
■事業の内容
(1) 資料の調査収集 ドラグサクション、バケット、ディッパー、グラブの各種浚渫船特有の重要機器の保守点検に必要な資料、文献を調査収集した。 (2) 保守点検実施状況調査 各種浚渫船37隻の各部保守点検実施状況について調査表を配布して記入を求め、併せて保守点検の改良点及び疑問点等についてアンケート調査を行をった。 (3) 現地実態調査 各種浚渫船の保守点検実態調査のため8隻の取扱いを調査し、各艦の保守点検実施状況及び改善点等について実施担当者と面接し意見を聞き調査した。 関門港4隻 苫小牧港3隻 新潟港1隻 関門参加者 18名 苫小牧参加者 26名 新潟参加者 12名 (4) 総合とりまとめ (1)〜(3)の調査資料を取りまとめ調整し、前年度の共通重要機器分と併せて指針として報告書を作成した。 委員会 本委員会 2回 第2分科会 9回 小委員会 5回 第3分科会 12回 第1分科会 11回
■事業の成果
浚渫船は、作業用の重要機器が多く、一部の故障により高額な船価の船全体の稼動停止となり、経済的損失が非常に大であるに拘らず統一的保守管理基準が設けられず、また適切な資料に乏しい実情にあるが、本調査研究結果の保守点検指針は、設計技術と使用者の多年に亘る取扱い経験上の知識を総合した保守点検指針並びに保守点検取扱要領を明記したことにより、浚渫船の保守点検に関する唯一の信頼される指導書として業界に重要視され、使用者の経済的損失防止に果す効果が大である。 浚渫船の保守点検に関する統一的指導書として業界全体が適格な保守点検を実施することとなり、浚渫船の故障予防、稼動率の飛躍的向上、浚渫工期の短縮等直接経済的向上に効果が期待されると共に、本調査研究結果の活用により今後の浚渫船の設計及び重要機器の製作設計上の技術の進歩に寄与するところ大なるものがある。
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