(1) 陸上レーダにおける航行援助情報画像の伝送方式に関する調査研究 [1] 委員会による検討 画像伝送システム調査研究委員会及び作業部会により、次の各項を検討して委託研究の指導を行った。 a. 調査方針の検討 b. 伝送方式等の検討 c. 自動切替方式の検討 d. 結果の検討評価 [2] 委託による自動切替装置の調査研究 セナー(株)に委託して次の各項について実施した。 a. 自動切替装置の設計 b. 同装置の試作 c. 同装置の実験 d. 伝送試験
(2) 電波航法用の新方式受信機に関する調査研究 [1] 委員会による検討 電波航法用受信機調査研究委員会を4回、作業部会を5回開催して次の各項を検討し指導するとともに、成果の取りまとめを行った。 a. 調査方針の検討 b. 受信機構成回路等の検討 c. 基礎実験案及び設計案の検討 [2] 委託による受信回路等の調査研究 この研究は下記のように4件に分けて委託し下記のとおり実施した。 a. 古野電気(株)に委託して、次の各項について実施した。 (a) 基礎実験 デッカ、オメガの電波信号を比較演算し、良い方のデータを出力とする方法、切替える受信距離基礎的事項をマイクロCPU、液晶表示器等を使用して実験した。 (b) 試作機器の設計 (a)の結果を使用し信号演算回路としての試作機を設計した。 (c) 集積化の検討 この回路用のLSIを新規に開発するメリットは少ない。 b. 受信回路 (株)光電製作所に委託して実施した。 (a) 基礎実験 デッカとオメガの電波信号を干渉等がなく小型化できる限度、共通化できる部分の基礎的事項をプリント板等に組み実験した。 (b) 試作機器の設計 (a)の結果を使用し、新受信回路として評価するための回路を設計した。 (c) 集積化の検討 受信回路の自動追尾系は集積化するメリットがあることが確認できた。 c. 表示方式 セナー(株)に委託して、次の各項について実施した。 (a) 基礎実験 測定結果の表示の方法についてユーザの経験や意向を収集するとともに表示法として考えられるルミネサンス表示器のほか各種の資材を比較実験する基礎的事項の実験を行った。 (b) 試作器の設計 (a)の結果を使用し、最適な方式として発光ダイオードを使用した表示方式を考え、シミュレーションテスト用の装置の回路を設計した。 (c) 集積化の検討 駆動回路用のLSIを新規に開発するメリットは少ない。 d. レーンスリップ防止回路 日本無線(株)に委託して次の各項について実施した。 (a) 基礎実験 ・ 空電等のために受信できないとき、あるいは異状値が出るときのあらゆるデータを収集し、信号処理器、プリンター等を使用して状態をとらえる基礎実験を実施した。 (b) 試作機器の設計 ・ [3]の結果を利用し(異状が同時に起る場合、単独に起る場合、特定の局信号のみに起る)これに対応するシミュレーター用の試作機の回路を設計した。 (c) 集積化の検討 ・ この回路用のLS工を新規に開発するメリットは少ない。
(3) 航路標識機能に影響を及ぼす背景光対策のための調査研究 [1] 委員会による調査研究 委員会及び作業部会を開催し、次の各項について検討を行った。 a. 調査研究の方針 b. 海上評価実験機の機種の決定及び実験方法 c. 実験データによる評価 [2] 委託による海上評価実験機の製作、海上実験及び実験結果の評価岳洋燈機工業(株)に委託し、次の各項について実施した。 a. 海上評価実験機の設計と製作 b. 横浜港において海上評価実験 実験日時 昭和59年10月21日(15:30〜23:00) 実験場所 横浜港横浜航路沖合 実験用船舶 設標船「ほくと」 実験参加者 委員等 10名 関係官庁者 24名 委託先関係者 11名 事務局1名 計 46名 実験方法 評価実験機を横浜外防波堤北灯台及び同南灯台に設置して、灯質・光度をそれぞれ変化させ、同灯台沖合4浬と3浬地点より視認し、その見え方を評価した。 c. 実験データの整理解析 海上評価実験で得られた19名のデータを整理し、その結果を解析した。 [3] 海上実験用ポスターの製作及び周知 海上実験は灯台の灯火を一時変更するので、実験日時、変更灯質等を利用船舶に周知さすため、ポスター1000枚を印刷し、海事関係団体に第三管区海上保安本部、海上保安部を通じて配布した。
(4) 規格・検定研究 [1] 委員会による調査研究 1委員会及び作業部会を開催し、次の検討及び決定を行った。 a. 研究方針の検討 b. 規格の検討及び作成 c. 検定方法の検討 d. 検定用施設及び機材の検討
(5) IALA工業会員委員会への出席及びIALA理事会 [1] 工業会員委員会 a. 第7回IALA工業会員委員会が9月19、20日イギリス(ロンドン)において開催された際、本協会副会長宮村栄輔を同委員会に出席させ、各国関係者と機器の情報及び意見の交換を行った。 b. 納期 59.9.17〜59.9.22 [2] IALA理事会 a. 第60回IALA理事会が5月16、17日日本(東京)において及び第61回理事会が11月22、23日フランス(パリ)において、それぞれ開催された際、本協会嘱託片山雅弘を同理事会に政府委員の補助者として参加させ、各国に技術上の情報を提供して、我が国の状況を正確に周知するとともに各国の情報収集を行った。 b. 期間 第60回理事会 59.5.16〜59.5.17 第61回理事会 59.11.20〜59.11.25