■事業の内容
[1] 将来貨物量の予測 地域間貨物流動調査、阪神圏物流調査等の関係資料により、昭和65年度を目標年次として近畿圏発着貨物のうち鉄道輸送貨物量をゾーン(駅勢圏大阪府北部、南部、兵庫県東部、西部、京都府南部、和歌山県北部)別に推計予測を行った。 [2] 鉄道貨物輸送システム策定について 関西のおもな荷主事業所20社及び運送事業者15社に対し、調査票により貨物輸送の実態と国鉄利用に関する意識等のヒアリング調査を実施した。 さらに上記調査結果にもとづき国鉄貨物輸送プランを作成して荷主事業所(30社)に提示し受容可能性のヒアリング調査を行い、ワーキンググループ、小委員会において討議を行い、国鉄貨物輸送システムを策定した。
■事業の成果
近年、国内貨物輸送の分野においては、省エネルギー、道路交通公害の防止等の面から、幹線輸送については鉄道輸送が見直される気運が高まっている。 そこで、荷主ならびに物流専業者の鉄道輸送の実態と輸送ニーズを適確に把握して、これからの国内貨物輸送市場における主に中小ロット貨物の幹線輸送について他の輸送機関と競争可能性のある国鉄貨物輸送システム試案を提示したものである。 さきの国鉄における55.10の指針にもあるように、輸送の近代化方策が打ち出され実施の過程にあるとき、この調査が国鉄貨物輸送体制検討のための一石として役立つことが期待される。
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