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■事業の内容

(1) 船舶の自動化等に伴う新態様の海難実態の調査研究
 船舶の自動化等に伴う新態様の海難実態の調査研究を行うにあたり、船舶の自動操舵、自動航行管制装置、機関室の無人化等の機器にかかわる海難の実態を裁決例20件につき、研究委員会を7回開催して分析、解明を行った。
[1] 調査対象
 自動操舵、自動航行管制装置、機関室の無人化等にかかわる海難審判裁決例、特に「漁船を中心とするこの種の海難実態」の20件(衝突2、乗場1、遭難2、転覆1、沈没2、火災2、機関損傷6、傷害4)を調査研究の対象とした。
[2] 調査内容
a 船舶自動化システムに対する操作の問題点
b 機器のロケーションと事故との関係
c 心理学、人間工学的見地からみた船舶自動化システムの影響評価
d 乗組員数と省力化の関係
e 機器と人間の行動、判断、意欲の関係
[3] 調査方法
 裁決及び事件調査過程における資料から必要事項を抽出し、分類整理した。
■事業の成果

船舶の自動化等に伴う新態様の海難が発生していることから、本事業は、船舶の自動操舵、自動航行管制装置、機関室の無人化等の機器にかかわる海難の実態を裁決例から抽出し分析、解明したもので、この結果これらの機器とこれを操作する人とのかかわりを人間工学的に明らかにできたことは今後の海難の発生防止に寄与するものである。





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