■事業の内容
(1) 指導保母の海外研修 [1] 研修の内容 保育所に勤務し指導的立場にある保母を欧州各国に派遣し、これら先進諸国の保育に関する専門的な知識及び技術等を習得させるため、制度と財政、保育の内、施設の設備機能、職員の現任訓練の方法、乳児・障害児保育のあり方及び地域社会とのかかわりと方法等についての調査研究並びに研修を行なったものである。 [2] 研修実施期間 昭和55年11月8日〜11月22日までの15日間 [3] 研修訪問国 イギリス、スウエーデン、西ドイツ、フランスの4カ国 [4] 研修参加人員 公認保育所の指導的立場にある代表者25名 (2) 永年勤続保母の表彰 [1] 全国の保育所に勤務する20年以上の永年勤続者に対し、その多年の功績をたたえるため東京に招き表彰状及び記念品を贈呈し、その労をねぎらい激励したものである。 [2] 表彰式の状況 イ 日時 昭和55年10月31日(金) ロ 場所 千代田区平河町 日本海運倶楽部大ホール ハ 被表彰者 北海道 久松幸栄 他 247名 (3) 保育指導書の発行 [1] 名称 イ 保育実践講座 乳幼児の発達と保育(上) ロ 〃 保育所管理者の職能と指導性 [2] 内容 乳幼児の発達と保育内容・保育方法の展開及び保育所の管理者の指導性のあり方等についての諸問題を一流執筆者により詳細に解説したものである。 イ 保育実践講座-乳幼児の発達と保育-の主な内容は、保育の理念、児童観、家庭観と保育、子どもの成長・発達、保育の機能、保育内容と保育方法等を保育原理の展開として解明したものである。 ロ 保育実践講座-保育所管理者の職能と指導性-の主な内容は保育所運営と管理者の位置づけ、保育所長の役割と任務、保育所長の指導性、主任保母の専門職能、主任保母の指導助言のあり方、職場の人間関係、職場における問題解決とその方法等を中心としたいわば保育所管理者像を解明したものである。 [3] 作成部数 33,000部(16,500部×2冊) [4] 規格 A5版、本文9ポ、8ポ、7ポ、6ポ 横組、表紙Sベラン厚口、表紙オフセット1色刷・本文活版1色刷、見返しミューズコツトン厚口黒色、本文クリーム上質紙菊判、46.5Kg、製本糸かがり、平均248頁 [5] 配布先 保育所、各都道府県、指定都市、福祉事務所、日本保育協会各県支部 その他関係機関
■事業の成果
近年における生活様式の変化、婦人就労の増加などに伴ない育児の面でさまざまな問題が発生してきているが、これらに対しては児童のみならず若い保護者に対する指導をも必要としている現状から、本事業により、保育従事者に対し保育技術の指導書の刊行及び永年勤続保母等の表彰、指導保母の海外研修、保育所保母の研修会を行なったことは、保育事業従事者の専門的知識の向上を図り、もって児童福祉の増進に資するところ大なるものがある。
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