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競艇沿革史

 事業名 組織運営と事業開発に関する調査研究
 団体名 日本財団(The Nippon Foundation  


社団法人山口県モーターボート競走会
会旗
 
競走会事務所
 
競走会の沿革
 山口県モーターボート競走会の創設については遠く昭和二十六年の春頃、モーターボート競走法案が国会に上程され、一県に一つのモーターボート競走会の設立が許可されることになるという情報が、山口県下の一部の人々の耳に入った。
 当時この法案は昭和二十六年三月に国会に上程され、その審議は紆余曲折難航していると伝えられていたが山口県モーターボート競走会設立の動きは日を経るに従って活発化してきた。
 当時の模様について関係者の語る処によると、山口県におけるモーターボート競走会設立を画策する有志の動きは、法案の難航に反し地域的に商工会議所等が主体となり、会頭を代表とする設立の運動が起き、特に宇部市及び下関市において目立っていた。
 又別にモーターボートの競走という名称的なイメージから、観光連盟を主体とする有志或は後述の初代会長東長丸氏を発起人とする有志等その他多数の派の動きが日時を加えると共に活発且つ具体化し、競走会の設立認可申請には県知事の副申を必要とする処から、各グループの代表者から各々時の田中県知事に対し副申方の申請がなされ、ようやく山口県内にモーターボート競走会を設立しようとする各派の動きが表面化したのである。
 副申申請を受けた山口県側としては、県内に一コの競走会しか認められない法の制約からこれが取扱いに困惑され当時の山口県観光協会会長二木謙吾氏(現参議大蔵政務次官)山口県商工会議所連合会長中部利三郎氏(現大洋漁業株式会社副社長)山口県商工部長町田幹男氏等が、競走会設立競願に関する仲介の労をとられ、山口県モーターボート競走会設立統一協議会を開催する運びに至り、昭和二十六年十月十一日山口商工会議所に競願者の参集を求め、前述三氏のあっせん及び関係者の努力の結果競願を一本にまとめることができ、競走会設立の事務、前述の統一協議会について当時の記録を見ると次の通りである。
決議書
 昭和二十六年十月十一日午后一時
 山口商工会議所において従来申請中の中部利三郎、村上実、東長丸を主領とする三申請関係の集会の下に
 山口県観光連会長 二木謙吾
 山口県商工会議所連合会長 中部利三郎
 山口県商工部長 町田幹男
三者主催してこれが統一協議会を開催す
 二木謙吾氏議長席につき左記事項決議す。
一、山口県モーターボート競走会は前記三関係は茲に一本に合議す
一、統一せる競走会会長は東長丸に決定する
一、他の役員は認可後之を会長において決定する
一、今後本会手続上一切は東長丸に一任の上善処を一任する
以上
昭和二十六年十月十一日
 と本文はなっており以下関係者の署名捺印の記録が残されている。
 この統一協議会の決議後各地域で胎動した競走会の設立運動は、統一決議の下に順調な軌道に乗り二日後の十三日東長丸氏を設立委員長とする統一競走会設立準備会が発足すると共に、直ちに山口県知事の副申を添え、九州海運局を経由して運輸大臣へ設立認可申請書を提出した。
 当時競走会の設立申請が競願となったことは、関係方面に色々と心労を煩わせたようであり、そのことは県知事の副申書にも現われているのでここに記録として止めたい。
商工第一八四九号
昭和二十六年十月十三日
山口県知事 田中竜夫
運輸大臣 山崎 猛殿
山口県モーターボート競走会
設立認可申請について副申
山口県モーターボート競走会
設立委員長 東長丸
 上の者より標記について別紙の通り、認可申請書の提出がありましたが、本会は県下一円を範囲としたものでありモーターボート競走法の趣旨に合致し真に信頼して競走の実施を委任するに適格であると認められるので、御許可相成るよう御願い致します。
 なお県下において、競走会設立について三競走会が設立運動中であったのでありますが、本会はこれを一本にまとめたものでありますので為念申添えます。(原文のまま)
 と県知事の副申も三者競願であったことを告げており、競願の調整その他で可成り難航した。
 競走会の設立は昭和二十六年十一月十四日に至り、官文一二三五号の三として運輸大臣の認可があり、ここに社団法人山口県モーターボート競走会は事務所を山口県宇部市大字中宇部三九番地の一に設け、モーターボート競走法の規定によるモーターボート競走の公正且つ円滑なる実施を図ることを目的として、正式に設立発足することとなった。
 設立登記時の役員としては、理事に
宇部市大字中宇部三九ノ一  東 長丸
宇部市大字沖宇部八九一  上田十一
宇部市大字沖宇部一三五七  篠崎久治
山口市大字中市七  白銀礼治
宇部市大字中宇部八四  二木吉松
下関市大字関後地村一五二八  疋田敏雄
徳山市大字徳山四九〇  松本良一
宇部市大字中宇部三四七  村上 実
宇部市西岐波三七八五  村田四郎
光市大字光井一六九六  渡辺貞剛
 の各氏、監事には
宇部市西区桜町二丁目  河野良雄
宇部市西区北町  矢野善一
 の両氏が就任競走会業務が運営されることとなった。
 このようにして競願による競走会の設立も関係者の努力により一本化され、且つ統一後は順調な設立認可に漕ぎつけたものの、肝心の収入源である施行者(競走場)は未だ実現せず、競走会関係者は競走場が一日も早く出現することを待望し、その実現に各々奔走努力を重ねることとなった。
 
