日本財団 図書館


本部町立伊豆味小中学校(もとぶちょうりついずみしょうちゅうがっこう)
沖縄県国頭郡
 
 児童生徒の読書習慣の形成と表現力の向上を図り、一部購入図書の選択を児童の決定に委ねることで読書意欲を向上させ、地域社会と連携して読書活動を推進している。
推薦者:本部町教育委員会
 
Izumi Elementary and Junior High School, Motobu Town Kunigami County, Okinawa Prefecture
 
 Aiming to form reading habits among schoolchildren and to raise their capacity for expression, Izumi Elementary and Junior High School is raising children's desire to read by entrusting the selection of some books to be purchased by the library to them, while at the same time promoting reading activities in collaboration with the local community.
Recommended by: Motobu Town Board of Education
 
 児童生徒の読書習慣を養い、表現力の育成を図り、豊かな心を育むことを目標に、平成14年度から、学校、家庭、地域が連携して読書推進活動を展開している。当校では、朝の読書、読み聞かせ、ブックトーク、春秋の読書週間行事の実施などにより読書への興味を喚起し、読書の習慣化を目指している。保護者による読み聞かせのほか、高学年児から低学年児に、中学生から小学生になど、生徒自らが読み聞かせを行い、また、ブックトークやアクロスティックを使った読書標語の作成などにより児童生徒の表現力の増進を図っている。小中併設の小規模校である当校の特質を生かした活動展開である。
 更に、児童生徒会を中心に地域の人達とアルミ缶を回収し、その売却益で図書を購入する際、書店の協力を得てブックフェアを開催し、購入希望図書を児童生徒の投票により決めることで、児童生徒の読書意欲を高めている。本部半島周辺の地域社会とは、町立図書館の移動文庫の定期的利用や町内小・中・高校の図書委員研修会への参加、PTA教養部主催の「地域に伝わる昔話を古老が語る集い」への参加などにより、連携を深めている。こうした読書推進活動の結果、児童生徒の読書意欲の高揚と読書量の増加がみられる。
 
 
受賞の言葉
 受賞の知らせを受けて、早速、本校では副賞の一部を児童図書専門家の方々の手助けを借り、児童生徒が選書できるブックフェアを行いました。一区一校の小さな村で情報や文化に触れる機会の少ない地域だけに、子どもたちは喜び、その一日休み時間を全て本選びに費やすという感動的な体験をしていました。心から感謝申し上げます。
 
「ま行」で詩作り
 
図書館
 
上級生が下級生に読み聞かせ
 
 
 
朝の読書
 
下呂市立中切小学校(げろしりつなかぎりしょうがっこう)
岐阜県下呂市
 
 自発的に読書を楽しむ児童を育てるため、個々の児童に適した読書指導や児童を中心に教師、保護者、地域の人々が加わって購入図書選定、読書推進活動を実施し成果を挙げている。
推薦者:下呂市教育委員会
 
Nakagiri Elementary School, Gero City Gero City, Gifu Prefecture
 
 In order to raise children who enjoy reading on their own initiative, Nakagiri Elementary School is successfully giving reading instruction that is matched to individual children. It is also selecting books for purchase and implementing reading promotion activities that focus on children with the cooperation of teachers, parents, and local residents.
Recommended by: Gero City Board of Education
 
 自ら本に手を伸ばす子供を育てることを目的として、同校は平成14年度から読書指導と図書館経営の見直し、改善を図ってきた。現状の問題点に対処して目的を達成するためには、友達・家族・地域社会・教師の適切な関わりを工夫することと、個々の児童の状況に応じたきめ細かい読書指導が重要であるとの仮説に基づき、計画を作成し、実行した。
 例えば、教師のみによる購入図書の選定をやめ、児童を中心に、保護者、地域住民、公立図書館担当者、読み聞かせサークルのメンバーなど、関係者が広く選書に参画することにした。選定者は学校の一室に展示された候補図書を手にし、選んだ図書に付箋を貼る。それを参考に図書館担当教師が公立図書館蔵書との重複を避けつつ購入計画を立てる。新刊紹介では選定者も紹介する。この結果、学校図書館には児童の読みたい本が増え、読書意欲の増進に貢献した。また、図書管理にコンピューターを導入して児童図書委員会業務の効率化を図り、個々の児童の読書記録に基づく指導を容易にした。更に、図書館開館時には図書主任の教師が常駐して児童の読書相談に応じ、利用の少ない児童は個別に指導して効果を挙げた。こうした努力の結果、児童の読書量は飛躍的に増加し、当初目的達成に向けて大きく前進した。
 
 
受賞の言葉
 いつも読みかけの本が手元にある生活を、子どもと共におくっています。
 学校図書館の本を年間一人100冊以上読むことを目当てに、読書指導や楽しい図書館経営に励んでいますが、今回の受賞で全校児童(70名)が一人4〜5冊の本を選び、図書館に並べることができ、本好きの子がますます増えたように思います。
 
中切小学校玄関
 
明るく整理された図書室
 
個別指導用の9分類
 
先生たちのお勧めの本
 
生徒たちのお勧めの本


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