■事業の内容
(1) 船舶解撤実績の調査分析 [1] 船舶解撤促進助成金の交付を受けた解撤を多角的に調査し、その実態及び背景・内容等につき分折を行った。 [2] 調査分析事項 a 解撤船舶に関し、船種・船型・船令別解撤実績及び業態別解撤実績、買船経路等 b 解撤工事に関し、設備・使用ガス・労務・工事場所・解撤能率・安全対策・廃棄物処理方法等 c 回収材に関し、回収比率・回収材構成比・非鉄回収材の分類方法・必要人員等 d 収支に関し、買船単価・解撤コスト・回収材売却単価・総合収支等 (2) 解撤船船価の調査分析 [1] 解撤船舶の船価動向と関連諸指標との関係を分析した。また、解撤船船価の格差分析を行い、その発生要因を調査して船価動向の予測を行った。 [2] 調査分析事項 a 解撤船船価の動向と関連諸指標との関係分析 (a) 世界解撤船市場における船価動向 (b) 海運・造船関連諸指標との関係 (c) 米国鉄屑輸入価格、国内鉄屑・伸鉄材・小棒価格との関係等 b 解撤船船価格差とその発生要因の調査分析 (a) 地域間、船種・船型・船令別格差 (b) 格差の分析と格差発生要因の調査 (3) 海外の船舶解撤業の動向調査 [1] アジア・極東の解撤船市場において台湾に次ぎ有力な韓国及びパキスタンの船舶解撤業の動向を調査した。 [2] 調査事項 a 鉄源対策としての船舶解撤業の役割 (a) 電炉メーカー、単圧メーカーの鉄源確保対策と船舶解撤業の役割 (b) 鉄屑・伸鉄材及び小棒価格の推移と米国鉄屑輸入画格・対米為替相場の推移 (c) 国民経済上の船舶解撤業の位置と政府の施策 (d)船舶解撤業の経営状況と回収材販売先 (e) 船舶解撤回収材と輸入鉄屑及び国内発生屑との競合あるいは補完状況 b 船舶解撤業の実情とその動向 (a) 船舶解撤業の経営態様 ○ 経営資本の形態 ○ 業界組織 ○ 主たる事業所名 ○ 同所在地 ○ 同解撤能力 ○ 同解撤実績 ○ 同設備等 ○ 同従業員数 ○ 処理材の回収率 (b) 資金手当の方法と資金コスト (c) 解撤船舶の輸入関税と輸入諸掛り (d) 労務対策と支払賃金及び社会保障費用の負担 (e) 国際競争力と今後の方向
■事業の成果
本事業は、わが国船舶解撤事業の促進を図るために、解撤工事実績の調査分析を行い、又解撤船価の調査分析して、その発生要因を究明したことは、船価動向の予測に役立つものであり、又一方、アジア・極東の解撤船市場である韓国、パキスタンの船舶解撤事業の動向を調査したことは、わが国船舶解撤事業に与える影響力を予知出来る等今後の斯業の促進に寄与するものである。
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