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3.2 海水による増湿冷却システムの検討
3.2.1 目的
 陸用ACF排煙処理装置を舶用ディーゼルエンジン排ガスに適用するためには、ACF触媒の上流で
(1)水蒸気飽和条件
(2)装置またはACF触媒の素材融点よりも低いガス温度条件
を作り出す必要がある。陸用では高温排ガスとスプレー水を気液接触させ増湿冷却させるシステムを組み合わせることでACF排煙処理装置を運用している。しかし、舶用ディーゼルヘの適用を検討する際には純水の使用が制限される。そこで本章では舶用への適用のため、ディーゼルエンジンにより発生させた高温排ガスを海水と気液接触させ増湿冷却するシステムにおいて、下記内容を検討する。
 
・増湿冷却水量、排ガス温度、飽和度の関係を把握する。
・ACF触媒への塩類飛散の影響を把握する。
 
3.2.2 方法
(1)増湿冷却試験装置概要
 本装置はディーゼルエンジンより排出される高温排ガスを海水または純水と気液接触させることで増湿冷却させる。本装置の系統図を図3.2.1、装置外観写真図3.2.2に示す。本装置は主に予冷部、本冷部、デミスタ、冷却水循環系により構成される。予冷・本冷部では海水または純水をスプレー噴霧することで、高温排ガスを増湿冷却させる。
 
図3.2.1 試験装置系統図
(拡大画面:44KB)
 
図3.2.2 試験装置外観写真
(a)制御盤
 
(b)入口ガス計測座および予冷部
 
(c)装置全体


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