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■事業の内容

全国所要の95地区(1地方本部、94支部、107の海上保安官署の管轄する地域)に海上保安庁の推薦にもとづいて委嘱した海洋汚染防止推進員570名を配置して、所轄海上保安官署の指導のもとに、海洋汚染の監視及び発見時の関係海上保安官署への通報ならびに、海洋汚染の防止に関する一般的な啓蒙活動を実施した。
(1) 海洋汚染の監視、通報
 海洋汚染(油による汚染のほか、油以外のものによる汚染で人体に有害なもの、水産動植物に被害を与えるおそれのあるもの、船舶の航行や漁業の妨げとなるおそれのあるもの等)を発見し、発見日時、場所、汚染の排出源、汚染状況及び被害状況等を関係海上保安官署に通報し、必要な措置の実施に協力した。
(2) 海洋汚染の防止に関する啓蒙活動
 海上保安庁の主催する海洋汚染に関する講習会その他の行事に協力したほか、推進員の所属する団体企業内等で海洋汚染防止思想の啓蒙活動を実施した。
(3) 推進員の表彰
 業務に功労のあった推進員を30名を表彰した。
(4) 資料の作成
イ. 海洋汚染防止推進員手帳
 推進員が日常活動を実施するための必携資料として「海洋汚染防止推進員手帳」を作成して、全推進員に配布した。
 手帳の内容は、a. 推進員の証 b. 事業の目的 c. 事業規則 d. 推進員の心得 e. 通報、報告の要領、f. 海上公害関係法令のあらまし等。
ロ. リーフレット(啓蒙活動資料)
 規格B5判、部数5,000部
 内容は海洋汚染発生の原因と防止対策


■事業の成果

我が国周辺海域における、船舶あるいは臨海工場等から流排出される油、その他各種の廃棄物等による海水の汚染は、自然環境を破壊し、国民の健康のみならず産業経済にも重大な影響を及ぼす恐れがある。全国所要の地に海洋汚染防止推進員を配置して海上保安庁の指導のもとに、海洋汚染の防止ならびに啓蒙活動を実施したことにより、海洋環境の保全に寄与するものと思われる。





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