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■事業の内容

イ 専門学者講演会開催
 内外の一流専門学者を夏秋2回各1名招聘し公開講演会を催して、現在人類が当面している課題について、ひろく一般の興味を喚起する。併せて国内外科学者の交歓、親善によって、今後の国際協調態勢が円滑に推進するように方向づける。なお本講演会は昭和50年度から続けられている、"21世紀をめざす講演会"シリーズの継続である。
a 開催場所  諏訪・東京
b 開催回数  各地各1回
c 講演内容  (テーマ)
・ 諏訪 自然に親しむ生活
「ハチの自然視察」
「わかる自然とわからない自然」
・ 東京 かわりゆく惑星われらの地球を考える
d 講師人員  3名(国内講師2名、海外講師1名)
e 来聴者数  361名
f 対象    学者、学生、企業にたずさわる人、自然愛好家、報道関係者、一般
ロ 生物委託研究
 生物分野における当面の課題をとりあげ、委託研究を行なった。今年度は下記2種を実施した。
a 研究項目
[1] タロイモの食糧化研究(3年計画第1年次)
[2] マメ科食物の活用研究(3年計画第1年次)
b 研究方法
 専門委員会を設置し、研究テーマを決定して、それぞれ研究グループに託した。
c 研究内容
1) タロイモの食糧化研究
・ 導入品種の系統維持(第1次518系統)
・ 優良品種の選定のための基礎的調査研究
・ 国内現地調査(南西諸島、国内各地)
・ 海外調査、熱帯アジアの新系統の導入と栽培種調査
2) マメ科植物の活用研究
・ マメ科植物の収集
・ 栽培実験
・ 種子の化学分析
ハ 新しい科学教育の推進研究
 環境教育・自然教育など、従来の科学教育を見直す気運の中で、新しい科学教育の方向をさぐる試みを実践した。
 今年度は、下記3種を実施した。
a 研究項目
第1分科  環境教育の推進研究
第2分科  教材開発の推進研究
第3分科  自然に親しむ教育の推進研究
b 研究方法
 専門委員会を設置し、各分科の研究テーマおよび分科委員会を決定する各分科会はそれぞれの研究を実施した。
c 研究内容
第1分科 環境教育の推進研究
1) シンポジウムの開催
開催場所  東京
開催期日  1日間(55.1.24)
開催内容  ・ 教育との関連において
・ 人口学との関連において
・ 社会構造との関連において
第2分科 教材開発の推進研究
1) 「教材研究」の刊行
第1号 実物教育としての宇宙博の活用ほか、28頁(表紙とも)、資料として"宇宙博ミニガイド"2冊と「展示品ガイド」2枚附録、刊行部数3,400部
第2号 宇宙博会場を見学してほか、28頁、資料2種添付、刊行部数5,400部
第3号 保育園児と宇宙博ほか、28頁、資料2種添付、刊行部数2,800部
第4号 実物教育としての宇宙博の活用ほか、28頁、資料2種添付、刊行部数3,600部
第5号〜第11号
各800部刊行、表紙とも24頁
第12号 "教材開発の現況と将来"シンポジウム記録添付、刊行部数800部、表紙とも28頁
2) シンポジウムの開催
開催場所  浜松
開催期間  1日間(55.1.12)
開催内容  教材開発の現況と将来について
第3分科 自然に親しむ教育の推進研究
1) 自然を見るつどいの開催
開催場所  東京他5ケ所
開催回数  6回(各地1日〜2日)
参者    延368名
報告書の作成  B5版 12頁 800部
ニ 特別研究
 昨年度から実施しているマグロ類の栽培漁業の開発研究は、1年間の研究の結果、その将来性が期待されるため、研究計画を5年に延長し、特別研究として下記により、推進した。
a 研究項目
 マグロ類栽培漁業の開発研究(5年計画第2年次)
b 研究方法
 専門委員会を設置し、研究テーマを決定して研究グループに委託した
c 研究内容
・ 日本列島周辺における熟度、若年魚の分布と育成技術の知見
・ ヨーロッパ・台湾地域の研究成果の資料収集
・ クロマグロの授精卵の輸送試験
・ ヨーロッパ・地中海周辺・南太平洋および台湾のマグロ類の稚仔魚の育成および生態調査
d 報告書の作成
B5版 表紙とも20頁 部数500部

■事業の成果

内外の科学者・技術者ならびに科学技術に関心ある者相互の協力と親善とを図り、科学の研究を奨励し、技術の開発を促進し、広く一般にその成果を伝達して、科学教育と一般文化との発展に寄与するものと、今後の成果が期待される。





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