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競艇沿革史

 事業名 組織運営と事業開発に関する調査研究
 団体名 日本財団(The Nippon Foundation  


社団法人広島県モーターボート競走会
 日本三景の一、宮島の大鳥居を背景に、風光明美な宮島競艇が開設したのは、菊薫る昭和二十九年十一月一日であったが、これよりさき、その開設準備運動の母体となる広島県モーターボート競走会は、昭和二十七年五月一日に、創立された。当時、新発足の役員は、つぎの通りであった。
 会長水野勝弥△副会長山中直彦、御影池辰雄△常務理事河野文博△監事永野厳雄、島薫△理事伊藤信之、勝田友彦、長尾節造、増岡哲雄、斉藤正雄、平岡正哉
 その年四月、すでに競艇第一号として大村競艇が初開催され、広島県競走会創立は、宮島競艇発走に遡ること二年前であった。
 このころ、現競走会長岩田幸雄氏は、東京都に在住し、モーターボート競走法成立の中核的存在であった現全連会長の笹川良一氏はじめ、現東京都競走会長藤吉男氏、故板倉弥三郎氏、平井義一氏らとともに、同法案の早期成立を期して、陰に陽に活発な運動を展開していたが、たまたま郷土出身の代議士として知己の間柄にある当時広島県第二区選出の故宮原幸三郎氏に語らったところから、昭和二十六年六月同法の成立に基づき、宮原氏は急遽、同氏の地盤である呉市財界に競艇事業開設の推進力となるべき競走会の設立を呼びかけた。
 これに対し、元代議士の故岡野竜一氏、当時県議会副議長であった故山中直彦氏が発起人総代となって動き、昭和二十七年四月九日、中国海運局において発起人総会をひらく段取りに漕ぎつけることができた。
 
 かくて、昭和二十七年四月二十二日付運輸大臣認可を得て、広島県モーターボート競走会は、前記の新役員人事を決定し、五月一日新発足することとなるが、県下に競艇場を開設するという目標実現のための出資金集めは停滞勝ちであった。
 もともと、呉市は軍港、呉海軍工廠の巨大設備をもつ海軍都として繁栄した新興都市であったが、終戦によって軍組織が崩壊、失業都市の汚名を返上する新しい都市づくりに懸命であった。このような呉市の環境において(1)海事思想の普及、(2)地方財政への寄与、(3)船舶産業の振興、を三つの柱とするモーターボートレースの使命は、困窮の呉市を救う有効な手段とみられ、故宮原氏の呼びかけに呉市財界は、あげて賛成し、競走会創立まで順調に推進したかにみられたが、呉経済の大黒柱であった海軍工廠の消滅によって、呉市が新しく立ち直るための経済基盤は、まことに涼々たるものであった。この実状が反映し、すでに発足した競走会が、新規事業を興すべき資金は、所期の額に達するにいたらなかった。
 このような苦境は、人件費、行動費、連絡費などの必要経費が嵩むとともに日を追って深刻化し、すでに昭和二十六年十一月結成された全国モーターボート競走会連合会に対して、定款で定められた全額一時払い込みを要する三十万円の加入金さえ納めることができない有様であった。
 
 当時、東京にあって地元の苦境と、中央における不信感を感じ取っていた現会長の岩田氏は、
『せっかく地元に出来上がっている競走会が、加入金問題を理由につぶされたのでは、広島県における競艇実現は不可能になるかも知れない』
 と、その前途を心配して、私費で三十万円の加入金を立て替えるとともに、当時、全連事務局長であった青木芳香氏に懇請し、弱体の競走会を力強くバックアップすることを約束させることに成功、懸案の連合会への加入も承認された。
 しかし、これは競走会主体の解決とはならなかった。有名無実化している競走会に活力を与えるものは、その経済力とともに人的構成であり、最初から競走法の成立に尽力し、事業の性格を熟知し、その前途に対して、自信と情熱をもつ現会長の岩田氏の表面出馬を望む声が、監督官庁当局や競艇事業関係者から強く望まれるようになり、ついに意を決した岩田氏は、競走会の立て直しと競艇場の実現のために帰郷することとなった。
 まず、競走会設立に際して、岡山三和相互銀行本店から借りた二百万円の負債を岩田個人に肩代わりした。そのころ、東京神楽坂にあった自邸は、女優木暮実千代さんに売られ、その私財が、競走会の活力となった。
 
