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イ. ゴム類
 ゴム類は、(1)ボール、(2)風船、(3)ゴム手袋、(4)輪ゴム、(5)ゴムの破片、(6)その他(不明物を含む。)に小分類し、計数した。
 
 ゴム類の総量は、13,467.1g、247個であり、図3.1.2-12にその内訳を示す。
 個数比率は、「ゴムの破片」が40.9%と最も高く、次いで「その他」34.8%、「輪ゴム」11.7%、「ゴム手袋」5.7%の順であった。
 これらの「小分類」を項目別に個数を集計し、ゴム類項目別上位5品目を図3.1.2-13に示した。
 「ゴムの破片」101個が最も多く、次いで「ゴムひも」38個、「輪ゴム」29個、「ゴムサンダル」25個、「ゴム手袋」14個の順であった。
 「その他」の内訳としては、「ゴムひも」、「ゴムサンダル」、「靴底」、「靴」、「ゴムシート」、「ふた」などが採集された。
 ゴム類の大半は、「破片」などであり、これらの供給源として直接海岸に放置されたものや、陸上で捨てられたものが河川などを通じ海に入り、結果的に海岸に漂着したものと考えられ、海岸で強い紫外線や波の影響により劣化して細分化されたもの等が漂着物として採集されたと推察される。
 
図3.1.2-12 ゴム類内訳比率
 
図3.1.2-13 ゴム類項目別上位5品目
 
ロ. 発泡スチレン類
 発泡スチレン類は、7項目に小分類し、(1)容器・包装等、(2)ブイ、(3)発泡スチレンの破片、(4)その他に中分類し、計数した。
 
 発泡スチレンの総量は、10,935.6g、10,826個であり、図3.1.2-14にその内訳を示す。
 個数比率は、「発泡スチレンの破片」が95.0%と大半を占めていた。それ以外では、「容器・包装等」が4.9%などであった。
 これらの「小分類」を項目別に個数を集計し、発泡スチレン類項目別上位5品目を図3.1.2-15に示した。
 「発泡スチレンの破片」10,287個が突出しており、次いで「飲料用カップ」952個、「食品トレイ」417個、「梱包資材」85個、「弁当・カップラーメン等容器」23個の順であった。
 発泡スチレン類の大半は、いわゆる“破片”であり、これらの供給源として直接海岸に放置されたものが紫外線や波の影響により劣化して細分化されたものや、海で破片となった発泡スチロール製ブイが海岸に漂着したもの、さらに陸上で捨てられたものが河川を通じ海に入り、結果的に海岸に漂着したものと推察される。
 「破片」の中には、角の丸くなったものや黄褐色に変色した破片などもあり、長期間浮遊し、海岸に漂着したとみられるものも確認された。
 また、ポリスチレンの原料であるスチレンからは、条件によっては環境ホルモンとして疑われるスチレンダイマーやスチレントリマーが溶け出す可能性も懸念され、生態系への影響を検討する必要があると考えられる。
 
図3.1.2-14 発泡スチレン類内訳比率
 
図3.1.2-15 発泡スチレン類項目別上位5品目


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