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 さて、次に親心が失われつつあるということを申し上げました。もう一つだけ例を挙げますと、これは幼稚園や保育園の園長先生から聞いたお話ですが、保護者に向かって「どうか、自分で手弁当を渡してほしい」とお願いをしたら、ウイダーインゼリーという、栄養剤があります。それを持たせる親が複数いるということを聞きました。つまり、手っ取り早く栄養を与えればいいという、これも合理化とか、効率化的な発想です。「給食費を払っているのに、なぜいただきます・ごちそうさまと強制するのか」と。村上和雄という遺伝子研究の権威、この方は筑波大学の名誉教授でございますが、この方が大変面白いことを言っていまして、人間のヒトゲノムという遺伝子は、3千冊分の百科事典に含まれている全情報が、一粒のお米の60億分の1の小ささに書き込まれている。人間のDNAというのは、四つの塩基が30億ペアで構成されている。同じ親から生まれても、私6人兄弟姉妹ですが、性格はみんな違います。母親は12人兄弟ですが、随分違います。まさに一人一人が、オンリーワンの個性を持って生まれてきているわけですが、村上先生がおっしゃるには、「しかし97パーセントの遺伝子は眠っている。スイッチオフの状態だ。スイッチオンは、わずかに3パーセントだ」と言うのです。そのスイッチオフを、オンにするものは何か。彼は、三つだと言うのです。感動体験、喜び体験、感謝の体験だ。いただきますとか、ごちそうさまというのは自然の恵みに対する感謝ですけれども、そういう感謝の思いが親にないわけです。
 もう一つ大事なのは、日本人のDNAにスイッチオンをするという活動です。これは、日本の戦後の教育に一番欠けているものです。日本人のDNA。もちろん、子供は親のDNAを受け継いでいますが、日本人のDNAというものを受け継いでいるわけです。しかし、その日本人のDNAが、スイッチオフの状態のままなのです。
 山梨県で先日、県の青年会議所主催で「光齢者から学ぶ」という、光齢者は頭が光るのではなくて、魂が光っているという光齢者から学ぶという事業をやっていまして、おじいちゃん・おばあちゃんから手織物を学ぶということをやっていました。今の子たちは、手織物なんてとてもできない。手がぎこちなくて、器用に出来ないのです。ところがその手織物を器用に使いこなすのに、時間がほとんどかからなかったのです。あっという間に、見事な手さばきになりました。僕はそれを見ていて、「あ、日本人のDNAがスイッチオンになった」と思ったのです。
 つまり、日本の文化というものを受け継ぐ体験活動を通じて、日本人のDNAにスイッチオンにするという、こういうことをもっと家庭や学校でやる必要がある。そんなことを思ったのですが、このことと脳科学も随分関係してきますので、あとでお話をしたいと思います。
 最近の若い女性の意識の変化というのは、劇的に起きています。例えば厚生労働省の調査によると、既婚女性の8割は「子育てを負担に思う」と答えています。その第1の理由は、「自分の自由時間が奪われる」と答えているのです。つまり子育てをすることは、自分の自由時間を奪われるのだという意識を持つようになった。「子供といるといらいらすることが多い」、昭和56年には10.8パーセントでした。平成12年でしたか、これが30何パーセント伸びています。3倍に増えている。
 そういう親の意識というものをどうやって、子育ての意義や喜びというものをもっと感じていくように導いてゆくか。今は、ストレスがたまるというマイナス面ばかりが強調されます。家庭科の教科書を読んでいても、「専業主婦はストレスがたまって子供に問題が起きる」というようなことが書いてある。これでは、結婚や子育てに夢を持てない。そういう傾向が生じるのは、これは教育の成果です。
 さて、そういう中で、文部科学省が大きな動きを始めました。これは、私が4月25日に東京都に呼ばれまして、発表した資料があるのですけれども、それをちょっとご覧いただきたいと思います。資料の13ページです。13ページに、「脳科学を教育に生かす提言」というのがあります。これは日付が4月25日と入っていまして、東京都の少年問題庁内検討会という所で、僕がお話をしたものです。
