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(2)規格概要(ISO CD17363の例)
(1)目的と構成
 本規格は、サプライチェーン管理目的のために貨物コンテナに取り付ける電子タグ技術に基づく貨物輸送タグの利用法を定義します。
 国際コンテナに関わる自動識別規格(ISO10374)と電子シール規格(ISO18185)との両立性を確保するための規格です。
注:物理層に関連する規格は、下記の規格を適用します。
・エアインタフェースと通信プロトコル ISO/IEC18000-7 433MHz
・コマンドとメッセージ ISO/IEC15961、ISO/IEC154092
・セマンティクス ISO/IEC15418
・シンタックス  ISO/IEC15434
 
(2)規格構成の主要項目
・概念、・レイヤー構成
・データ内容
・データセキュリティ
・タグの位置、・タグの操作、・データのプライバシー
 
(3)主要構成
 本規格の対象は、貨物輸送用タグ(Cargo shipment specific(CSS)tag)です。タグは、荷送人の責任でデータ入力し、最終引き渡し時に荷受人によって取り外される再利用可能なタグ(宛先、経路、輸送機関、積載貨物情報等を搭載)です。ISO10374のライセンスプレートタグは、書込1回の読取専用(WORM)タグです。
 ISO18185で規定するセキュリティデータは、本貨物輸送タグを経由しません。
 本規格タグは上記タグと併存するが、併用するものではありません。
 利用する固有識別子は、コンテナコード(ISO6346)を利用し、電子的な符号化規則は、ISO10374を適用します。
 規格案では、Data Content、Data Security、Tag Location(10374)、Tag Operation: 18000-7 433.92MHz、15961 and 15962及びreal time clock optionを規定しています。
 
5.2.2.5 今後の課題
(1)概要
 ISO/IEC/JTC1/SC31およびISO/TC104/TC122/JWGでは、コンテナレベルまでの主として管理コードに関する標準化をほぼ完了しており、今後は、以下のような課題が残されています。
 
(1)EC/EDIの基幹業務モデルに対応した通信およびメッセージ等の標準規格
(2)ITS(車載機器および車載機器経由の通信)とのインタフェース規格
(3)位置規格のGIS/LBSやRFID/RTLSとの関連規格
 
図5.2.4 ロジスティクスの階層と規格
 
(2)コンテナ識別に関わる標準化の概要
 コンテナ識別には、以下のような規格があり、貼付場所、通信規格、メッセージ構造に大きな違いがあります。今後、この整合性確保が課題になると考えられます。
 
(1)貼付場所
・側面:コンテナタグ(ISO10374, 14815,14816,17262,17263,審議中ISO17363)
・ドア部:電子シール(電子ロック)(審議中ISO18185)
・連結側:コンテナ・シャーシ管理の利用部面
 
(2)通信規格
・850MHz-(ISO10374)
・433MHz
18000-7(ISO17363)
非18000-7(審議中ISO18185)
・2.45GHz(ISO10374)
・5.8GHz(非明示、ISO/TS14815,14816,17262,17263,)
 
(3)メッセージ構造
・識別コード
・緯度経度
・時刻


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