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c. バクテリア
 表II.5.3-16及び図II.5.3-6(1)〜(2)には大腸菌群数の変化を示し、表II.5.3-17及び図II.5.3-7(1)〜(2)には従属栄養細菌数の変化を示した。
 大腸菌群は全てIMO排出基準を満たしたが、未処理原水自体の濃度が10月のIMO基準対応システム試験時の試験原水で1,000〜5,125CFU/100検出されたのに比べると一桁少ない。そのため、本試験のバクテリアに対する処理効果は、従属栄養細菌での評価が適当と考えられる。
 従属栄養細菌は、注入オゾン濃度0.7mg/及び1.0mg/では処理直後に顕著な減少が認められるものの、その後再増殖しているが、2.5mg/では処理直後から検出限界以下であり、その後の再増殖も認められない。すなわち、IMO排出基準に定められている病原性バクテリアを含め、全てのバクテリアに対して、注入オゾン濃度2.5mg/で完全な処理効果が得られるものと考えられる。
 
表II.5.3-16 IMO排出基準対応改良システム(SPHS-V1)の試験における大腸菌群数の変化
サンプル\注入オゾン濃度 大腸菌群(CFU/100
0.7mg/ 1.0mg/ 2.5mg/
未処理原水 100 550 750
処理直後 ND ND ND
処理5日後 ND ND ND
処理7日後 ND ND ND
 ここでいう“未処理原水”とは港湾自然海水をいい、“処理”を冠してあるのは、オゾンを注入し、スペシャルパイプを通過させた処理水を表す。なお、数値は4回の試験の平均値。NDは検出限界以下。
 
図II.5.3-6(1) IMO排出基準対応改良システム(SPHS-V1)の試験における大腸菌群数の変化
(拡大画面:29KB)
 ここでいう“未処理原水”とは港湾自然海水をいい、“処理”を冠してあるのは、オゾンを注入し、スペシャルパイプを通過させた処理水を表す。なお、数値は4回の試験の平均値。NDは検出限界以下。
 
図II.5.3-6(2) IMO排出基準対応改良システム(SPHS-V1)の試験における大腸菌群数の変化
(拡大画面:16KB)
 ここでいう“未処理原水”とは港湾自然海水をいい、“処理”を冠してあるのは、オゾンを注入し、スペシャルパイプを通過させた処理水を表す。なお、数値は4回の試験の平均値。NDは検出限界以下。
 
表II.5.3-17 IMO排出基準対応改良システム(SPHS-V1)の試験における従属栄養細菌数の変化
サンプル\注入オゾン濃度 従属栄養細菌(CFU/100
0.7mg/ 1.0mg/ 2.5mg/
未処理原水 980,000 5,725,000 3,263,000
処理直後 200 1,150 0
処理5日後 260,938 4,305,400 0
処理7日後 6,137,500 24,812,688 0
 ここでいう“未処理原水”とは港湾自然海水をいい、“処理”を冠してあるのは、オゾンを注入し、スペシャルパイプを通過させた処理水を表す。なお、数値は4回の試験の平均値。NDは検出限界以下。
 
図II.5.3-7(1) IMO排出基準対応改良システム(SPHS-V1)の試験における従属栄養細菌数の変化
(拡大画面:44KB)
 ここでいう“未処理原水”とは港湾自然海水をいい、“処理”を冠してあるのは、オゾンを注入し、スペシャルパイプを通過させた処理水を表す。なお、数値は4回の試験の平均値。NDは検出限界以下。
 
図II.5.3-7(2) IMO排出基準対応改良システム(SPHS-V1)の試験における従属栄養細菌数の変化
(拡大画面:18KB)


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