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(関連規則)
1. NK規則
1.1.7 周囲条件
-1. 電気設備の適切な動作を確保するために、その設計、選定及び配置に適用する周囲条件は、特に明記される場合を除き表H1.1及び表H1.2によらなくてはならない。
-2. 電気機器は、通常の状態における振動の下で支障なく動作するものでなければならない。
 
表H1.1 周囲温度
空気 設置場所 温度(℃)
閉囲区域内 0〜45
45℃を超える区域又は0℃を下回る区域内 計画条件による
暴露甲板上 -25〜45
海水 - 32
 
表H1.2 傾斜角度
電気設備の種類 左右方向(1) 前後方向(1)
静的傾斜
(横傾斜)
動的傾斜
(ローリング)
静的傾斜
(縦傾斜)
動的傾斜
(ピッチング)
次の欄に掲げるものを除く電気設備 15° 22.5° 7.5°
非常電気設備、各種開閉装置(遮断器等)並びに電気及び電子器具 22.5°(2) 22.5°(2) 10° 10°
(備考)(1)左右方向と前後方向の傾斜は同時に起こることを考慮すること。
(2)液化ガスばら積船及び危険化学品ばら積船にあっては、船舶が浸水した状態で左右方向30度の傾斜まで使用可能なように非常用電力を供給できるものであること。
 
2.4.3 温度上昇の限度
 回転機の温度上昇は、定格負荷で連続運転したとき又はそれぞれの時間定格に応じて運転したとき、表H2.2に示す値を超えてはならない。また、静止形励磁装置の温度上昇は2.5.10-2の規定に適合しなければならない。
2.4.4 温度上昇限度の修正
-1. 基準周囲温度が45℃を超える場合には、温度上昇限度は、表H2.2 の値よりその差だけ低減する。
-2. 一次冷媒の温度が45℃以下の場合には、本会が適当を認める場合に限り、温度上昇限度を高くとることができる。
 
表H2.2 回転機の温度上昇限度(℃)
(基準周囲温度の限度45℃)
回転機の部分 A種絶縁 E種絶縁 B種絶縁 F種絶縁 H種絶縁
温度計法 抵抗法計法 埋込温度 温度計法 抵抗法計法 埋込温度 温度計法 抵抗法計法 埋込温度 温度計法 抵抗法計法 埋込温度 温度計法 抵抗法計法 埋込温度
1a 出力5,000kW(kVA)以上の回転機の交流巻線 - 55 60 - - - - 75 80 - 95 100 100 120 125
1b 出力が2 00kW(kVA)を超え、5,000kW(kVA)未満の回転機の交流巻線 - 55 60 - 70 - 75 85 - - 100 105 - 120 125
1c 出力が200kW(kVA)以下の回転機の交流巻線で1d又は1eに規定する以外のもの *1 - 55 - - 70 - - 75 - - 100 - - 120 -
1d 出力が600W(VA)未満の回転機の交流巻線 *1 - 60 - - 70 - - 80 - - 105 - - 125 -
1e ファンを持たない場合、及び(又は)巻線が容器内に入れられる場合の自冷式回転機の交流巻線 *1 - 60 - - 70 - - 80 - - 105 - - 125 -
2 整流子を有する電機子巻線 45 55 - 60 70 - 65 75 - 80 100 - 100 120 -
3 直流励磁形の回転機の界磁巻線で4に規定する以外のもの 45 55 - 60 70 - 65 75 - 80 100 - 100 120 -
4a スロット内に埋込まれた直流励磁巻線を持つ円筒形回転子の同期機(誘導同期電動機を除く)の界磁巻線 - - - - - - - 85 - - 105 - - 130 -
4b 直流機の多層固定磁巻線 45 55 - 60 70 - 65 75 85 80 100 105 100 120 130
4c 回転機の低抵抗界磁巻線及び直流機の多層補償巻線 55 55 - 70 70 - 75 75 - 95 95 - 120 120 -
4d 回転機の露出した裸の又はワニス処理された単層巻線及び直流機の単層補償巻線 *2 60 60 - 75 75 - 85 85 - 105 105 - 130 130 -
5 恒久的に短絡される巻線 機械的に支障なく、かつ、付近の絶縁物に損傷を与えない温度
6 ブラシを含む整流子及びスリップリング 機械的に支障なく、かつ、付近の絶縁物に損傷を与えない温度
ブラシと整流子スリップリングの組合せが十分に作動できる温度
7 直接絶緑物に接触するか否かにかかわらず、鉄心及びその他の部分(軸受は除く) 機械的に支障なく、かつ、付近の絶縁物に損傷を与えない温度
(備考)
1. 出力が200kW(kVA)以下の回転機(*1で示したもの)のA、E、B及びF種絶縁の巻線の抵抗を、負荷電流を切ることなく微弱な直流電流を流すことにより計測する場合は、抵抗法による温度上昇限度より5℃高くとることができる。
2. 下部層巻線がそれぞれ循環一次冷媒と接触する場合の多層巻線(*2で示したもの)を含む。
 
