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■事業の内容

イ 指導保母の海外研修
[1] 研修の内容
 保育所に勤務し指導的立場にある保母を欧州各国に派遣し、これら先進諸国の保有に関する専門的な庄知識及び技術等を習得させるため、制度と歴史、保育の内容(特に音楽)、施設の設備、教材、乳児・障害児保育のあり方及び地域社会とのかかわり方等についての調査研究並びに研修を行なったものである。
[2] 研修実施期間  昭和58年10月26日〜11月7日までの13日間
[3] 研修訪問国   オーストリア、オランダ、フランスの3カ国
[4] 研修参加人員  公認保育所の指導的立場にある代表者 25名
ロ 永年勤続保育者の表彰
[1] 認可保育所に30年以上勤続している保育所長及び20年以上勤務している有資格保母等に対し、その多年の功積をたたえるため東京に招き表彰状及び記念品を贈呈し、その労をねぎらい激励したものである。
[2] 表彰式の状況
a 日時    昭和58年10月13日(木)
b 場所    東京プリンスホテル
c 被表彰者  285名
ハ 保育指導書の発行
[1] 名称
a 保育実践講座-保育内容の展開と指導法
b    〃   -障害児保育の実践と保育方法
[2] 内容
 乳幼児の発達特性を踏まえた保育内容展開への基本的な態度と方法及び心身障害児の発達特性を踏まえた障害児の保育方法のあり方等についての諸問題を一流執筆者により詳細に解説したものである。
a 保育実践講座-保育内容の展開と指導法-の主な内容は、保育内容展開の基本的事項、子どもの発達の特性、3歳未満児の保育内容、3歳以上児の保育内容、障害児の保育内容、保育計画・指導計画作成上の留意事項、保健、安全管理上の留意事項等を中心とした乳幼児の発達特性を踏まえた保育内容展開への基本的な態度と方法を解明したものである。
b 保育実践講座-障害児保育の実践と保育方法-の主な内容は、心身障害児の発達と保育所保育、精神薄弱児の保育方法、情緒障害児、自閉症児の保育方法、身体障害児の保育万法、障害児保育における保健と安全等を中心とした心身障害児の発達特性を踏まえた障害児の保育方法のあり方を解明したものである。
[3] 作成部数
 26,000部(13,000部×2冊)
[4] 規格
 A5版、表紙オフセット1色刷・本文活版1色刷 平均254頁
[5] 配布先
 保育所、各都道府県、指定都市、日本保育協会各県支部、その他関係機関
ニ 保育所保母の研修会
[1] 研修内容
 保育所保母を対象に公開保育の展開等を通じて保育の実践と指導に関する研修を行い、保育所保育の充実と保育者の資質の向上を図るものである。
[2] 実施状況
 全国を、原則として10ブロックに分け、各ブロック内の都道府県(市)が持ち回りで研修会実施県となり、その担当者向けの説明会を開催して、研修内容の充実化を図り、各ブロック内の保母200名を参集させ1泊2日の研修会を実施したものである。
ホ 子どもを伸ばす両親講座の開催
[1] 講座内容
 保育所の保護者会の幹部等に対し、保育所の機能と保育内容を理解させるとともに、子育ての教育と相談を通じて子どもの健全な育成を図る。
[2] 実施箇所数  30カ所
[3] 開催日数   1カ所 1日
[4] 参加人員   3,039人
■事業の成果

近年における核家族化の進行、婦人就労の増加、育児意識の変化などに伴い育児の面でさまざまな問題が発生してきているが、これらに対しては、児童のみならず、若い保護者に対する指導をも必要としている現状から本事業により保育従事者に対し、保育理論及び技術の指導書の発行、海外の保育実情の研修、永年勤続保育者の表彰、保育所保母の地区別研修会及び子どもを伸ばす両親講座を行ったことは、保育事業従事者等の知識の向上を図り、もって児童福祉の向上に資するところ大なるものがある。





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