 これを主催しておられる方は、東京都の竹花副知事。警察庁にこの夏に戻られる予定でしょうか。この方のもとで、東京都は本格的な取り組みを始めておりまして、それで教育委員会の幹部と知事部局の幹部を集めて、私がこのお話をさせていただいたのです。
 これは、今日お配りしている資料の40ページをご覧下さい。ほとんどの方がご存じない動きを、今ちょっと紹介しておきたいのですが、よろしいですか。それを縦にしていただいて、上のほうに青少年育成総合対策推進本部と書いてあります。
 何のためにこれを作ったかと言えば、「大人が変わらないと駄目だ、大人社会の在り方を変えないと駄目だ」(5)にそう書いてありますが。最近は見て見ぬふりをする大人が増えてきましたね。なぜこんなにジベタリアンが増えたか。もう大人が注意しなくなった。見て見ぬふりをするようになったわけです。そこで大人たちをもっと変えようということで、そこに五つほど課題が出ておりますが、今見ていただきたいのは左の下なのです。東京都がこれから青少年を巡る環境の総合的な調査・分析に本格的に取り組みます。3億円の予算で取り組むそうであります。私に声がかかったのは、その環境が青少年にどういう影響を与えているか、その有識者の協議会を作りたいと。首都大学東京などと連携をして実証的な調査分析を行いたい。ついてはその脳科学というものがどういうふうに教育に影響を及ぼしてくるか、脳科学との関係を話してくれということで提言をしたのが先程の資料でございます。
 また戻っていただいて、13〜14ページです。その教育委員会と知事部局の幹部の方たちにお話をしたのがこの資料でございます。「脳科学を教育に生かす提言」と、よろしいですか。1番は省略致します。2番です、脳科学と教育はどういうふうに今研究が進んでいるかということです。まず(2)です。文部科学省は昨年秋に、児童生徒の問題行動対策重点プログラムというのをまとめたのです。しかし、そこでは佐世保の少女の事件が取り上げられましたけれども、再発防止策として命を大切にする教育、そういうようなことがいろいろと取り上げられました。しかし命を大切にすると言っても小さいときにお母さんから抱き締められる愛着・受容という一番大事なプロセスを欠いたままでは「命を大事に」と言っても命の重大性を実感できないわけですから。小学校の高学年の372人の調査でも、「人が死んだらどうなりますか」と質問したら、「生き返る」が三分の一、「分からない」が三分の一、「生き返らない」が三分の一。これが今の5、6年生の実態です。命を実感できない。命を実感できない子に「命を大切に」と言っても魂に響かないわけです。心の琴線に触れないわけです。心の琴線に触れるためには、魂を動かすためにはまさに感性教育、子供たちの魂を揺さぶる愛情と信頼によって安心感と信頼感を育てる以外にないのです。基本的な信頼感「ベーシックトラスト」と言います。佐世保の少女は2億円の占有棟を作って、一対一のぬくもり体験を今体験しています。神戸の児童連続殺傷事件のA少年の場合も7年かけて、特別プロジェクトチームが疑似家族を作って、お父さん役・お母さん役の一対一の家族のぬくもりというものを再体験することによって初めて思いやりとか対人関係能力が育つ。その一対一のぬくもりのプロセスを体験する以外に立ち直る方法はないわけです。ということは、その家庭教育というものを見直す以外にない。「命を大切にする」と言っても、まず親から愛される、信頼される、そういうところからスタートしないと本当の意味で心の教育も命を大切にする教育も成功しないということです。
 そこで文部科学省は、2の(3)でございます、平成15年の7月に脳科学と教育研究に関する検討会の報告書をまとめたのです。それを簡単に、結論を図式化したものが巻末資料の15ページです。これが文部科学省の脳科学と教育研究の報告書の結論をまとめたものです。報告書は膨大なものですけれども、これを見ていただきますと、教育の場における課題に対して脳科学をはじめどういう貢献ができるかと。今までの教育学、心理学などのものと脳科学のような自然科学分野とを統合していくということを今始めています。そしてこの報告書を踏まえて今は更にもう一歩進んでいるわけです。実践的な研究が始まっております。
