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船舶電気装備技術講座 〔装備艤装工事編〕 (レーダー)

 事業名 船舶の電気装備に関する技術指導等
 団体名 日本船舶電装協会 注目度注目度5


3・2 表示器(指示器)
3・2・1 取付方法
 表示器は、荒天航行中に観測者が寄りかかることも多いので、本体の重量を支えるのみではなく、また、同時に、振動や衝撃による加速度の影響も受けるので、船体には堅固に取り付けなければならない。
 取付面は平らでひずみのないよう加工しなければならない。メーカーの指示事項に従って取り付けること。
 
3・2・2 ケーブルの配置方法
 表示器へのケーブル類の配置は、メーカーによって決まっているので、その順序に従って導入すると結線が便利である。引き込みが終わったら床のコーミング穴はコンパウンドなどで埋めておくこと。空気の流通をそのままにしておくと、湿気のために電気回路の故障を誘発する。ケーブルのがい装は表示器ケースにケーブルクランプが用意されていればこれで確実に締め付けること。
 小形の卓上型の表示器では、接続ケーブルは表示器の点検保守を考えて多少余らしておくこと。このとき、ケーブルが振動しないようケースなどにクランプしておくこと。また、ねずみの害や、下部からの湿気を防ぐためにケーブルの入口は、パテ等でふさぐこと。
 
3・2・3 接地方法
(1)主として表示器の接地には、自然接地(機器取付ボルトによるもの)と専用の接地ボルトを取り付ける接地線によるものがあるが、ユニットの接地は、接地線によるものとする。
(2)接地用の専用端子又はそれに相当する金物を船体金属構造物にそれぞれ設ける。
 ねじ、ボルトの呼び径は、6mm以上とすること。
(3)接地線はできるだけ短くし、締付け部には、有効な回り止めを施すこと。
(4)接地線には、銅編組線を用いる。また、接地線には塗装を施してはならない。
 
図3・4 接地用金具の船体取付け例
 
3・3 送受信部
3・3・1 取付方法
(1)送受信部の取付方法、使用ボルト等は、メーカーの工事用図書等に指示されているので、これに従う。
(2)導波管が接続される送受信機の場合、送受信機の箱体と導波管が個々に振動すると、導波管のフランジ部に亀裂を生じさせる。このため、船体構造物に直接固定した取付台に堅固に取付ける。取付台は、平らでなければならない。
 
3・3・2 ケーブル類の導入
 導波管及びケーブルの導入については、メーカーの工事用図書等に指示されているので、これに従う。(2・3・6「ケーブルの布設」も併せ参照のこと。)
 
3・3・3 接地方法
(1)送受信部の接地については、メーカーの工事用図書等に指示されているので、これに従うこと。(3・2・3表示器の「接地方法」参照)
(2)接地ボルトは、他の電子機器と共用してはならない。
(3)木造船やFRP船では、必ず接地線を通じ接地板に接地する。
(4)ケーブルのがい装は、その部分の塗料を十分落とし、送受信機の箱体のケーブルクランプなどで、確実に接地する。
 万一無線機などに雑音が入るようであれば、再度ケーブルのがい装の接地を調べ直すと同時に、ケーブルの途中の何箇所かを船体に接地する。
 
3・4 電源部
3・4・1 取付方法
 一般に電源部は発熱量が大きいので、装置の内外の空気の流れを阻害しない場所に設置する。
(1)電源部の船体構造物等への取付けのため甲板・隔壁などにコーミング等を設ける場合があるが、この場合は、造船所と協議してから実施する。
(2)取付けに当たっては、メーカーの工事用図書の指示に従う。
(3)過電流、過電圧、極性逆転の保護装置や電源切替装置等付属装置がある場合は、メーカーの工事用図書の指示により取り付ける。
 電源切替装置については、切替機構が作動することを確認しておくこと。
 
3・4・2 電線の布設
(1)電線の布設経路は造船所から支給される電路系統図等による。
(2)電線はメーカーの工事用図書に指示されたものとする。
(3)高熱部や人の近づきやすい箇所では、適切な保護措置を講ずる。
(4)電線の支持・固定間隔及び曲げ半径については、規定を順守する。
(5)電線の貫通は、適切な電線貫通金物又はコーミングを使用し、貫通部には適切な防湿処理を施す。
 
3・4・3 接地方法
 接地については、メーカーの工事用図書の指示に従う。特に指示のない場合は、「3・2・3 表示器の接地方法」を参照のこと。
 接地については専用の接地ボルトにて行う。特に回転形では、防振台で船体から絶縁されていることもあるので、安全のためにも必ず接地すること。
 
3・5 導波管
3・5・1 一般的事項
 導波管等の配置図により貫通金物の取付け、導波管等取付台の船体への取付け、導波管等の切断、接続用部品の取付け等を行う。
 導波管等の取付けに当たっての一般的な注意事項は次のとおりである。
(1)貫通金物はメーカー支給品を使用する。
(2)貫通金物を甲板や隔壁の貫通部に取り付けるに当たっては、メーカーの工事用図書にある取付寸法等を示し、造船所にコーミングの取付けや開孔を依頼する。
(3)取付台は、1m間隔で配置する。
 フランジによる接続部においては、どちらかの端部からも100mm前後の所にも取付台を設ける。
(4)アンテナマストと導波管等との間隔は100mm以内とし、これより離れる場合は補強して振動を防止する。
(5)導波管等は取付台にクランプなどを用いて取り付ける。この際、導波管等とクランプの間に亜鉛板あるいはゴム板を巻くか、メーカー支給のプラスチック材を挿入する。
(6)甲板部及び甲板面から1500mm以上の高さまで(2mを超える必要はない)の導波管等には保護カバーを設ける。
 
3・5・2 接続方法
(1)接続箇所のフランジにはチョークフランジとプレンフランジ(別名フラットフランジともいう。)とがあり、必ず1対として使用する。また、チョークフランジは空中線側(上側)に位置させること。
(図3・5参照)
 
図3・5 導波管フランジの接続
 
(2)チョークフランジ側には防水用ガスケット(Oリング)を挿入する。(図3・5参照)
(3)接続ねじには、防食のためステンレス製のねじを使用すること。他の材質のねじは、絶対に使用してはいけない。(図3・5参照)
(4)接続は自然に力の加わらない状態で行われるべきであり、引張り、押し付け、ねじれなどストレスのかかる作業をしてはならない。ひずみにより亀裂が生じ浸水の原因になる。
(5)直線部分には必ず一箇所現場合わせの部分を設け、(4)項で禁止した作業が避けられるようにしなければならない。このためには、作業のやりやすい場所を選ぶことも必要である。(図3・6参照) 
 
図3・6 最終接続箇所の接続方法
ガスケットがよじれたり、切れたりして、防水効果を失ってしまう。
中のガスケットを傷つけないように接合部を同時に動かす。







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