は、陸上における光通信システム技術の目覚ましい進歩に伴い、船舶においても最近その実用化が顕著になってきており、船舶電装業においても、これに対処できるよう工事技術の向上、合理化及び標準化を図る必要がある。
 このため、今後船舶用として多用されることが予想される各種の光ファイバーケーブルを試作し、また船舶用として適当と思われる各種の周辺端末機器を選定して、これらの船舶への適合性に関する各種の試験を行い、船舶に最適な光応用装備技術に関する報告書(中間)を作成した。
 本調査研究の実施により、光通信システム技術の向上、合理化及び標準化に寄与できるものと確信する。





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