 やがて、昭和二十九年三月二十九日臨時総会がひらかれ元中国電力株式会社社長、当時同社顧問であった故鈴川貫一氏を会長に、岩田氏は副会長として、つぎの通り陣容が固められた。
 会長鈴川貫一△副会長岩田幸雄、御影池辰雄△理事長角和雄△理事伊藤信之、勝田友彦、梅林利一、熊平武二、河内義就、神原秀夫、水野勝弥、藤本恒雄、柳川勲、金口麻次郎△監事渋谷安雄、松田章、河野文博
 この体制で、同年十一月一日の宮島競艇初開催を迎えることとなったが、ここにいたるまで競走会は、岩田副会長(それ以前は顧問として)を中心として、まず第一候補地に安芸郡坂町横浜海岸を選び、これが町議会によって否決されてより、経済力のある広島市に重点を指向し、河川を利用した地点が物色されたが、市当局に積極性がなく見送られ、最後に宮島口案が残り、競走会長の副申により全連に申請、第二十四番目の競走場として登録を終え、昭和二十九年六月十日起工式、十一月一日に初出走を迎えた。
 
 思い出の開設を果し、半年を経た昭和三十年五月三十一日、通常総会の開催となり、予ねてから病気療養のため辞任を申し出ていた故鈴川貫一会長の辞任を承認、その功に報いて顧問に推し、ここに名実ともに終始変わらぬ指導力であった岩田会長が実現、強力新体制となった。
 顧問鈴川貫一△会長岩田幸雄△副会長角和雄、御影池辰雄△常務理事岩田冨士夫△理事伊藤信之、勝田友彦、柳川勲、梅林利一、藤本恒雄、河内義就、金口麻次郎、熊平武二、神原秀夫、石田乙五郎△常任監事渋谷安雄、松田章△監事八木清兵衛
 そして、創立十五年を迎えた今日の競走会役員および会員、職員は、つぎの通りとなっている。
〔役員〕会長岩田幸雄△副会長石田乙五郎△専務理事岩田冨士夫△理事伊藤信之、柳川勲、梅林利一、河内義就、金口麻次郎、神原秀夫、伊藤忠男、松田章、荒二井竹三郎△常任監事渋谷安雄△監事天本毅
〔会員〕増岡哲雄、三宅清兵衛、川崎正雄、伊藤信之、岩田三吾、天本毅、前田正之、佐藤天俊、岩田冨士夫、渋谷安雄、石田乙五郎、岩宮正夫、藤井一郎、柳川勲、金口麻次郎、神原秀夫、伊藤忠男、岩田幸雄、河内義就、梅林利一、沢田一敏、坂本寿、松田章、稲村豊、荒二井竹三郎、豊田正夫、荒木忠夫、金原慶三、吉井寿男、西本清、小池周之、大里常、市塚静夫、安道厳司、岩田行史、織田道也、古川鶴美、吉岡三、池田砂男
〔職員〕事務局長(専務理事)岩田冨士夫△総務部長(理事)荒二井竹三郎△業務部長小池周之△総務課長大里常、村中勝明、桧山フサエ、吉村絹子、野田時恵△審判課長池田砂男、西田忠重、菱山秀夫、松本順子△番組課長市塚静夫△検査課長吉岡三△管理課長安道厳司、鳥越励△調査課長沢田一敏
 
 広島県競走会は、十五年間種々の海事思想普及および社会福祉行事を行なってきているがこのうち恒例でかつ特徴的なものを示すと、毎年五月五日には、岩田会長が建立し県重要文化財の指定をうけている広島市三滝寺多宝塔奉賛の剣道大会および夏の『海の記念日』には、学生、社会人が参加する宮島一周ヨットレースの壮挙、秋には少年少女ボーイスカウト連盟によるゴムボート大会、冬には施設にある恵まれぬ児童たちを広島市の東映映画劇場に招待し、心のこもるクリスマスプレゼントを贈るとともに、年の瀬の一日を楽しく過させ、新しい年を迎える希望を育くんできている。
 また、永続的施設提供として、広島市宇品町に中国海員養成協会校舎を三百五十万円の工費をかけて建て、これを寄付することにより、海国日本が誇るべき優秀海員の育成に、一翼の力を担(にな)ってきている。
 
広島県競走会の行事記録から
養護児童招待映画会の受付風景
 
同 みやげ品の搬入、中央は岩田会長
 
三滝寺多宝塔協賛の剣道大会


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