2. NK規則検査要領
H2.4.3 温度上昇の限度
-1. 軸受の温度上昇限度については次による。
(1)軸受(自冷式)の温度上昇限度は、表面で測定したとき35℃、メタルに温度素子を埋込んで測定したとき40℃とする。ただし、耐熱潤滑剤(例えば、リチウム石けんを主とする潤滑グリース)を用いる場合は、表面で測定し、50℃とする。
(2)F種以上の耐熱絶縁材料を使用する回転機で、前(1)により難い場合は、採用しようとする温度上昇限度について、軸受及び潤滑剤の耐熱性に関する資料を添え、本会の承認を得る。
-2. 空気冷却器を備えて強制冷却する回転機の巻線類の温度計測方法は、埋込温度計法又は抵抗法によるものとする。
H2.4.4 温度上昇限度の修正
 規則H編2.4.4-2.において「本会が適当と認める場合」の取り扱いは、次による。
(1)空気冷却器を備えて強制冷却する回転機において、冷却器の入口における冷却水の温度が32℃以下の場合、温度上昇度は規則H編表2.2の値より13℃高くとることができる。
(2)空気冷却器を備えて強制冷却する回転機において、冷却器の入口における冷却水の温度が32℃を超える場合、温度上昇限度はその都度定める。
(過負荷耐力)
第191条 連続定格の発電機は、25パーセントの過負荷で次表に掲げる時間中支障なく運転できるものでなければならない。この場合において、同表の毎分1000回転についての出力は、次の算式により算出したものとする。
 
毎分1000回転についての出力
(キロワット又はキロボルトアンペア)
時間
3未満のもの 15分間
3以上 7.5未満のもの 30分間
7.5 以上のもの 2時間
 
2. 前項の発電機は、50パーセントの過負荷で1分間支障なく運転できるものでなければならない。
(関連規則)
1. 舶検第76号(40.5.7)
 発電機及び電動機の過負荷耐力試験は設備規程第191条第2項及び第276条第2項の50%過負荷試験を1分間行う限り各条第1項に行う125%負荷試験は省略してさしつかえない。
2. NK規則
2.4.5. 過負荷耐力
 回転機は電圧、回転数及び周波数をできる限り定格値に保って、次に規定する過電流又は超過トルクに耐えなければならない。ただし、甲板機械用電動機(揚貨機、揚錨機、係船機等)及び単相交流電動機等特殊なものの過負荷耐力は本会の適当と認める値とすることができる。
(1)過電流耐力
(a)交流発電機
 定格電流の150% 2分間
(b)直流発電機
 定格電流の150%
 定格出力(kW)/定格回転数(rpm)≦1 45秒間
 定格出力(kW)/定格回転数(rpm)>1 30秒間
(2)超過トルク耐力
(a)誘導電動機及び直流電動機
 定格トルクの160% 15秒間
(b)同期電動機(巻線形回転子)
(i)誘導同期電動機(巻線形回転子)
 定格トルクの135% 15秒間
(ii)同期電動機(非突極機)
 定格トルクの135% 15秒間
(iii)同期電動機(突極機)
 定格トルクの150% 15秒間
(過速度耐力)
第192条 発電機は、次に掲げる速度で1分間支障なく運転できるものでなければならない。
(1)蒸気タービン直結発電機  定格速度の115パーセント
(2)内燃機関直結発電機  定格速度の120パーセント
(3)その他の発電機  定格速度の125パーセント
(関連規則)
NK規則
2.4.7 過速度耐力
 回転機は、次に規定する過速度に2分間耐えるものでなければならない。
(1)交流機
(a)交流機(交直両用電動機を除く)
 最大定格回転速度の120%
(b)交直両用電動機
 定格周波数のもとで無負荷回転速度の110%
(2)直流機
(a)分巻電動機及び他励電動機
 最大定格回転速度の120%又は無負荷回転速度に相当する速度の115%の大なる方
(b)速度変動率が35%以下の複巻電動機
 最大定格回転速度の120%又は無負荷回転速度に相当する速度の115%の大なる方。ただし、最大定格回転速度の150%を超える必要はない。
(c)速度変動率が35%を超える複巻電動機及び直巻電動機
 製造者により指定された最大安全回転速度の110%
(d)永久磁石により励磁される電動機
 直巻の場合は(b)又は(c)による。それ以外の場合は(a)による。
(e)発電機
 定格回転速度の120%







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