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実技実習
ロールプレイ
《ロールプレイの実施方法と課題》
◆ロールプレイの目的
(1)スタッフ委員による見本実技(デモンストレーション)や他の参加者の対応を観察することによって、ペアレント・メンターとして取り組む姿勢や技術をイメージする。
(2)実際にロールプレイを行なうことによって、自分自身の相談を受ける時の傾聴態度や助言方法の癖や課題に気づき、以後の学習に対する目的を明確にする。
(3)ロールプレイ後に仲間からフィードバックを受けることにより、良い面には自信を持ち、対応困難な点について一緒に検討する姿勢を身につける。
 
◆ロールプレイの手順
(1)スタッフによる見本実技(失敗例、成功例)の提示
(2)5人単位のグループに分かれ(相談に対する不安度が平均化されるような構成にする)、それぞれのグループに一人のスタッフが入る。
(3)グループ内で自己紹介。
(4)相談をする役、相談を受ける役(ペアレント・メンター)役が向かい合い座る。残りの3人とスタッフは周囲で観察をする(観察児の視点をまとめた評価表を用意した)。
(5)相談をする役は予め提示された仮想事例か自分で考えた相談内容をもとに、ロールプレイを始める。ロールプレイ自体は3分から5分で終了する。
(6)周囲で観察した3人とスタッフからの感想・意見、ロールプレイを行なった2人からの感想をもとにディスカッションをする。
(7)順番にそれぞれの役割を体験する。
(8)全員がそれぞれの役割を終了したあとで、共通する話題についてディスカッションを深める。
(9)感想・意見のまとめをして、全体会で発表。
 
◆実施上の課題
(1)メンター役は1回もしくは2回しかできなかったため、自分のやり方について自覚を深めるためには練習量としては少ない。継続的な練習が必要である。
(2)対面相談だけでなく、電話相談やグループでの相談の機会も実際には多い。相談形態ごとの練習が必要である。
(3)対応困難ケースに関するディスカッションを深めるためには、時間の確保・スタッフの専門性も必要である。
(4)グループの構成は、不安度の要素だけでなく、年齢・地域性などの点でも平均化されるような配慮が必要である。
 
【評価表1】
 
【評価表2】


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