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■事業の内容

(1) 標準工作法原案作成のため資料収集及び解析
[1] 資料の収集
○ 下記の資料を収集するとともに、標準工作法関連の主要項目の整理を実施した。
収集資料  ○ FRP船原材料の特性と検査基準に関する研究
(JCI:昭和53年〜55年度)
○ 北海道立工業試験場報告
○ FRP船の建造技術(丹羽誠一著)
○ 強化プラスチック船の工法と応用(田中勤著)
○ 実践FRP(田部井清著)
○ 複合材料の船舶利用(英国)
[2] 調査研究結果の解析及び検討
○ 前年度実施した工作法の確認のため、評価試験を実施し、その結果を解析するとともに収集資料とあわせ標準工作法作成原案の内容を検討した。
a. 評価試験
(a) 試験品   二次接着積層板  13種
(b) 試験内容  イ. 静的曲げ試験
ロ. 曲げ疲労試験
ハ. 疲労前剪断試験
ニ. 疲労後剪断試験
(c) 試験場所  東京大学工学部船舶工学科
(2) 標準工作法の作成
[1] 標準工作法原案の作成・編集
○ 船こく積層の標準工作法の原案を作成した。
[2] 標準工作法の印刷
a. 規格   オフセット B5判 40頁
b. 部数   300部
c. 内容   総則、二次接着、ガラス基材配置、積層計画、各部詳細工作法、工作図及び記録、足場、作業能率及び脱泡の評価
b. 配布先  関係造船所、関係官庁、関係団体等
■事業の成果

近年、FRP製船舶の建造が小型船造船業界に確固たる地歩を築きつつあるなかで、いまだ種々の問題点が究明されないままFRP製船舶が建造されているため、その系統的な解決とその成果の普及が急務とされている。
 本事業はこれら現状に対処するため、船こく積層に関する標準工作法原案作成のための参考資料を収集するとともに、前年度の調査研究結果をもとに解析検討を実施し、船こく積層の標準工作法を作成したもので、これらの成果はFRP製船舶の性能、安全性の確保及び品質の向上、並びにFRP船造船業の経営基盤の強化等に資するところ大なるものがある。





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