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(告示)
航海用具の基準を定める告示
 国土交通省告示512号(平成14年6月25日)
 改正 平成17年4月27日 国土交通省告示499号
(ナブテックス受信機)
第六条 規程第百四十六条の十の二の告示で定める要件は、次に掲げるとおりとする。
一 船橋その他管海官庁が適当と認める場所に設置されていること。
二 海上安全情報を有効に受信し、表示又は印刷をすることができるものであること。
三 捜索又は救助の情報を受けた場合には、警報を発するものであること。
四 海上安全情報(重要な情報を除く。)の選択受信が可能であり、かつ、その選択受信状態を表示することができるものであること。
五 受信した海上安全情報を有効に蓄積することができるものであること。
六 取扱い及び保守に関する説明書を備え付けたものであること。
七 無線受信機及び記憶装置並びに表示装置又は印刷装置が適正に作動することを確認するための措置が講じられたものであること。
八 磁気コンパスに対する最小安全距離を表示したものであること。
九 電磁的干渉により他の設備の機能に障害を与え、又は他の設備からの電磁的干渉によりその機能に障害が生じることを防止するための措置が講じられているものであること。
十 機械的雑音は、船舶の安全性に係る可聴音の聴取を妨げない程度に小さいものであること。
十一 通常予想される電源の電圧又は周波数の変動によりその機能に障害を生じないものであること。
十二 過電流、過電圧及び電源極性の逆転から装置を保護するための措置が講じられているものであること。
十三 船舶の航行中における振動又は湿度若しくは温度の変化によりその性能に支障を生じないものであること。
十四 2以上の電源から給電されるものにあっては、電源の切替えを速やかに行うための措置が講じられているものであること。
(関連規則)
告示 船舶検査心得
(ナブテックス受信機)
6.0
(a)第一号の「管海官庁が適当と認める場所」とは、航海船橋内の操舵室及び当該室と隔壁(明らかに部屋を構成するように設けられた壁を含む。)で区切られていない海図室等の区域をいう。ただし、当該区域において遠隔制御装置により連続受信し、表示又は印刷できる場合には、この限りでない。
(b)第二号の「有効に受信し、表示又は印刷することができるもの」とは、次のものをいう。
(1)日本語ナブテックス受信機にあっては、受信する文字の誤差率が4%以下であり、1行に少なくとも30文字印刷することができるもの
(2)国際ナブテックス受信機にあっては、次に掲げる要件に適合するもの
(i)国際電気通信連合無線通信規則で規定された周波数(518kHz)で動作する第1受信機と、第1受信機と同時にナブテックス用の他の2つ以上の周波数(490kHz及び4209.5kHz)で動作する第2受信機の、2つの受信機を備えていること。受信情報の表示又は印刷については、第1受信機によって受信されたものが優先されること。
(ii)それぞれの受信機は、一方の受信機による受信情報の表示又は印刷がもう一方の受信機の受信を妨げないものであって、それぞれの受信機の受信する文字の誤差率が4%以下のものであること。
(iii)表示装置又は印刷装置は、1行に少なくとも32文字表示又は印刷することができるものであること。
(iv)表示装置は、少なくとも16行表示できるものであって、通常想定される全ての使用条件において容易に視認できる設計・大きさであること。
(v)表示装置は、海上安全情報を表示した後、自動的に改行又は表示完了の標示をするものであること。印刷装置は、受信した海上安全情報を印字完了後、自動的に改行するものであること。
(vi)自動的に改行されたことにより単語が分断された場合には、分断されたことが分かるように表示又は印刷することができるものであること。
(vii)受信した海上安全情報の文字に誤りが検出された場合には、当該文字の代わりに「*」を表示又は印刷することができるものであること。
(viii)表示装置が専用のものである場合は、次の要件に適合すること。
(イ)非圧縮の海上安全情報を受信したときは、受信通知が直ちに表示され、確認時又は24時間後まで表示され続けること。
(ロ)非圧縮の海上安全情報自体も表示されること。
(ix)印刷装置が専用のものでない場合は、次のいずれかを選択して印刷することができるものであること。