 また先程の13〜14ページに戻っていただきたいのですが。文部科学省の検討会の報告書を受けまして、矢印の所です、環境がどういう影響を子供に与えているか、情報化の進展がどういうふうに子供の脳に影響を与えているかということを長期的に追跡研究する必要があるということを指摘したわけです。そして科学技術振興機構で、この代表者は元文部大臣、日本における子供の認知・行動発達に影響を与える要因の解明という研究が始まりました。そして昨年と今年は準備調査、予備研究、4億円の予算で、三地域で500−600名の乳幼児の脳の検査が行われて研究が進んでいます。
 そして来年度、平成18年からは5年かけて本格的な調査研究が始まります。10地域でゼロ歳と5歳児、各5,000名の乳幼児の脳を検査しながら脳科学の研究が始まる。そして公募研究として「学習障害メカニズムの解明とその予防」あるいは「胎児の行動発達の研究」。こういうことが今どんどん進んでいるわけです。そして文部科学省が更に今年の1月から、(4)です、「情動の科学的解明と教育などへの応用に関する検討会」というのを始めました。これが7月下旬に報告書を出します。
 これはメモ書きでございますけれども、私が検討会を傍聴させていただいて興味深かったなと思っていることをメモ書きしているのですが、例えば自閉症が急増したのは1980年代の後半であります。そのことに関連してある有名な大学の副学長がこういうことをおっしゃいました。「1988年以降にコンビニ弁当チェーン店が全国各地に広がった」。もちろんコンビニ弁当が全国に広がったから自閉症が起きたというふうに短絡化させることはできませんが、一つの象徴的なものとして、つまり効率化というものが食育にまで入ってきたということだと思うのです。今食生活の乱れが子供の脳に異変を生じさせています。「食生活の乱れ」、これに対しても親はあまりにも無頓着であります。そのことも触れていると思います。食生活の乱れは大きく言って三つなのですけれども、栄養の偏りとそれから間食の増加と柔らかい食品の増加。これが問題なのです。
 かつて私が臨教審という政府の審議会の専門員していたころ、120名の塾長のヒアリングをしたことがあります。そうしましたら、食生活の指導をしているだけで学力がこんなに伸びたと報告をした塾があったのです。私はその時35歳ぐらいだったので、それはどうもよく理解できないなと思って終わっていたのが印象に残っているのです。つまり、食生活を正すということ、これは脳科学者が盛んに言っている「基本的な生活習慣が大事で、歩行することと呼吸することとそしゃくをするということが脳の機能を活性化するために大事なことなのだ」と言っているのです。今これが崩れているのです。歩かない、新しい新鮮な空気を吸わない、閉じこもりの子供は両方ないです。そしてそしゃくをしない。硬いものをかむことによって脳が活性化していく。しかし今軟らかい食品が多くなってしまっている。親はそのことに気付いていないので、簡単にコンビニで、簡単にチンできる食事を与えている。食育の大事さというものがだんだん強調されるようになりました。
 さて、その下に5番には厚生労働省の、先程申し上げた「小児型慢性疲労症候群」、この研究が本格的に始まりました。
 そして(6)のCOEというのは文部科学省の重点支援の研究です。これは億の単位の予算が付いているのですが、すでに脳科学については玉川大学、筑波大学、熊本大学でこの研究が始まっています。玉川大学は25人の専門家で脳科学と教育の研究をしています。小原学長が全人教育を脳科学で再検討しようと、そして玉川は来年から4-4-4システムに改められます。脳科学を根拠にして4-4-4制に改めます。すでに埼玉では、岩槻市で開智学園という私立の学校が4-4-4にもう改まっているのです。なぜ4-4-4かは今日ちょっと議論する時間がございませんが、脳の発達段階から見て4-4-4というのを開智学園は既にやっています。だから今度知事とお話をして見学をしてみようと思っているのです。
