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電線貫通部の工事方法に関する調査研究報告書

 事業名 電線貫通部の工事方法に関する技術開発
 団体名 日本船舶電装協会 注目度注目度5


8.5.5 船用電線(MPYCYS-7)の処理所要時間 2/2
 
電線 MPYCYS-7 詰め物 プラシールB-R(白) 所要時間 3分26秒
貫通金物 G-25 詰め物 ネオシールB-3(灰)
 
写真8.5.5(MPYCYS-7)のグランド処理 2/2
 
第9 まとめ
 船舶電気装備工事の技術革新に向けて、本調査委員会では、電線貫通個所の防水方法について、従来の電線貫通グランドに代わり「熱収縮チューブ」の使用の可能性について、その確認実験を含む調査研究を行った。その結果、以下の事項が確認された。
 
1 がい装の上に防食層つき電線の場合、全く漏水が認められず電線グランドと同等あるいはそれ以上の防水性能を発揮することが認められた。「がい装なし」電線の場合も防食層付電線と全く同条件であるため、防水性能には問題が無いと考えられる。
2 がい装の上から、直に熱収縮チューブをかぶせた場合、がい装の編組線間を通して水が染み出す(毛細管現象と思われる)ことが認められ、防水性能が損なわれる。
3 熱収縮チューブに、外部から大きな打撃を与えた場合、電線貫通金物及び電線部分に関してはチューブに打撃痕跡が生じる程度で防水性に影響は見られない。
4 熱収縮チューブに、電線貫通金物の角の部分で大きな打撃を与えた場合、チューブが切れて防水性を損なうおそれがある。この場合、チューブを重ねて被せることにより穴があくことは防げる。又、ダメージ後半割形のファスナー付熱収縮チューブを附加することにより補修が可能である。
 
 上記の確認事項から分かるように、船用電線(ビニル系やゴム系の外被又は防食層付)の貫通個所の防水方法に防水チューブを使用することは可能であると判断できるが、極く稀なケースとして外部からの打撃条件により讚孔する場合も予想されるため、設計段階で説得力のある工事中の養生及び船の建造完了後の防水チューブの使用個所の周辺状況を示した電線布設要領計画を管海官庁及び船級協会に説明し、その使用許可を得ることになる。
 防水チューブの使用許可を得るにあたり、今回の調査研究の中で、公的機関で実施された各種確認試験の実証データを提示することは、説得力のあるものと信じる。
 また、貫通個所の防水方法に防水チューブを使用することは、昨今、熟練工が激減している中、熟練工のレベルにない普通程度の作業者でも容易に防水処理ができるし、電装工事の容易さ、工事時間の短縮等により電装工事のコスト低減等を含めた電装工事の合理化への寄与が期待できる。


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