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3.4.2 漂着物調査の解析等
 漂着物の100m2当たりの海岸別重量及び個数の比率を図3.4.2-1及び図3.4.2-3に示す。また、調査海岸ごとの100m2当たりの漂着物重量及び漂着物個数を図3.4.2-2及び図3.4.2-4、表3.4.2-1及び表3.4.2-2に示す。
 
(1)調査海岸別の特徴
 100m2当たりの漂着物平均重量は1,978.2g/100m2であり、「発泡スチレン類」が584.6g/100m2(100m2当たりの総重量の29.6%)と最も重く、次いで「ガラス・陶磁器類」448.4g/100m2(同22.7%)、「プラスチック類」442.8g/100m2(同22.4%)、「金属類」236.3g/100m2(同11.9%)、「ゴム類」119.6g/100m2(同6.0%)の順であり、「紙類」、「布類」、「その他の人工物」は軽かった。
 調査海岸別では、江蘇省の「白沙海湾砂浜」が10,080.0g/100m2と最も重く、次いで、江蘇省の「塩城大豊港海岸」5,828.5g/100m2、「呂四鎮東海岸」3,729.0g/100m2の順であり、山東省の「黄金海岸」120.0g/100m2が軽く、その比は最も大きいところで約84倍の違いが認められた。
 また、昨年度の100m2当たりの漂着物平均重量は2,312.8g/100m2であり、「その他の人工物」が797.5g/100m2(100m2当たりの総量量の34.5%)と最も重く、次いで「ガラス・陶磁器類」476.3g/100m2(同20.6%)、「プラスチック類」380.0g/100m2(同16.4%)、「布類」200.0g/100m2(同8.6%)、「金属類」143.1g/100m2(同6.2%)の順であり、「ゴム類」、「発泡スチレン類」、「紙類」は軽く、昨年度の調査結果と比較すると組成に若干違いがみられた。
 
図3.4.2-1 100m2当たりの漂着物分類別重量比率
 
図3.4.2-2 100m2当たりの漂着物の調査海岸別分類重量
 
表3.4.2-1 100m2当たりの漂着物の調査海岸別分類重量
(拡大画面:67KB)
*( )の数値は、重量に対する比率(%)を示す。
*表中の“+”は、0.1%未満の重量に対する比率(%)を示す。
*四捨五入をしたため表中の数字の合計は必ずしも合計欄の数値とは一致していない。
 
 一方、100m2当たりの漂着物平均個数は166個/100m2であり、「プラスチック類」が70個/100m2(100m2当たりの総個数の42.4%)と最も多く、次いで「ガラス・陶磁器類」42個/100m2(同25.0%)、「発泡スチレン類」14個/100m2(同8.3%)の順であり、「ゴム類」、「紙類」、「布類」、「金属類」、「その他人工物」は少なかった。
 調査海岸別では、河北省の「老虎石海水浴場」が316個/100m2、次いで江蘇省の「呂四鎮東海岸」が294個/100m2、河北省の「老竜頭海水浴場」292個/100m2、遼寧省の「海の韻海水浴場」250個/100m2、山東省の「葡萄浜」209個/100m2の順であり、山東省の「黄金海岸」は、27個/100m2と少な<、最も大きいところで、その比は約12倍の違いが認められた。
 また、昨年度の100m2当たりの漂着物平均個数は139個/100m2であり、本年度が2割程度多かった。平均個数別では、「ガラス・陶磁器類」が41個/100m2(100m2当たりの総個数の29.3%)と最も多く、次いで「プラスチック類」39個/100m2(同27.8%)、「紙類」20個/100m2(同14.2%)、「その他人工物」16個/100m2(同11.7%)、「発泡スチレン類」12個/100m2(同8.6%)の順であり、「ゴム類」、「布類」、「金属類」は少なく、組成に違いがみられた。
 100m2当たりの漂着物の海岸別重量については、黄海の沿岸に位置する江蘇省の「白沙海湾砂浜」、「塩城大豊港海岸」、「呂四鎮東海岸」において重量が重い傾向がみられたが、組成については、海岸によって違いがあり、一定の傾向はみられなかった。
 個数については、河北省の「老虎石海水浴場」、江蘇省の「呂四鎮東海岸」、河北省の「老竜頭海水浴場」、「海の韻海水浴場」において、個数の多い傾向がみられ、「海の韻海水浴場」、「呂四鎮東海岸」では、「ガラス・陶磁器類」の割合が高く、「老虎石海水浴場」、「老竜頭海水浴場」では、「プラスチック類」の占める割合が高かった。


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