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競艇沿革史

 事業名 組織運営と事業開発に関する調査研究
 団体名 日本財団(The Nippon Foundation  


社団法人佐賀県モーターボート競走会
一 唐津の歴史と競艇
 唐津の名が何時頃から生れたものか、明らかではありませんが、この地が朝鮮に渡る最短の地にあり、古くは神功皇后三韓征伐の船出の地と伝えられ、その後も壱岐、対馬の島伝いに朝鮮に渡る基地となっていました。
 その当時唐は朝鮮や中国の呼び名であり、津はみなとという意味で、即ち唐に渡る津「唐津」となったといわれて居ります。また大陸文化伝来の門戸でもあり引いては日本文化発達の起点として特記すべき地域でもありました。ために、現在の唐津市を中心とする松浦湾一帯は伝説に彩られ詩にとみ、波静かにして風光明媚、特に海岸線の美は古来より他に比肩なしといわれております。
 かかる歴史的な天然の自然環境の中で、今日競艇が唐津市財政の要となり、磐石の支柱となっている事実は更に歴史の流れの上に意義ある一頁を加えることになり、感慨深いものであります。しかしこの競艇の誕生は決してすんなり順調に生れたものではなく、やはり生れ出づるものの苦しみは論外ではなく、この誕生の苦しみが唐津競艇の歴史の始まりでありました。
 
二 当時の唐津の状況
 唐津市は昭和七年市制施行以来都市建設のため年々多額の起債を以て必要事業を継続してきましたが、その財政状態は極度に逼迫し、累積赤字に悩んでいたのであります。
 天然自然の美をもちながら観光地としての収入は語るに足らず、産業面に於ても唐津炭田を背景とした唐津港の存在も市の公共収入には直接大した影響もなくまた他に事業収入の見るべきものもなく当市は財政難打開に必要なる新財源の確保の為に自ら真剣ならざるを得ない実情でありました。
 これがため市営事業として競馬か、競輪かの公営事業誘致が当事者間で夙に考慮、研究されていたことは当然であります。
 もともと唐津はスポーツとしての自転車競走の盛んな所であり現在の競艇場西側(当時は導水堤といった)の場所で古くから白熱の自転車競走が展開されていた事を記憶しております。唐津市が財政難打開の極め手にこの伝統的行事を生かすべく有志間で早くから競輪事業誘致に手を染めていたことは必要且つ適切なる処置であったと思います。
 その後昭和二十六年五月、モーターボート競走法案が第十国会を通過した直後、これに着目して唐津にも競艇事業を誘致してはどうかと口火を切ったのが、当時唐津市議会議員の矢野栄氏でありました。その間の経緯は後述するとして、これを発火点として観光地の特性を生かし、且つ財政難打開の特効薬ともなれば一石二鳥の上策ではなかろうかとの見解から市当局及び唐津市議会において競艇誘致を競輪と並行して運動することに踏みきったことは結果的には唐津市は幸運であったと考えられます。
 
三 公営競技誘致の必要性
 競艇の歴史はそのまま競輪誘致失敗の歴史ともなります。それ程唐津市では市営事業誘致に関しては両者密接なつながりがありました。その何れかを誘致するのではなく、絶体にその何れかを実現せねば唐津市の財政再建は不可能とまで言われた最悪の状態でありました。
 その意味で遂に陽の目を見なかった競輪事業を思えば、競艇の誘致成功が今日の唐津の隆盛をもたらしたものとして重要な意義を見出すことが出来ます。
 若し当時優勢を誇った競輪派の意向通り競輪一本にしぼったとしたならば、おそらく他都市(当時伊万里町《現伊万里市》が全力を挙げて誘致を進めていた)に今日の繁栄を奪われていた事だろうし、また当時一部では公営競技誘致に危惧の感をもっており、これらが果して期待通り財政難打開のピンチヒッターたり得るか否か、それぞれ意見の対立もあり、暗中模索ともいえる中で展開された運動だけに公営競技の誘致そのものがギャンブルであったともいえます。
 かかる経緯から競艇だけの記述に止まらず競輪についても一部簡単にその概要を記し、それぞれの立場かち唐津市発展のために献身された関係各位のご苦労の跡を顧み、感謝の辞を捧げたいと思います。


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