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平成18年度 財団主要行事予定決まる
 平成十八年度の財団主催主要行事の日程がきまり、別表のとおり発表されました。
 五月五日の全国名流吟剣詩舞道大会は神奈川県民ホールで行なわれます。七年ぶりに開催される夏季吟道大学大学院は、七月二十二日〜二十三日の一泊二日で、神奈川県・湘南国際村センターを会場として開講されます。又、九月十七日に、全国剣詩舞コンクール決勝大会、翌九月十八日に、全国吟詠コンクール決勝大会がいずれも東京三田・笹川記念会館で連日開催されます。
 第二十一回国民文化祭・やまぐち二〇〇六全国吟詠剣詩舞道祭は十一月五日、山口県・山口市民会館での開催が予定されています。
 これに伴う各地区別コンクールの開催予定が表の通りほぼ確定しました。
 
平成18年度財団本部行事予定表
(平成18年1月10日現在)
曜日 行事名 開催場所/所管
平成18年(2006年)
5 5 金、祝 平成18年度全国名流吟剣詩舞道大会 神奈川県民ホール
東日本地区連協・神奈川県総連
6 3 財団本部理事会・評議員会 笹川記念会館/財団本部
7 22〜23 土〜日 平成18年度夏季吟道大学大学院 湘南国際村センター
財団本部
8 6 第30回全国高校総合文化祭
吟詠剣詩舞部門発表会
中丹文化会館
京都府総連盟
8 12〜13 土〜日 平成18年度少壮吟士夏季特別研修会 湘南国際村センター
財団本部
9 17 平成18年度全国剣詩舞コンクール決勝大会 笹川記念会館
東日本地区連協
9 18 月、祝 平成18年度全国吟詠コンクール決勝大会 笹川記念会館
東日本地区連協
11 5 第21回国民文化祭・やまぐち2006
「全国吟詠剣詩舞道祭」
山口市民会館
中国地区連協・山口県総連盟
11 12 第39回全国吟剣詩舞道大会 日本武道館
東日本地区連協
平成19年(2007年)
2 3〜4 土〜日 平成18年度剣詩舞道大学大学院 湘南国際村センター/財団本部
3 10 財団本部理事会・評議員会 笹川記念会館/財団本部
3 11 第35回全国少壮吟詠家審査コンクール決選大会 笹川記念会館/財団本部
平成19年度財団本部主要行事予定
5 5 土、祝 平成19年度全国名流吟剣詩舞道大会 北海道厚生年金会館
8 2 第31回全国高校総合文化祭吟詠剣詩舞部門発表会 安来市民会館
9 16 平成19年度全国剣詩舞コンクール決勝大会 笹川記念会館
9 17 月・祝 平成19年度全国吟詠コンクール決勝大会 笹川記念会館
11 4 第22回国民文化祭・とくしま2007
「全国吟詠剣詩舞道祭」
アステイとくしま
11 11 第40回全国吟剣詩舞道大会 日本武道館
 
平成18年度地区別コンクール開催予定一覧表
(平成18年1月16日現在)
地区連協名 吟詠コンクール 剣詩舞コンクール 少壮コンクール
北海道 7月8日(土)
かでる27
6月11日(日)
札幌市教育文化会館
11月19日(日) 予定
リフレサッポロ
東日本 7月2日(日)船の科学館
7月17日(月・祝)北区赤羽会館
7月9日(日)
北区・赤羽会館
平成19年1月21日(日)
船の科学館
中部 7月16日(日)
名古屋港湾会館 大ホール
7月2日(日)
名古屋港湾会館 大ホール
11月19日(日)
石川県文協会館
近畿 7月30日(日)
尼崎市総合文化センター
7月16日(日)
尼崎市総合文化センター
平成19年1月21日(日)
未定
中国 7月16日(日)
広島・安芸区民センター
7月9日(日)
山口・健康づくりセンター
12月3日(日)
岡山・JA岡山
四国 7月9日(日)
JAえひめ中央
7月16日(日)
香川県善通寺市民会館
平成19年1月14日(日)
徳島県立総合教育センター
九州 7月16日(日)
大博多ホール
7月2日(日)
大分県立芸術会館
12月10日(日)
長崎県総合福祉センター5階
全国大会 9月18日(月、祝)
笹川記念会館
9月17日(日)
笹川記念会館
平成19年3月11日(日)
笹川記念会館
*群舞コンクールは隔年実施のため本年度はお休みです
 