 筑波大学は、これは私が脳科学に関心を持った一つの契機でもあるのですが、そのことは産経新聞の「解答乱麻」に書いてあります。21ページを見ていただきますと、脳科学を教育に生かすということで産経新聞に定期的に書いているものであります。「脳科学を教育に生かす」というものの右上の一番冒頭部分です。アメリカは1990年代を脳の10年と定めて脳科学研究を大規模に推進しています。今2,000億円の予算と言われています。OECDもイギリスオックスフォード大学などの国際的ネットワークでこの脳科学の研究が始まっているのです。もうまさに国際競争に入っているわけです。そこで筑波大学は、上から2段目の後ろから5行目です、筑波大学人間総合科学研究科、大学院です、そこに「感性認知脳科学専攻」というのができたのです。岡本先生が抑制性というシナプスの発見でものすごく感動したと言いますが、僕にはこの「感性認知脳科学専攻」という言葉がとても感動的な言葉なのです。「感性」というものと「認知」というものを脳の中でどう統合していくかという専攻です。そこが今億の単位でこういうテーマで研究しているのです。「こころを解明する感性科学」もちろん心というものは単に科学で解明される単純なものではありません。脳科学がすぐに心を解明するとは思いませんけれども、そういう感性科学というアプローチが始まったということに僕は注目しています。
 そして僕の写真の下です。感性とは何か、感性の働き、感性の機構などの未知領域の総合的な理解が可能となる。今まで私は感性教育ということをライフワークに取り組んで参りましたが、それを脳科学から感性とは何か、情動というのが今文部科学省で徹底的に議論されています。皆さん、EQというのはこの情動の知能のことなのです、心の知能指数と言われます。IQはご存じですね。21世紀は総合的な人間力が問われる時代です。その総合的な人間力がPQです。この前頭連合野の知能、これをPQというのです。
 皆さんの資料にはないので、これをちょっと見ていただきたいのです。この前頭連合野の研究が深まってきた一つの契機は、フィニアス・ゲージという方が事故で鉄の棒が刺さって前頭連合野を損傷したのです。この人は大変な紳士だったのですが、人格が一変してしまったのです。女性に卑猥(ひわい)な言葉をかけるようになったのです。前頭連合野を損傷して何を失ったか。将来に向けた夢、展望、計画性がなくなった。5歳児と会ったら「私5年も生きていて疲れちゃった」と言いました。これは将来へ向けた夢がない。PQが育っていないのです。理性、感情の制御、むかつきというのはここが育っていないのです。協調性が育たない。主体性、独創性、好奇心、探究心、やる気、意志力、集中力、そして「幸福感」が育たない。PQというのはプリフロンタルクウォーティェント。プリフロントといのは前頭連合野のことです。前頭知能、あるいは人格的知能とか人間的知能と言われますが、ここが「人間らしさ」の機能なのです。人間らしさ、人間性です。人間力の一番の要であります。そのPQを育てるポイントは八つあると脳科学者が言っておりますが、これはあくまで仮説でありますけれども、興味深いのでその八つを指摘しておきます。資料にはございません。
 PQ育成のポイント第1、夢や目標を持たせる。2番目、多様な人間関係、社会関係を体験させる。3番目、直接体験、原体験、本物に触れるという、あるいは自然との触れ合いです。4番目は、自分が選んだ体験、自分がこれをしたいという自分が選んだ体験です。この例は兵庫県の「トライヤルウィーク」という体験活動が一番いい例なのです。地域で5日間体験活動をするのです。不登校児は全員、第一希望のやりたいことを成功した。つまり成就感、達成感を得て成功体験を通して78パーセントの不登校児が再登校できるようになった。ところが、2週間中学校で授業を受けているうちに登校率が34パーセントに落ちてしまったという例があります。つまり自分がやりたいという体験をやり遂げるという成就感、達成感、成功体験がスイッチオフをオンにするのです。自分が選んだ体験をやり遂げるという体験がスイッチオンにする。心のエネルギーを内側から引き出すのです。
