
■事業の内容
(1) 資料の調査収集 対象地区の海気象条件、海底土質状況等浚渫船建造計画条件設定に必要な資料の補足収集 (2) 模型の製作 (イ) 動揺試験用模型船及附属装置1組 (ロ) 浚渫性能試験用模型及附属装置1組 (ハ) セツブ型脚着底試験模型及び附属装置1組 (3) 水槽試験 (イ) 係留及び浚渫装置が船体運動に及ぼす水槽模型実験 (船研委託) (ロ) 荒天時の浚渫性能試験 (港研委託) (ハ) セツブ型脚着底試験 (港研委託) (4) 操船実態調査 セツブ型作業船の操船、安全確認についてアンケート調査及び訪船調査を実施 (委員員 2回 小委員会 10回)
■事業の成果
港湾建設のための浚渫船の作業は、従来比較的海面平穏な湾内等の海域でかつ水深30m以内程度の所で行われている。しかし今後の港湾工事は内外とも外洋に面した波浪の影響の激しい、また水深も50〜60mの場所で作業する機会が多くなると予想されている。 これら波浪の大きな海域において大深度の浚渫作業を円滑かつ効率よく遂行するためには、従来の浚渫船の延長ではなく新しいアイディアにもとづいた新形式の浚渫船の開発が必要であるので、これらの問題点を調査研究し、大深度荒天用浚渫船を試設計し今後の浚渫船の開発を行なうため、前年度の浚渫船の形式及び設計条件を検討して引続き、水槽模型試験の実験方案を作成、模型の発注製作、模型試験を実施し、次年度の浚渫船試設計資料として報告書のとりまとめを行った。 大深度荒天用浚渫船は海外においても未だ実用化されていない画期的新型浚渫船であるため、本調査研究が完了し第1船が建造された場合、各国の注視の的となるばかりでなく大深度浚渫の画期的能率向上となり、工事期間の短縮等経済的工事の施工が可能となり、離島港湾工事等大深度荒天用に使用される浚渫船建造技術の画期的進歩に寄与するところ大なるものがある。
|

|