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■事業の内容

(1) 近畿地区における運送取扱業の現状と将来展望に関する調査
[1] 国際(貿易)物流動向並びに国際航空物流を取りまく環境変化の把握
 貿易構造の質的変化並びに量的変化を既存資科により把握するとともに、国際航空物流の動向に変化をおよぼす要因を整理した。
[2] 運送取扱業の概要把握
 運送取扱業の種類、業域及び役割について、既存資料により把握するとともに、今後の規制の見直しの方向についてとりまとめた。
[3] 近畿地区における国際航空貨物取扱事業者の実態及び意向の把握
 国際航空貨物取扱業者(日本国際航空貨物輸送業者協会大阪支部)49社を対象にアンケート及びヒアリング調査を実施し、事業の特性や業務実態を把握するとともに、関西国際空港の開港に向けての対応等将来意向について把握した。
[4] 近畿地区における国際航空貨物荷主の実態及び意向の把握
 国際航空貨物輸送の利用荷主394社を対象にアンケート調査を実施し、国際航空貨物輸送の利用実態、国際航空貨物取扱業者との関わりや意向について把握した。
[5] 国際航空運送事業者の実態及び意向の把握
 伊丹エアライン・オペレーター・コミッティ(AOC)のメンバー16社を対象にアンケート調査を実施し、国際航空貨物の取扱実態及び国際航空貨物取扱業者への意向等を把握した。
[6] 国際航空貨物取扱業の課題と今後のあり方
 上記調査結果により、国際航空貨物取扱業の課題を整理するとともに、今後のあり方についてとりまとめた。
[7] 調査のまとめ、報告書の作成
 以上の調査結果並びに、前年度調査結果により委員会で検討のうえ、近畿地区における運送取扱業の現状と将来展望についての報告書を作成した。
(2) 国際航空に係る物流システムに関する調査
[1] 我が国経済と国際物流の動向把握
 既存資科及びヒアリング調査により、我が国経済と貿易動向について把握するとともに、国際物流の動向についてとりまとめた。
[2] 国際航空物流の現状把握
 既存資料により、主要国際空港の貨物取扱施設等の現状を把握するとともに、国際航空物流に係る制度等についてとりまとめた。また、我が国の国際航空物流の現状について、既存資料及びヒアリング調査により把握した。
[3] 国際航空物流の実態と意向の把握
a. 国際航空貨物取扱事業者に対する調査
 日本国際航空貨物輸送業者協会(IAFA)大阪支部会員49社を対象にアンケート及びヒアリング調査を実施し、国際航空貨物の取扱状況、関西国際空港に対しての対応方針、意見、要望等について把握した。
b. 国際航空運送事業者に対する調査
 伊丹エアライン・オペレーター・コミッティ(AOC)のメンバー16社を対象にアンケート調査を実施して、事業の現状、関西国際空港に対する対応方針、意見、要望等について把握した。
c. 国際航空物流に係る荷主に対する調査
 国際航空貨物輸送の利用荷主394社を対象にアンケート調査を実施して、国際航空貨物輸送の利用実態、関西国際空港の開港に向けての意見、要望等について把握した。
[4] 関西国際空港建設計画の概要把握
 関西国際空港(株)に対してヒアリング調査を実施して、関西国際空港の建設計画、国際航空貨物取扱施設の整備計画等について把握した。
[5] 関西国際空港に係る国際航空貨物取扱施設設置構想の概要把握
 関係地方公共団体を対象にヒアリング調査を実施して、関西国際空港に係る国際航空貨物取扱施設設置構想等について把握した。
[6] 関西国際空港に係る国際航空貨物需要の把握
 既存資科及び関係機関、団体等に対するヒアリング調査により、関西国際空港に係る国際航空貨物取扱量の需要見通しについて把握した。
[7] 国際航空物流システムの基本的な考え方
 上記調査結果を踏まえて、委員会で検討のうえ、関西国際空港に係る国際航空物流システムの基本的な考え方についてまとめ、国際腕空に係る物流システムに関する報告書を作成した。
■事業の成果

近年の物流は、産業構造の重厚長大型から軽薄短小型への移行、さらに、情報化の進展による大量輸送のハード機能重視から小量多品種、多頻度に対応したノウハウやサービスのソフト機能の重視へと移行している。
 本事業は、このような状況の中で、貨物運送関係情報及び情報処理能力等のソフト機能を蓄積している運送取扱業、とりわけ国際物流に重要な役割を果たしている大阪港に係わる海運貨物取扱業に焦点をあて、その実態と問題点を解明し、運送取扱業の今後のあり方と将来に向けての展望に寄与するものと思われる。





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