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(b)配電盤に備え付けた器具の温度上昇限度
 配電盤及び同用器具の温度上昇限度は設備規程第223条の規定による。
 
(温度上昇限度)
第223条 配電盤に備え付けた器具の温度上昇限度は、作動状態において、定格電流を通電した場合第12号表に定めるところによる。
 
第12号表 配電盤及び制御器の温度上昇限度
機器の部分 温度上昇限度
(温度計法による。摂氏・度)
配電盤 制御器
電圧コイル A種絶縁のもの 50 65
B種絶縁のもの 80 85
エナメル線又はポリビニールホルマール線のみのもの 65 80
電流コイル A種絶縁のもの 50 65
B種絶縁のもの 80 95
単層巻エナメル線又はポリビニールホルマール線のみのもの 65 90
裸コイル 80 95
接触片 塊状のもの(銅及び銅合金) 50 65
塊状のもの(銀及び銀合金) 75 75
成層状のもの 30 40
刃形のもの 30 35
母線及び接続導体 40 50
端子 絶縁ケーブルを接続するもの 35 35
耐焔性絶縁ケーブルを接続するもの 45 45
裸抵抗体 5分間定格のもの 360 360
5分間定格以外のもの 260 260
埋込抵抗体 210 210
抵抗器 箱の上面より25ミリメートル離れた場所の排出空気 160 160
全閉形のものの外箱 35 35
備考 周囲温度が摂氏40度をこえる場所で使用するものには、その超過する温度をこの表の温度上昇限度から減ずるものとする。
 
(c)配電盤の絶縁抵抗及び絶縁耐力
 配電盤の絶縁抵抗及び絶縁耐力は設備規程第224条及び225条の規定による。
 
(絶縁抵抗)
第224条 配電盤の絶縁抵抗は、1メグオーム以上でなければならない。
2. 前項の絶縁抵抗の測定は、接地灯、標示灯若しくは電圧計回路のヒューズ又は常時母線に接続している電圧コイルを取りはずして行なってもよい。
 
(絶縁耐力)
第225条 配電盤の絶縁耐力の試験は次に掲げる試験電圧による。
(1)定格電圧60ボルト以下のもの 500ボルト
(2)定格電圧60ボルトをこえるもの 2×(充電部電圧)+1000ボルト(ただし1500ボルト未満の場合は1500ボルトとする。)
2. 前項の絶縁耐力の試験は、接地灯、標示灯若しくは電圧計回路のヒューズ又は常時母線に接続している電圧コィルを取りはずして行なってもよい。
 
(関連規則)
 設備規程第221条、223条関連(NK規則)
 
2.5 配電盤、区電盤、分電盤
2.5.6 直流発電機用計器
 船用直流発電機用配電盤には、少なくとも、表H2.8に示す計器を備えなければならない。
 
表H2.8 計器の数量
運転状態 計器の種類 数量
2線式 3線式
単独運転の場合 電流計 各発電機に1個(正極用)
※各発電機に2個(正極及び負極用)
電圧計 各発電機に1個
各発電機に1個(正負両極間正極又は負極と中性極の電圧測定用)
並行運転の場合 電流計 各発電機に1個(正極用)
※各発電機に2個(複巻の場合は、均圧線と電機子間、分巻の場合は、正極及び負極用)
電圧計 2個
(母線及び各発電機用)
2個(母線及び各発電機の正負両極間、正極又は負極と中性極の電圧測定用)
(備考) 1. 上記中※印は、中性線接地式の場合、零中心電流計1個を接地線に追加する。
2. 電圧計のいずれか1個は、船外給電電圧が測定できるものとする。
3. 発電機の自動制御等のため制御盤を備える場合には、上表の計器を制御盤に取付けてもよい。なお、制御盤が機関室外に設けられる場合には、発電機を機側で単独又は並行運転を行なうために必要な最低限の計器は、配電盤に備えること。
 
2.5.7 交流発電機用計器
 船用交流発電機用配電盤には、少なくとも、表H2.9に示す計器を備えなければならない。
 
表H2.9 計器の数量
運転状態 計器の種類 数量
単独運転の場合
電流計
電圧計
電力計
周波数計
※電流計
各発電機に1個(各相の電流測定用)
各発電機に1個(各相間の電圧測定用)
各発電機に1個(50kVA以下は省略してもよい)
1個(各発電機の周波数測定用)
励磁回路用として各発電機に1個
並行運転の場合
電流計
電圧計
電力計
周波数計
同期検定器及び同期検定灯
※電流計
各発電機に1個(各相の電流測定用)
2個(発電機の各相間及び母線の電圧測定用)
各発電機に1個
2個(各発電機及び母線の周波数測定用)
各1組 ただし、自動同期検定装置を設ける場合は、いずれか一方を省略してもよい。
励磁回路用として各発電機に1個
(備考) 1. 上表中※印のものは、必要な場合に限り装備すること。
2. 電圧計のいずれか1個は、船外給電電圧が測定できるものとする。
3. 発電機の自動制御等のため制御盤を備える場合には、上表の計器を制御盤に取付けてもよい。なお、制御盤が機関室外に設けられる場合には、発電機を機側で単独又は並行運転を行うために必要な最低限の計器は、配電盤に備えること。







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