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気象海象のはなし

 事業名 小型船舶の安全確保
 団体名 関東小型船安全協会 注目度注目度5


1-7 天気図と天気予報
(1)天気図
 天気図は、広い地域で同時に観測された気象要素を、一枚の地図上のそれぞれの地点に記入し、気圧分布・前線・等温線などを書いて、天気の様子を一目で分かるようにしたもので、天気図には地上天気図と高層天気図がある。
 新聞やテレビで見るのは地上天気図で、かつ、日本式の記号が書かれた簡単のもので、範囲も狭いが、素人が見る上では非常に分かりやすい。しかし気象庁で作成している天気図は、大変難しい国際式で書かれたもので、かつ、範囲もアジア太平洋地域の広いものとなっている。
 高層天気図には850hPa(高度約1,500m)、700hPa(高度約3,000m)、500hPa(高度約5,400m)、300hPa(高度約10,000m)などがあり、地上天気図だけでは解らない、対流圏の様子を立体的に把握するために使用されている。
(2)天気図の利用
 現在、天気図は新聞のほか、テレビの天気予報番組で解説付きの詳しい情報がでており、また、インターネットのホームページでは、予想図を含めた天気図並びに気象衛星写真をリアルタイムで見ることができるようになっている。
 このような天気図から、これからの天気の移り変わりを知るにあたって参考となる事項を紹介する。(参考文献15)
 
(1)低気圧が東シナ海方面から東進してくると、日本の南の沖合いには停滞前線が発生することが多く、このため、前線に近い南岸地方では、早目に雨が降り始めることがある。
 これは、日本の南部では北東の冷たい風となるため、日本の南海上の暖かな空気とふれ合って前線が発生するためで、低気圧が九州の西にあっても、関東の南岸まで雨となることがよくある。
 
(2)梅雨前線(停滞前線)の北側では、およそ300km位が雨域となり、南側ではだいたい天気がよいことが多いようだ。つまり、前線が南に遠のくと天気は回復し、北上すると雨域が北に拡がることとなる
 
(3)梅雨前線(停滞前線)上を低気圧が通過すると、その前面では雨量が多くなり、低気圧の後面に入ると一時的に晴れることもある。これは、低気圧の前面に暖気が入り、前線がやや強まったり、一時的に北上するからで、また、低気圧が通りすぎると、一時的に前線が南下するためでもある。
 
(4)大陸の高気圧が南西諸島および西日本方向から張りだしてくると、全般に北西の季節風が卓越し、日本海側では降雪、太平洋側では晴天が続く。
 
(5)同じ冬型でも大陸の高気圧が日本海から北日本方面にだけ張りだすと、北日本の太平洋側以外は全般に天気が悪くなる。
 これは、高気圧が北偏気味(北東気流)となり、南海上が気圧の谷となるためである。
 
(6)移動性高気圧が本州の南側を通ると、全国的に天気は良くなり、暖かくなるが、高気圧が北の方を通ると中心の南側では天気はぐずつき気温もあまり上らない。これは、高気圧が北に偏り北高型や北東気流となり、寒気が流れ込むためである。
 
(7)南方海上で高気圧が東西に帯状に続くと、日本の南部はよい天気が続く。また、北日本方面では、気圧の谷の影響を受けることがある。
 つまり、高気圧が東西に連なるということは、帯状高気圧となり、日本の南部は東西にわたる気圧の尾根となるので、気圧の谷は、北日本方面だけ影響を与えることとなる。
 
(8)オホーツク海高気圧が現われると天気は悪くなる。オホーツク海方面から高気圧が張り出すと、この高気圧から吹きだす湿った冷たい空気が、北東の風となって日本付近に流れ込む。
 この高気圧が現われると、梅雨の現象が現われ、居すわると梅雨も本格的となる。また、東北地方では“やませ”(冷たい東風)によって日照不足や低温の続くことがある。
 
(9)大陸の高気圧の一部が南東に張り出して季節風が衰え、南西諸島の南部では、風が南東よりになり、暖気団が入り込んでくると、台湾付近や東シナ海南部に、低気圧が発生する兆し。これは、冬型の気圧配置が弱まって、大陸の高気圧の一部が移動性高気圧になるため、大陸の高気圧との間が気圧の谷になる。また、上空に気圧の谷が深まって近づいた場合には、ほぼ低気圧が発生すると思ってよい。
 
(10)低気圧が台湾付近(東シナ海南部)に発生すると、九州方面では、12時間以内、関東地方でも24時間位後には雨となる。春先から初夏にかけて、この海域で発生する台湾低気圧や東シナ海低気圧は、発達しながら北東に進むものが多く、速度も速く1日で約1,000kmも進む。
 
(11)東シナ海の低気圧で、日本海に入るものは、揚子江付近より北に発生するものが多いようで、そして、雨域が北九州および山陰方面だけ広がるという特徴がある。これは、低気圧が発達しながら北東に進むため、低気圧内前面の雨域の通過する地域に当たるため。
 
(12)日本の南に大きな高気圧(太平洋高気圧)があるときは、日本海に低気圧が入ると発達する。これは、太平洋の高気圧から湿った暖かい空気が日本海に入り込み、一方、低気圧の北方からは冷たい空気が流れ込むためで、春一番や、メイ・ストームなどはこの型である。
 
(13)低気圧が日本の南海上を北東に進むと、低気圧は発達するので、天気は早く回復する。
 つまり、低気圧が北東に進んで発達すると、後面から高気圧が張りだす形となり、一時的な冬型となり、太平洋側の天気は回復する。
 
(14)低気圧が日本の南海上を北東に進むような場合には、天気の回復は遅れる。これは、低気圧が真東に進むと寒気の補給があまりないので、低気圧は発達しない。また、高気圧が北に偏って張りだす形となるので、日本の南海上に前線が残ってしまうためである。
 
(15)北偏した高気圧の中心が、三陸沖に抜けると関東では雨になる。これは、中心が技けると冷たい北東気流が入るためである。
 
(16)高気圧が北偏しても、大陸に深い気圧の谷がある場合、比較的天気が良いことがある。
 つまり、大陸に深い気圧の谷があると、前面に暖気が入るために、寒気の補給が断れ、北偏した高気圧でも、下層に寒気が入らないためである。


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