 さて5番目に参りましょう。5番目は読書。特に音読、これは川島隆太と言う先生が盛んに言っています。黙読と音読では違います。音読のほうがはるかに脳を活性化する。これはまたこれから脳科学のお話で具体的にパワーポイントを使っていろいろとお話を聞く機会が出てくると思います。川島先生の本を見てもカラーで脳の映像が黙読と音読でこんなに違うということがよく分かります。音を出すほうが聴覚を刺激して更に活性化するからです。
 それから6番目は暗算、特に痴呆症にもいいと盛んに川島先生が言っています。単純な暗算です。これが脳を活性化するのです。
 7番目が乳幼児の世話。ここが面白いのです。乳幼児の世話をすることがPQを育てる。それは母子の両方です、あるいはお父さんと子供もそうですが。子育てを通して子供の無邪気な表情に触れながら親心が育っていく。PQが育っていく。セロトニンという脳内物質が出て幸福だなと感じる。つまり「幸福の物差し」、それは親と子のかかわりの中にある。親と子のかかわりのぬくもりの中に幸せという実感があるわけです。でも今、その幸福の物差しが狂い始めて、もっと豊かに、もっと便利に、もっと快適にというふうに経済の論理に走っているわけです。それが私たちのものの豊かさを実現したのですが、それが教育の荒廃の原因にもなっているという、そこをきちっと総括をしなければならないわけであります。
 8番目は野外キャンプであります。そういう流れがあるということを申し上げて、さて今度は日本の文化との関係についてお話を申し上げたいのですが、資料の8ページを見てください。今日のあいさつの中で新しい教科の伝統文化という科目が始まると申し上げましたが、これは4月21日付けの読売新聞でございます。これをご覧いただきますと、「新教科『伝統・文化』都立高校一斉導入」と書いてあります。そして下から2段目の傍線部分です。「東京都の教育委員会は来月、都立高校10校と小・中・盲・聾・養護学校の50校を日本文化に理解を求めるための推進校に指定した」と。そして「和太鼓や民謡や音楽の授業やクラブ活動を取り入れて、来月その成果を実例集にまとめることにしている」と。「それを参考に2008年度から都内に約1,900ある公立小中学校全校に日本文化にちなんだ学習プログラムを広める方針で、小中高の一貫した日本の伝統文化を受け継ぐ体験活動をはじめとした教育システムが確立される」、それを目指していると。東京都の教育委員会は、「グローバル化が進む国際社会の中では日本人としての誇りと自覚を育む教育が必要だ」と。「日本文化の理解を深めることが世界各国、各地域への文化を尊敬することにつながる」と言っているわけでございます。
 日本の文化を教えるという指導者を養成するという専門の大学院構想ができているのです。これが34ページであります。基になったものはこれなのですけれども、これから文部科学省が「専門大学院」というのを作ろうとしています。その専門大学院の一つに兵庫教育大学が、「学校教育に和文化の風を」と、いいタイトルですね。「学校教育に和文化の風を」、これはなかなかいいセンスですね。そういうタイトルの報告書をまとめているのです。これからもっと学校教育に日本の文化の風を吹かせようと。そこで文化創造指導者の養成を目的とする大学院、つまり日本の文化というものをピシッと教えることができる指導者を養成する大学院を作ろうと。これがこの34ページであります。
 これを見ますと「日本文化教育研究実践講座」というもので、この中に脳科学研究がきちっと位置付けられているのです。僕は印を付けています。専門科目の中に、「脳科学研究演習」というのが入っています。必修科目に入っています。つまり日本の文化というものを教えるときに、脳科学というものをきちっと踏まえて指導者を養成しようと。あとは伝統文化基礎科目とか、いろいろと中身が詳しくあります。いよいよそういう日本の文化を教える指導者を養成する大学院というところまで来たわけであります。







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