第三十五回全国少壮吟詠家審査コンクール指定吟題
【絶句編】
1 月夜三叉口に舟を活ぶ  高野 蘭亭
2 桂林荘雑詠諸生に示す その二  広瀬 淡窓
3 弘道館に梅花を賞す  徳川 景山
4 中庸  元田 東野
5 従軍行  王昌齢
6 江倫に贈る  李 白
7 菊花  白居易
8 独柳  杜 牧
【続絶句編】
9 応制天の橋立  釈希世
10 山中の月  藪孤山
11 母を奉じて嵐山に遊ぶ  頼山陽
12 金剛山  山岡 鉄舟
13 江畔独歩花を尋ぬ  杜 甫
14 長城  王 遵
15 暑を山園に避く  王世貞
【特別審査】(律詩・古詩編)
1 容奇  新井 白石
2 墨水秋夕  安積 艮斎
3 月夜荒城の曲を聞く  水野 豊州
4 蜀相  杜 甫
5 香炉峰下の山居  白居易
 
吟剣詩舞の若人に聞く[第80回]
遠藤衣恵さん
 
遠藤衣恵さん(十八歳)群馬県前橋市在住
(平成十七年度全国吟詠コンクール決勝大会少年の部優勝)
母:遠藤数子さん
師:榎本侑心さん(岳心流上毛岳心会師範部長)
副会長:深沢鶯心さん(岳心流上毛岳心会)
会長:山口凰心さん(岳心流上毛岳心会)
 
その素直さで、ひたむきに吟と取り組む
 素直な人柄が吟詠にもよく表れている遠藤衣恵さん。晴れの栄冠を勝ち得、さらなる飛躍を目指す彼女に、お母様、師、副会長を交えていろいろお話をうかがいました。
 
――優勝された感想からお聞きします。
衣恵「素直に嬉しいです。ありがとうございます」
深沢「この子は美声ですし、すばらしく張りのある声ですから、ぜひ大きなトロフィーをもらいたいねと話していました(笑)。優勝できて私たちも喜んでいます」
――全国大会に挑戦して、何回目での優勝ですか?
衣恵「四回目です」
――優勝できた理由は何でしょうか?
衣恵「一昨年が三位で、去年は四位に下がってしまいました。また、今年は年齢で少年の部が最後になりますから、とくに気合を入れて望みました」(笑)
――今回の舞台は自信がありましたか?
衣恵「終わった後、皆からマイクが遠いといわれ、その点を心配していたのですが・・・」
数子「普段は声量のある子で、とても大きな声が出るのですが、今回はなぜか小さく、声が弱く聞こえました」
――緊張したのかな?
衣恵「そうですね。舞台に上がれば違いますが、待っている間は緊張して、心臓が口から飛び出るくらいドキドキしますから」(笑)
――幼年の時に、全国大会の経験はありますか?
衣恵「一度だけあります。入賞はできませんでした。だから、今回の優勝は嬉しいです」
 
優勝発表の直後、喜びを語る(写真左より)遠藤数子さん(母)、深沢鶯心副会長、遠藤衣恵さん、榎本侑心さん(師)
 