競走場の設置
 競走場の実現に関しては、当時県下の主要都市は戦災の痛ましい傷跡を未だ随所に残し、その復興に意欲を燃やしているものの、財政的裏付けに困却し、施政者の大きな悩みとなっていたようであった。
 このようなことから自治体関係有志の間でモーターボート競走の指定を受け、その収益により戦災復興都市計画の完遂を期そうとする気運が高まりつつあり、競走会関係者もこれらの動きに積極的に協力、働きかけ競艇場の実現を待望したものである。
 又競艇場の候補地としては、東西に長く延びる陸地と南北に海岸線を有する地形から、数多くの候補地が話題に上った。
 その内、特に周防部としては光市、徳山市、長門部としては宇部市、下関市が常々話題となった。周防部の場合は徳山市内にある元陸軍の曉部隊が使用していた港湾が、水面及び周囲の平地からして競艇場に最適地であるとする結論に達し、徳山競艇場の早期実現に日夜努力を重ねて行なった。
 一方、徳山市当局及び市議会においては昭和二十六年初秋モーターボート競走の施行について審議これを可決せられ、競艇場建設の準備は着々と進められ、昭和二十八年八月二十八日徳山競艇開設の初日を迎えることができ、競走会も本来の業務をいよいよ実施する段階に入ったのである。
 又、下関競艇場については、法案審議の前後から市内有志により競艇場設置の画策があり、昭和二十六年六月モーターボート競走法制定の直後から活発な動きが見られだした。
 当時下関市においては戦災復興資金捻出のため、商工課を窓口として競輪場の開設を目指し強力な運動が展開されていたが難航しており、その折しもモーターボート競走法の制定による説明会が地元九州海運局において行なわれ、市議会関係者も難航する競輪場開設から競艇場の開設に転進し、一切の努力をボートに傾注されることとなり、自転車の難航はボートの開設に大いに幸いしたようである。
 この様な下関市の動きに伴い、競走会役員も下関市議会並びに商工会議所等の要人をしばしば訪ね、競艇場開設について話合いを重ね再三に渉る懇談協議の結果、機は熟し前述の候補地の選定にも拍車が入り、監督官庁並びに連合会をはじめとする中央関係者の下見も数回繰返されたが、いずれも帯に短くたすきに長しという状況でなかなか合格に至らず、その前途が心配されたのである。
 西南北と多くの海岸線を持つ下関市においても、公営競技としての条件を具備した候補地は容易なことではなく、その選定に聊か憂色を深められ、時の下関市長福田泰三氏は現競走会理事山本清氏(当時下関商工会議所常議員)を帯同し、当時の運輸省第四港湾下関工事事務所長佐田悦二氏に競艇場候補地について相談をもちかけたところ、同氏は快く協力を約され、二度目の訪問のとき、佐田所長から現在の下関競艇場が候補地として推せんされた。
 その案は当時近辺の人々から汐干狩りで親しまれていた干拓地で、その沖に防潮防波堤を築き、その内側を浚渫しさらに浚渫した土砂により場内敷地を造成する方法で、流石に港湾関係技術者なりと、その妙案に感謝したものであったと前記山本氏は語っている。
 この様にして自治体の諸施策のよろしきを得ると共に、関係者の連携協力により、競艇場の実現は一歩一歩速度を早め、遂に昭和二十九年十月二十二日初開催の運びに至りわが競走会はここに全国でも数少ない二競走場の競走を担当することとなったのである。


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