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〔2〕巡回研修会
1. 実施内容
 これまで油流出事故処理件数の少ない地区及び当センター職員が訪問指導する機会の少なかった、富山、熊本、徳島、三重、福島の5地区において、計296名に対し油防除技術等に関する研修を実施した。
 地域の海上防災能力の向上を図るため、実施地区を管轄する海上保安部署の協力を得て、港湾事業者等が会員となっている排出油防除協議会の定例総会等に併せ開催することにより、少しでも多くの関係者に参加してもらえるよう考慮した。
 また、下記の項目を研修の主な内容とし油流出事故対応に必要な油の性状から処分に至るまで、現場において作業を行う者が必要となる知識の普及に努めると共に、開催地の特色を盛り込んだ海上防災意識の向上に努めた。
・大規模油流出事故における油防除作業の事故事例とその教訓
・油の性状と経時変化
・油処理剤、オイルフェンス、油回収機材、油吸着材等の防除資機材基礎知識及び使用方法
・回収
・清掃
・貯蔵及び処分
・事前計画
・流出事故における求償制度等
 
(1)富山地区巡回研修会
a. 日時・場所
5月26日(水) 14:50〜16:30
高岡文化センター(高岡市)
b. 内容
研修 題材「流出油事故への対応」により、海上災害防止センター及び油流出事故例紹介をはじめ、オイルフェンス、油回収機材、油処理剤、油吸着材等の防除資機材の基礎知識及び洋上回収・海岸清掃手法並びに費用求償制度等の講習
海上災害防止センター防災部業務課課長 萩原
〃 防災訓業務課係員 鎌田
c. 参加人員
47名
 
(2)熊本地区巡回研修会
a. 日時・場所
6月25日(木) 14:00〜16:00
ホワイトパレス出雲(八代市)
b. 内容
研修 題材「流出油事故への対応」により、海上災害防止センター及び油流出事故例紹介をはじめ、油処理剤、オイルフェンス、油回収機材、油吸着材等の防除資機材の基礎知識及び洋上回収・海岸清掃手法並びに費用求償制度等の講習
海上災害防止センター防災部業務課課長代理 宮脇
〃 佐世保支所長 桑原
c. 参加人員
64名
 
(3)徳島地区巡回研修会
a. 日時・場所
6月28日(月) 13:00〜15:00
徳島県建設センター(徳島市)
b. 内容
研修 題材「流出油事故への対応」により、海上災害防止センター及び油流出事故例紹介をはじめ、油処理剤、オイルフェンス、油回収機材、油吸着材等の防除資機材の基礎知識及び洋上回収・海岸清掃手法並びに費用求償制度等の講習
海上災害防止センター防災部業務課課長 萩原
〃 総務部総務係長 奥山
c. 参加人員
62名
 
(4)三重地区巡回研修会
a. 日時・場所
7月7日(水) 14:30〜17:00
四日市港ポートビル(四日市市)
b. 内容
研修 題材「流出油事故への対応」により、独立行政法人海上災害防止センター及び油流出事故例紹介をはじめ、油処理剤、オイルフェンス、油回収機材、油吸着材等の防除資機材の基礎知識及び洋上回収・海岸清掃手法並びに費用求償制度等の講習
海上災害防止センター防災部業務課課長 萩原
〃 防災訓練所教官 清野
c. 参加人員
43名
 
(5)福島地区巡回研修会
a. 日時・場所
2月7日(月) 13:00〜16:00
いわき市観光物産センター(いわき市)
b. 内容
研修 題材「流出油事故への対応」により、独立行政法人海上災害防止センター及び油流出事故例紹介をはじめ、油処理剤、オイルフェンス、油回収機材、油吸着材等の防除資機材の基礎知識及び洋上回収・海岸清掃手法並びに費用求償制度等の講習
海上災害防止センター防災部業務課課長 萩原
〃 総務部総務係長 奥山
c. 参加人員
80名
 
2. 事業の成果等
 計画どおり富山、熊本、徳島、三重、福島の5地区で研修会を実施し、計画の150人を2倍近く上回る296人の参加が得られた。
 研修の内容は、開催地の特色を盛り込んだ排出油防除手法の基礎知識として、事故発生直後に現場において作業を行う者が必要となる知識の普及に重点を置き、地域における現場での流出油防除能力の向上を図れたと思料する。
 研修に対する意見として、参加者のほとんどが今後も開催して欲しい、開催すれば参加するとの回答が多数有り、この研修により、事故対応時に役に立つとの回答が殆どであった。
 研修内容希望としては、事故事例、資機材の使用方法、費用の請求等を上げており、今後とも研修項目に引き続き取り入れたい。
 
 
 
 
 
 


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