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■事業の内容

(1) 海洋開発関連の国際会議・展示会への出席
[1] OTC'84(Offshore Technology Conference)への出席
a. 開催期間  3日間(59.5.7〜5.9)
b. 開催場所  米国(ヒューストン)
c. 派遣人員  役員1名、職員1名
d. 会議及び調査内容
(a) OTC'84会議
35セッション、175論文の発表があった。
参加登録者数  2,768名
(b) 海洋開発関連機関等の訪問調査
イ. Harbar Branch Foundation,INC(米国)
 沿岸域の科学調査研究、研究用機器システムの開発
ロ. SUBSEA INTERNATIONAL社(米国)
 無人機等を使用して、海洋構造物の検査修理等を行っている会社で、ROVを35台、100〜150名のダイバーを擁している。
ハ. ルイジアナ万国博覧会(米国)
 テーマ「河川の世界・生命の源としての水」
ニ. ROV’84(米国)
 無人潜水機に関する会議と展示会で無人潜水機に関して67件の論文発表と100を越える団体と会社が展示をおこなった。
 参加登録者数  約800人
ホ. AMETEK社(米国)
 海洋及び航空宇宙に関する科学機器、電気機器の開発と政策を行っている。
 特に、海洋機器については、音響関係の機器に先端的技術が見られた。
ヘ. スクリップス海洋研究所(米国)
 カリフォルニア大学の付属機関で、連邦政府、州個人の寄付金等により運営されており、海洋生物生態学、物理、化学等海洋に関する幅広い研究を行っていた。
ト. 米国海軍研究所 SUBMARINE DEVELOPMENT GROUP(米国)
 米国海軍の深海潜水船の試験と開発を行う機関で深海における潜水艦等の捜索、救難、飽和潜水システム等の試験、評価、調査研究を実施している。
チ. ハワイ大学海中調査研究所(米国)
 潜水船による海中調査及び海中居住実験等を実施している。
[2] OCEANS'84への出席
a. 開催期間  3日間(59.9.10〜9.12)
b. 開催場所  米国(ワシントン)
c. 派遣人員  役員 1名、職員 1名
d. 会議及び調査内容
(a) OCEANS'84会議・展示会
9セッション  300論文の発表があった。
参加登録者数  約1000名
出展社数    約 160社
(b) 海洋開発関連機関等の訪問調査
イ. 海洋産業開発室 OCEAN INDUSTRY DEVELOPMENT OFFICE(カナダ)
 カナダの海洋産業の育成を行う政府機関
 特に、氷海での石油開発に力をいれている。
ロ. ベッドフォード海洋研究所(カナダ)
 政府の海洋研究所で、曳航式海洋観測器、半没水式海洋調査艇等を保有している。
ハ. GEOMARINE ASSOCIATES社(カナダ)
 海底油田探査のための地勢調査を行う企業
ニ. HALIFAX INDUSTRY社(カナダ)
 海底石油掘削リグの建造を行っている企業
ホ. メモリアル大学応用理工学部(カナダ)
 海氷と海洋構造物の関係、海氷の海底に与える影響等に関する研究を行っている。
へ. メモリアル大学CENTER FOR COLD OCEAN RESEAR CHENG.(カナダ)
 州政府出資で設立された機関で海氷情報の提供を主務として行っている。
ト. メモリアル大学海洋ダイナミックス研究所(カナダ)
 海氷と海洋構造物の関係を研究するため設立された機関で大規模な海氷水槽等を保有している。
チ. NORDCO社(カナダ)
 北極及び寒冷地域の調査研究と関連技術の開発を行う企業で、州政府により設立された。
リ. NASA GODDARD SPACE FLIGHT CENTER(米国)
 人工衛星の研究開発、組立、試験、衛星の追尾管制及びデータ処理を行う施設で、海洋観測に関する衛星データ処理について調査した。
[3] インターナショナル・ダイビング・シンポジウム'85への出席
a. 開催期間  3日間(60.1.28〜1.30)
b. 開催場所  米国(ニューオリンズ)
c. 派遣人員  職員2名
d. 会議及び調査内容
(a) インターナショナル・ダイビング・シンポジウム会議・展示会
32論文の発表があった。
展示会出展社数  68社
(b) 海洋開発関連機関等の訪問調査
イ. TAYLOR IVING & SALVAGE社(米国)
 潜水作業のオペレーション等を行っている世界最大級のダイビングサービス会社
ロ. SUB SEA INTERNATIONAL社(米国)
 石油掘削リグの支援作業を中心とした、潜水作業会社であり、ダイバー600人、無人潜水機のオペレーター150人を擁する。
ハ. DEMA TRADE SHOW(米国)
 昭和60年1月31日〜2月3日までラスベガスのヒルトンホテルで開催され、潜水機器・用具等の展示発表が行われた。今回で第9回目である。
出展団体  275社
ニ. 南カリフォルニア大学海洋研究所(米国)
 ロサンゼルス沖22マイルのセントカタリナ島にある研究所で、潜水技術をはじめ各種海域実験が可能となるよう沖合に実験海面を保有している。
(2) 海外の研究者・技術者の招へい
○ 海洋エネルギー利用技術に関する研究者の招へい
a. 招へい期間  10日間(60.3.6〜3.15)
b. 招へい元   英国電力中央研究所(CEGB)
c. 招へい人員  1名(CEGB研究部長 Dr.Braian Count)
d. 招へい内容  当センターの波力エネルギーの研究(「海明」プロジェクト)について次のテーマについて指導、助言を受け、意見交換を行った。
(a) 波力発電の最適化手法について
(b) 海洋エネルギー利用の長期展望
(c) 英国における波力発電研究の現状等
■事業の成果

近年、エネルギー資源問題をはじめとして、海洋科学技術の研究開発の重要性は一段と増してきた。
 これらの技術は、わが国でも未知の分野の先端技術が多く、研究開発事業をより効率的かつ安全に推進してゆくためには海洋開発先進諸国の技術情報の入手、交換を行い、効果的な事業の推進を図る必要がある。
 本事業はこれらをふまえ海洋開発関連機関の訪問調査、海外での海洋開発関連の国際会議・展示会への参加、海外の研究者の招へいを実施したものでわが国の海洋科学技術の開発の促進に寄与するところ大なるものがある。





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