■事業の内容
(1) 前年度調査結果の分析及び需要予測 [1] 旅客等流動実態調査の資料をもとに、手段別データを作成し(各ゾーンからの費用、所要時間、乗換回数等)手段選出に関する分析をモデル式によって行った。 [2] 上記分析資料並びに関係資料によりゾーン別の発生集中量及び手段毎の需要量の予測を行った。 (2) 旅客交通プロジェクトの効用と収支採算性の検討 [1] 圏域内における交通条件の現状を調査するとともに、前年度調査資料等をもとに各地別に輸送手段毎にサービス条件の検討を行った。 [2] 上記で検討した旅客交通体系のうち、整備が望ましい路線及びターミナル等について、アクセス交通の役割とその効用、地域開発効果等を整理して、事業の採算性、成立性及びその評価等を定量的に行った。 (3) 旅客交通体系試案の策定と問題点、解決方法の検討 [1] 上記2で検討した旅客交通体系について利便性、事業の成立性、技術的可能性などの点からそれぞれの問題点を抽出した。 [2] 既往の事例、地域整備計画等からみて問題点の解決策を検討するとともに実現へ向けての課題を整理した。 (4) 空港建設に伴う交通体系のあり方 以上各種の検討をもとに、旅客交通体系の将来像を段階的に提言するとともに整備、運用に当って留意すべき事項、今後の検討課題について委員会でとりまとめを行い、報告書を作成した。 (5) 報告書 A4版 配布先:運輸省、関係府県、市
■事業の成果
関西国際空港は、昭和67年度供用開始の予定で建設計画が推進されているが、開港後は1日約18万人の出入があるものと予想され、これらの旅客の円滑な輸送を図るため便利で且つ確実な旅客アクセスの整備が求められている。 本調査研究は、関西国際空港の圏域各都市からの旅客アクセス体系の整備に当たり、鉄道、バス、旅客船等の公共輸送機関について利便性、確実性、輸送力並びにその評価と成立の可能性等の検討を行い、システム構築上の問題点と課題を整理して実現のための対策を具体的に提言したものである。 今後関係機関による各種施策の推進と相侯ってこの調査研究資料が活用され空港旅客アクセスのシステム構築に貢献するところが大きいものと思料される。
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