今月の詩(10) 平成十七年度全国吟詠コンクール指定吟題から
【幼年・少年・青年の部】(続絶句編)(10)
中秋の月 蘇軾
【大意】夕暮れの雲はすっかりどこかへしまいこまれて、今はすがすがしい冷気が夜空に満ちあふれている。天の川の流れは音もなく、玉の皿のような月を天上にめぐらせている。限られたわが生涯、いついつまでも、こんなすばらしい中秋の夜に会えるものではない。この満月のすばらしさを、来年はどこで看るであろう。
春風 白居易
【大意】春風は宮中の庭の梅の一枝を最初に開花させ、ゆすらうめ・あんず・桃・梨とだんだん花を開かせる。一方、山里では、なずなの花を咲かせ、にれのさやに吹きつける。だから、こちらのほうでも、わがために吹いてくれたといって喜ぶのである。
(解説など詳細は財団発行「吟剣詩舞道漢詩集」をご覧ください)
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