(イ)受信した全ての海上安全情報
(ロ)記憶装置内の全ての海上安全情報
(ハ)受信周波数、位置、海上安全情報の指定等の全ての海上安全情報
(ニ)表示されている全ての海上安全情報
(ホ)表示されている中から選んだ任意の海上安全情報
(x)他の航法装置又は通信装置へのデータ転送のために1以上の適切なインターフェースが備え付けられていること。
(xi)専用の印刷装置がない場合には、印刷装置と接続する標準的なインターフェースが備え付けられていること。
(c)第三号の警報は船橋において聞き取ることができること。さらに警報の停止は手動でのみ行えるものであること。
(d)第四号の「重要な情報」とは、航行警報、気象警報並びに捜索及び救助の情報をいう。
(e)第四号の記憶された「選択受信状態」は、少なくとも6時間の電源の遮断があっても消去されないこと。
(f)第五号の「有効に蓄積することができるもの」とは、次に掲げる要件に適合するものをいう。
(1)各受信装置の内部に平均500文字の海上安全情報を200件以上蓄積できること。
(2)蓄積された海上安全情報が利用者によって消されることがないこと。
(3)蓄積した海上安全情報には、新しい海上安全情報によって上書きされないように保存符号をつけることができること。ただし、保存符号のついた海上安全情報を蓄積できるのは、容量全体の25%までとすること。保存符号が必要でなくなったときは、任意に解除できること。
(4)蓄積容量を超える海上安全情報を受信した場合には、保存符号が付いていない海上安全情報であって最も古いものが消去されること。
(5)海上安全情報を誤差率4%以下で受信することができた場合のみ、当該情報のIDが蓄積されること。
(6)それぞれの受信機ごとに少なくとも200以上の海上安全情報のIDが蓄積できること。
 
(高機能グループ呼出受信機)
第百四十六条の十の三 ナブテックス水域を超えて航行する船舶には、機能等について告示で定める要件に適合する高機能グループ呼出受信機を備えなければならない。ただし、2時間限定沿海船等及び管海官庁が当該船舶の航海の態様等を考慮して差し支えないと認める場合には、この限りでない。
(関連規則)
省令 船舶検査心得
(高機能グループ呼出受信機)
146-10-3.0
(a)146-10-2.0(a)により日本語ナブテックス受信機を備えたものに対しては、「ナブテックス水域」とあるのは「日本語ナブテックス水域」として本条の規定を適用する。
(b)「管海官庁が当該船舶の航海の態様等を考慮して差し支えないと認める場合」とは、次の各号の一に掲げる船舶の場合をいう。
(1)聟島、父島及び母島の沿海区域内のみを航行区域とする船舶
(2)聟島、父島及び母島の船舶であって専ら当該島の海岸から20海里以内の海面において従業する船舶安全法施行規則第1条第2項各号に掲げる漁船
(3)施行規則第1条第2項第1号に掲げる船舶並びに同項第2号及び第3号に掲げる船舶(国際航海に従事する総トン数300トン以上のものを除く。)であって、次に掲げる要件に適合するもの。
(i)平成7年1月31日以前に建造され、又は建造に着手された船舶であること。
(ii)「操業の安全確保のための通信に関する申合せ事項」(漁業用の海岸局に所属している漁船と当該海岸局(他の漁業用の海岸局に業務委託する場合には委託された漁業用の海岸局を含む。)との間における同一の漁種別周波数の漁業通信を利用した定時連絡、遭難・緊急通報及び海上安全情報の受信等についての運用手続を定めたものをいう。以下「通信申合せ」という。)を船内に備えていること(附属書〔7〕参照)。
(iii)当該漁船が当該通信申合せに添付される対象船舶一覧表に記載されていること。
(iv)漁業用の海岸局から送信される海上安全情報を通信申合せに従って受信できる当該通信申合せに記載された無線設備を有していること。
(注)附属書7が必要な場合は(社)日本船舶電装協会に問合せのこと。
(告示)
航海用具の基準を定める告示
 国土交通省告示第512号(平成14年6月25日)
(高機能グループ呼出受信機)
第七条 規程第百四十六条の十の三の告示で定める要件は次に掲げるとおりとする。
一 常用の電源のほか予備の独立の電源からも給電することができるものであること。
二 前条各号(平成14年告示第512号第6条各号)に掲げる要件
(注)
