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III スキマー簡易洗浄システムの試作及び実用化実験
III-1 概要
 平成15年度にスキマー等の洗浄方法に関する調査研究として、スキマーの内外部を簡易な方法で効果的に洗浄するためのシステムを試作し、洗浄効果等の調査を行った結果、内部洗浄に関しては、スキマー及び油水移送ホースの内部に残った高粘度の油塊を十分に取り除くことができないといった問題が生じ、実用化にあたっては、洗浄ラインの途中にストレーナ(こし器)等の油塊を除去する装置や内部洗浄装置の手前に汚油分離槽を取り付けたシステムを検討する必要があることが分かった。
 また、外部洗浄に関しては、市販の高圧洗浄機を使用して洗浄効果の試験を行ったが、市販の高圧洗浄機は設計上、灯油等の油の噴射を想定していないため、灯油を散布するためには、新たに耐油性のある材質により洗浄機を試作する必要があることが分かった。
 このため、平成16年度は、事故現場で簡易な方法によりスキマーの内外部を洗浄するための手段を確立するため、前年度に引き続いて、スキマー簡易洗浄システムを試作し、実用化のための実験を実施した。
 
III-2 スキマー簡易洗浄システムの試作
III-2-1 スキマー内部洗浄装置の作製
 スキマー(FOILEX TDS-200)の内部に灯油を循環させて洗浄する装置を作製し、内部洗浄後の灯油及びごみの後処理方法について検討を行う。
 図III-2.1及び図III-2.2に倣い、次の装置の作製を行う。
 
1 内部洗浄装置本体
2 スキマー積載台
3 内外部洗浄用受皿兼洗浄液飛散防止システム
 
図III-2.1 スキマー内部洗浄装置イメージ図
 
 
図III-2.2
内外部洗浄用受皿兼洗浄液飛散防止システムイメージ図
 
 
1 内部洗浄装置本体
 内部洗浄装置本体の製作図を図III-2.3に、本体各部の状況を写真III-2.1から写真III-2.5に示す。
 内部洗浄装置本体は、15年度に作製したスキマー内部洗浄装置の形状を参考にして新たに作製した。装置上面を蓋付きの開口可能な構造とし、装置内部には油塊(ごみ)を簡易に取り除くことができるよう、こし網を新設した。
 
図III-2.3 内部洗浄装置本体製作図
(拡大画面:64KB)


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