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図IV-3.1 集油オイルフェンス展張状況図
 
2)小型油回収装置の設置
 小型油回収装置は、ポンプ駆動用の油圧ホース及び油回収用移送ホースを装着して、岸壁に配置されたクレーン車により、集油フェンスの岸壁側と岸壁との間で挟まれる海面に設置した。
 小型油回収装置の設置に要した時間は数分であった。
 小型油回収装置の設置状況を写真IV-3.7に示す。
 
写真IV-3.7 小型油回収装置の設置状況
 
3) 水回収状況
 小型油回収装置の設置後、直ちに水回収作業を行ったが、小型油回収装置は、小型油回収装置に流入する水とポンプで排水する水量とのバランスが良好であるため、スキマーヘッドは波に良く追従していることが観察された。
 小型油回収装置の水回収の状況を写真IV-3.8〜写真IV-3.9に示す。
 
写真IV-3.8 水回収の状況1
 
写真IV-3.9 水回収の状況2
 
IV-3 まとめ
 訓練5における集油用オイルフェンスと小型油回収装置を組合わせた複合的な防除手法についてまとめると次のとおりである。
(1)集油用オイルフェンスの展張及び小型油回収装置の設置等の作業がスムーズであり、短期間で油回収体制が整った。
(2)小型油回収装置の水回収訓練では、油回収装置の移送ポンプの操作が適切であったこと、港内での静穏な海域での作業であったことから、良好な水回収が行われた。
(3)起重機船にバキュームカーを搭載して第1次オイルフェンス内の油の回収を行い、台船に集油する(手続きのみ)内容を想定した訓練については、一般資機材であるバキュームカーを油回収資機材として複合的に使用しており、非常に有効的な手段であると思われる。


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