――ところで何歳から吟詠を習っているの?
衣恵「友達に誘われて、七歳から習っています」
――友達とは珍しいね?
榎本「この子の小学校で上毛岳心会が、土曜日の午後に吟詠を教えていまして、私もそこへ教えに行っていました。友達に誘われて来たのが、この子と出会うきっかけでした」
――最初に吟を聞いて、どんな印象でしたか?
衣恵「普通の歌とは違い(笑)、みんなすごい声で感動しました。歌の意味はもちろんわかりませんでしたが」
――お母様は、吟詠を習うといわれていかがでしたか?
数子「まず、吟詠って何といいました(笑)。それで一緒に見に行きましたら、皆さんお上手で、本当にできるのと聞いたら、できると答えたのでやらせました。それから毎週土曜日の午後は、吟詠のために学校側で集団下校させてくれまして、親としても、さほど大変なこともなく習わせることができました」
――衣恵さんを教えられた印象はいかがでしたか?
榎本「上毛岳心会・山口凰心会長が主に教えていましたが、私が衣恵さんを教えた印象は、練習のときは無駄口を聞かず、人の言うことを良く聞く子供という感じでした。人の言うことを聞ける人は伸びますね」(笑)
 
インタビューを終えて(左より)母の遠藤数子さん、深沢鶯心副会長、遠藤衣恵さん、師の榎本侑心さん
 
――深沢先生も、衣恵さんを小さなときから知っていましたか?
深沢「はい、知っていました。衣恵さんに限らず、うちの少年部はうまい子が多くて(笑)、会長が幼少年には力を入れていましたからね」
――最初に吟を聞いた感じと、実際に習った印象は違いましたか?
衣恵「違いましたね。いままで皆の前で歌うことがなかったので、初めは恥ずかしくて声が出せませんでした(笑)。でも、吟じているうちに、少しずつ慣れてきました」
――今日まで吟詠を続けてきてどうですか?
衣恵「楽しいですし、楽しくなければ続けてこられなかったと思います。でも、たまに、練習に行かなければと感じるときもありまして・・・」(笑)
――辞めようと思ったことはあるの?
衣恵「はい、あります」(笑)
深沢「お母様が一生懸命で、家族の協力があるから、この子も続けて来られたと思います」
数子「いいえ、最初吟詠のことは、何もわからなかった私ですが、皆さんから大事にしていただけるので、やってこられたと感謝しています」
――吟詠に対する悩みなどはありますか?
衣恵「ありますね。普段の練習を休んだりすると、高音が出なくなったりしてしまうので困ります」
榎本「だから、練習をサボるとわかりますね」(爆笑)
――練習は厳しいですか?
衣恵「はい、厳しいですね。発声法などは特にいわれました」
榎本「口のあけ方が悪いとか・・・」(笑)
深沢「山口会長は若い子にも詩吟は厳しく指導されました。それが結局は本人のためでもあると思います」
――声変わりのときは大変だったでしょ?
衣恵「それが変わらず、ずっと九本できていますから、あまり苦労はありませんでした」
数子「会長さんに、こんなことは珍しいから、親に感謝しなさいといわれました」(笑)
――こんどは青年の部だけど、もちろん挑戦するよね?
衣恵「ぜひ、挑戦したいです」
――こちらの会は若い方が多いのですか?
数子「いまも十人ほどいますね」
――衣恵さんも小さな子を教えるの?
衣恵「まだ教えてはいません」
榎本「小さな子は詩吟の要領などがわからないので、衣恵さんと一緒に吟じたらいいなと思い、早く教えるようになってね、とはいっています」(笑)
――これからの目標はありますか?
衣恵「少年の部優勝という、ひとつの目標は達成されたので、こんどは青年の部に向けてがんばりたいと思います」
――最後に衣恵さんへのアドバイスなどはありますか?
榎本「優勝を糧にして、いまいる小さな子供たちにプラスになるような吟をしていただいたり、指導してほしいと思います」
深沢「これからもぜひ、吟詠を続けてください」
――本日はインタビューにお答えいただき、ありがとうございます。次は青年部でのご活躍を期待しております。


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