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展示・実験コーナー
「カーリング」“ハウスの中心を狙おう!”
[この運動に求められる主な能力/集中力・テクニック]
 カーリングは氷の上で花崗岩(かこうがん)のストーンを滑らせ、ハウス(円)の中に入れて得点を競うスポーツです。ストーンを遠くまで運ぶには、ブルームと呼ばれるブラシで氷上を掃きます(はきます)。ストーンの前のゴミを取りのぞいたり、摩擦熱で薄い氷の膜を作ることで距離を延ばすことができるためです。
 競技では4人が1チームとなり、相手チームと交互(こうご)に一人が1個づつストーンを2回滑らせます。1試合は10エンド。エンドとは、2つのチームがストーンを交互に投げ得点を決める一区切りのことです。1エンドの勝負は、最終的にハウスの中心に、どちらのチームのストーンが最も近いかで決まります。
参考文献:遊戯社刊「ニュースポーツ事典」
 
[ミニカーリングをやってみよう!]
●1対1で競います。スティックを使って、交互に4個のストーンをハウスの中心めがけて運んでください。
●相手のストーンは、はじき飛ばしてもかまいません。
●勝負は1エンドごとに、ハウスの中心に最も近いストーンが、どちらのストーンかによって決まります。図のような場合は、1-0で赤の勝ちとなります。
 
 
カーリングの主なルール
●どのエンドでも、初めの4つのストーンのプレーが終わり制止するまで、相手チームはフリーガードゾーン内のストーンをはじき出すことはできません。
●プレーヤーは、ホッグラインの前でストーンを離さなければなりません。
●ストーンが反対側のティーラインに達するまで、相手チームはスウィーピング(ブラシで掃く動作)を始めてはいけません。
●ティーラインの向こうでは、ストーンを投げているチームにスウィーピングの優先権がありますが、相手チームもスウィープしてかまいません。
●スウィーピングの最中、自分のストーンにあやまって触れた場合、相手チームがストーンをそのままにしておく事を望まない限り(かぎり)、そのストーンはプレーからはずさなければなりません。
●どんな時でもティーラインの向こうでは、スウィーピングは各チーム1人しかできません。
●作戦決定に3分以上かけてはいけません。
●1試合の1チームの持ち時間は75分間です。それを超える(こえる)と負けとなります。
●右ききのプレーヤーは左側のハック、左ききのプレーヤーは右側のハックからストーンを投げます。
●氷を傷つけるような靴をはいたり、道具を使ってはいけません。
 
「スキージャンプ」〜浮力の実験
[この運動に求められる主な能力/パワー・持久力・瞬発力]
 スキージャンプはノルディックスキー競技のひとつで、ジャンプ台から急斜面を滑り(すべり)降り(助走)、角度のついた踏切台から空中に飛び出し、専用のスキー板と体を使ってバランスをとり、風を上手につかみダイナミックに滑空するものです。そして飛距離と姿勢の美しさで点数を競います。
 20世紀後半まで、滑空のスタイルは、気をつけの姿勢でスキーを揃える(そろえる)ものが主流でした。しかし、1985年スウェーデンのボークレブがスキー板をVの字に開くフォームで登場。飛距離を飛躍的に伸ばし周囲を驚かせました。スキー板を平行に揃える飛び方にくらべ、V字形は飛行機の翼のように風を受ける面積が広いため、浮力と揚力が増し、飛距離がアップすることから現在の主流スタイルになったのです。
 
■スキージャンプの起源
 スキージャンプの発祥は、17世紀のノルウェーで囚人を処刑する手段として用いられたのが始まりといわれていますが、最近では1840年頃(ころ)、ノルウェーのテレマーク地方でのスキー遊びが自然発生的に競技になったといわれています。
 
参考文献:スポーツ流体力学研究所資料、ニュースレター。
※実験装置(そうち)のスキー板を、Vの字や平行などいろいろな形にして、どの形がよく浮く(うく)か試してみよう!
 
 
「ボルダリング」〜フリークライミングに挑戦!
[この運動に求められる主な能力/筋力・持久力]
 ボルダリングは、フリークライミングの最もシンプルなもので、高さ4メートルほどの比較的(ひかくてき)に低い壁で行います。ボルダリングに必要なのはフリークライミング用の靴と、手につける汗どめ(チョークパウダー)だけ。色や柄のついたホールドに手足をかけて登ります。
 フリークライミングは、1960年代頃(ころ)アメリカのヨセミテ渓谷を中心に定着しました。その後、人工壁の登場によって、フリークライミングは新しい時代に入ったといえます。ボルダリングも、手軽に始められるフリークライミングのひとつとして、近年注目されているスポーツです。
 
参考文献:山と渓谷社刊「インドア・クライミング」「フリークライミング」
 
※両手・両足をどこに置いたらいいかを考えながら、同じ色のボルダーを追って、左から右へ移動(いどう)してみよう。
 


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