平成14年告示第512号第6条各号
(一)船橋その他管海官庁が適当と認める場所に設置されていること。
(二)海上安全情報を有効に受信及び印刷をすることができるものであること。
(三)捜索又は救助の情報を受けた場合には、警報を発するものであること。
(四)海上安全情報(重要な情報を除く。)の選択受信が可能であり、かつ、その選択受信状態を表示することができるものであること。
(五)受信した海上安全情報を有効に蓄積することができるものであること。
(六)取扱い及び保守に関する説明書を備え付けたものであること。
(七)無線受信機、信号処理機及び印刷装置が適正に作動することを確認するための措置が講じられたものであること。
(八)磁気コンパスに対する最小安全距離を表示したものであること。
(九)電磁的干渉により他の設備の機能に障害を与え、又は他の設備からの電磁的干渉によりその機能に障害が生じることを防止するための措置が講じられているものであること。
(十)機械的雑音は、船舶の安全性に係る可聴音の聴取を妨げない程度に小さいものであること。
(十一)通常予想される電源の電圧又は周波数の変動によりその機能に障害を生じないものであること。
(十二)過電流、過電圧及び電源極性の逆転から装置を保護するための措置が講じられているものであること。
(十三)船舶の航行中における振動又は湿度若しくは温度の変化によりその性能に支障を生じないものであること。
(十四)2以上の電源から給電されるものにあっては、電源の切替えを速やかに行うための措置が講じられているものであること。
 
(関連規則)
告示 船舶検査心得
(高機能グループ呼出受信機)
7.0
(a)高機能グループ呼出受信機は、インマルサット直接印刷電信又はインマルサット無線電話(以下「インマルサット無線設備」という。)とアンテナ設備等を共用しても差し支えない。この場合において、インマルサット無線設備は全周方向アンテナを有するインマルサットC型を通常とする。
(b)第二号で引用する第6条第一号の「管海官庁が適当と認める場所」については、6.0(a)を準用する。
(c)第二号で引用する第6条第二号の「有効に受信及び印刷することができるもの」については、次に掲げるところによること。
(1)通報が受信されていることを表示できるものであること。
(2)手動により船舶の位置及び地域コードを入力できるものであること。
(3)いかなる通報もその受信の文字誤り率と関係なく印刷できるものであり、かつ、不完全に受信された文字については下線表示がなされるものであること。
(4)完全に受信された際には、同一通信内容を印刷しないものであること。
(5)1行に少なくとも標準IA番号5の大きさの文字で40字以上印刷ができるものであること。
 また、1の単語が行の最後に収まらない際には次の行へ続けられるものであり、全通信内容を受信した後自動的に5行送出するものであること。
(d)第二号で引用する第6条第三号の警報は、船橋において、可視可聴の警報を発するものであること。
(e)第二号で引用する第6条第四号の「選択受信状態を表示する」とは、同調又は同期状態を表示できることをいう。
(f)第二号で引用する第6条第五号の「海上安全情報を有効に蓄積することができる」とは、少なくとも60秒以内の電源の遮断があっても消去されないこと。
 
(VHFデジタル選択呼出装置)
第百四十六条の三十四の三 国際航海旅客船等(船舶安全法施行規則第六十条の五の国際航海旅客船等をいう。以下同じ。)以外の船舶であって総トン数100トン以上のもの及び国際航海旅客船等には、機能等について告示で定める要件に適合するVHFデジタル選択呼出装置を備えなければならない。ただし、2時間限定沿海船等及び管海官庁が当該船舶の航海の態様等を考慮して差し支えないと認める場合には、この限りでない。
(関連規則)
省令 船舶検査心得
(VHFデジタル選択呼出装置)
146-34-3.0
(a)「管海官庁が当該船舶の航海の態様等を考慮して差し支えないと認める場合」とは、次の各号の一に掲げる船舶の場合をいう。
(1)第311条の22の規定によるVHF無線電話を施設することを要しないとされた船舶
(2)146-10-3.0(b)(3)の規定((iv)に係る部分を除く。)に適合する船舶







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