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平成17年度 船舶バラスト水等処理技術実用化のための調査研究 報告書

 事業名 船舶バラスト水等処理技術実用化のための調査研究
 団体名 日本海難防止協会 注目度注目度5


まえがき
 この報告書は、当協会が日本財団から助成金を受けて、平成17年度に実施した「船舶バラスト水等処理技術実用化のための調査研究」をとりまとめたものである。
 
緒言
 21世紀の初頭人類が直面し、解決のための方策を早期に実施しなくてはならない地球規模の海洋環境保護問題の一つとして、船舶の運航に不可欠なバラスト水を媒体とする有害水生生物の国際間の移動・拡散問題がある。
 1982年の国連海洋法条約及び生物の多様性に関する条約は、いずれの国でも生態系の保全のために、在来種を脅かす外来種の移入を防止・軽減するために必要な措置をとることを規定している。
 1992年国連環境開発会議(地球サミット)におけるリオ宣言基本方針も同様のことを呼びかけており、国際海事機関(IMO)に対し、船舶バラスト水排出に関する適切な規則採択のための審議を要求している。また、2002年に南アフリカのヨハネスブルグで開催された、持続可能な開発に関する世界サミット(RIO+10)の実施計画においても、バラスト水中の侵略外来種の対処方法を促進するためのあらゆるレベルの措置を要請している。
 IMOにおいては、「船舶のバラスト水及び沈殿物の制御及び管理のための国際条約」(以下、バラスト水管理条約)が2004年2月9日〜13日に開催された外交会議において採択された。現在、同条約を実施するために必要な14のガイドラインの作成作業を進めており、2006年3月に開催された海洋環境保護委員会第54回会合(MEPC54)までに6ガイドラインが採択され、同年10月に開催されるMEPC55では、残りの8ガイドラインのうち6ガイドラインが採択される予定である。
 バラスト水管理条約発効後に実施が義務づけられるバラスト水管理方策は、外洋上でのバラスト水交換、装置によるバラスト水処理、バラスト水受入施設への排出及びMEPCで承認されるその他の方策である。このうち、バラスト水受入施設の整備及び有効な他の方策は実現の見通しが立っていない。また、バラスト水交換及び装置によるバラスト水処理については、バラスト水交換基準(D-1規則)又はバラスト水排出基準(D-2規則、以下、IMO排出基準)を満足し、かつ、バラスト水交換については規定された交換海域を遵守することが要求されている。最終的にバラスト水交換が排出基準を満足できなければ、建造年及びバラスト水容積に応じて段階的に装置によるバラスト水処理が義務化されることとなる。このように、バラスト水管理方策において、IMO排出基準を満足するバラスト水処理システムの開発が急務となっている。
 そこで本事業では、昨年度(平成16年度)の事業において、高い船上搭載性及び運用性が確認されるとともに、IMO排出基準を満足することを確認した機械的処理装置にオゾン装置等を加えた仮称「スペシャルパイプ・ハイブリッド式」を発展させ、実船への搭載と運用が可能な第2世代試作システムを製作することとした。さらに、製作した第2世代試作システムを用いて、2005年7月のMEPC53で採択された「バラスト水管理システムの承認に関するガイドライン(G8)」(決議MEPC.125 (53))に準じた陸上試験を実施し、IMO排出基準の達成、及び実船への搭載と運用に関する有効性等の確認を行った。
 国際社会をリードする先進国の一員として、また、「資源輸入大国」言換えれば大量のバラスト水輸出国でもある我が国は、船舶バラスト水による水生生物拡散問題に対して積極的に対応すべきである。本事業で開発中のバラスト水処理システムは、この問題の解決の有力な手段になることを確信している。
 本事業を進めるにあたり、学識経験者、専門家及び海運業界関係の方々から、貴重な御意見を賜った。ご指導ご協力頂いた関係各位に厚くお礼申し上げる。
 特に、株式会社エム・オー・マリンコンサルティング、三井造船株式会社、株式会社シンコーには、卓越した先端技術等をもってご指導を賜った。
 さらには、徳田拡士先生(元東京大学教授)、加藤洋治先生(東洋大学教授)、福代康夫先生(東京大学教授)から賜った絶大なるご指導・ご協力は、本事業の実効性を大きく向上させた。先生方のお力添えに、厚く感謝申し上げる。


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更新日: 2019年5月25日

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