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V モデル事業の総合評価と今後に向けて
1. モデル事業の総合評価
 福山海洋少年団では、日本連盟のモデル事業を受け、体験活動4事業、展示訓練2事業、アンケート調査、有識者懇談会を実施した。事業の決定が遅かったり台風の影響が多々ありましたが、何とか完遂することができた。
 福山海洋少年団がここまで外に向かってアピールできたことが、知名度のアップに繋がり、これからの団員増加ができると確信している。
 アンケート結果から得られた貴重な意見等を大切にし、福山海洋少年団のこれからの活動に生かして行きたい。
 評価については、各事業で述べていることと重複するので省略する。
 
2. 今後に向けて
(1)モデル事業で実施した市民参加の行事(見て・来て・体験)をできるだけ実施し、海洋少年団活動を多くの市民に認知してもらう取り組みをする。
 
(2)福山海洋少年団結団時の基本姿勢を堅持しながら、日本連盟のカリキュラムの中の選択プログラムを積極的に訓練に取り入れていく。
 
(3)若い指導者の育成。指導者の力量のアップに努める。
 
(4)単位団だけの取り組みでは限界があるものもある。今後は県連盟単位での活動も視野に入れながら、海洋少年団全体で団員拡充についての取り組みをする。
 
(5)活動資金の確保。子どもに過剰な負担をかけることは、団員増加に繋がらない。有力な後援団体を確保するのは指導者の仕事である。
 
VI 参加者感想文
海の教室に参加して
福山市立新涯小学校 5年 勝浦優太
 
 今日僕は福山港へ清掃に行きました。
 今年は台風がたくさん来たので、ゴミがいっぱい打ち上げられていました。弁当の空や空き缶もたくさんありました。みんなのマナーが悪いなあと思いました。1時間で片付くのかと思いましたが、たくさんの人が来ていたのでなんとか片付きました。発泡スチロールの細かい粒がたくさんありました。
 続いて、海洋少年団の人たちが手旗やロープワーク、カッター体験をさせてくれました。僕は最初に手旗をしました。指導の人が最初に「赤あげて、白さげて、赤さげないで白さげる、これが手旗です」と言ったので、「かんたんだなあ」と思いました。でも次に本当の手旗信号は14の基本の形があって、それを組み合わせて文字を打つのだと教えてくれました。僕くらいの団員の人が見本を見せてくれながら、14の基本の形を覚えました。ちょっと肩が疲れたけど、団員の人みたいに文字が自由に打てたら楽しいだろうなあと思いました。
 次に、ロープワークをしました。いろんな結び方があるんだなあとはじめて知りました。3つくらい覚えたところで、二組に分かれてリレーをしました。とても親切に教えてもらったので楽しかったです。
 巡視船の体験航海は、今回で2回目だったので同じコースであまりおもしろくなかったです。
 最後にやったのがカッターです。風が出て海が少し荒れてよく揺れました。最初は少し怖かったけど、女の団員の人が力強くこいでいるのを見て僕も頑張ろうと思いました。女の団員のひとが優しく教えてくれたので何とかこげました。でもとても大変でした。肩が痛くなりました。団員の人たちはすごいなぁと思いました。
 お昼は天ぷらうどんを食べました。とてもおいしかったです。友だちと、今日来て良かったなあと話しをしました。一日でこんなにたくさんのことを平気でする海洋少年団の人を尊敬します。また、参加したいです。
 
初めて乗ったカヌー
福山市立鞆小学校 4年 重森翔太
 
 今日、僕は羽田君に誘われて海洋少年団のカヌー体験に参加しました。
 最初に高島小学校に集まって、みんなで歩いて高浜海岸まで行きました。海岸に着くと風が強くて、波も高かったので、今日できるのかなあと心配になりました。
 しばらくすると、海洋少年団の大人の人がトラックでカヌーを積んできたので、みんなで海岸まで下ろしました。
 最初にみんなで体操をして、身体をほぐしました。海洋少年団の人からライフジャケットのつけ方とカヌーのこぎ方を教えてもらい、二人乗りのカヌーに乗りました。波打ち際の波が高かったので乗りにくかったけど、うまく沖に出ることができました。風と波が高かったので沈むのではないかと心配でしたが、後の海洋少年団の人が「大丈夫だよ」といってくれ、少し安心しました。
 しばらくすると海洋少年団の人がわざとカヌーをひっくり返しました。僕はびっくりして慌てましたが、ライフジャケットをつけていたので楽に浮いていました。足も着いたし、ライフジャケットをして泳ぐのも初めてだったので、とても楽しかったです。こんなことができる羽田君がとてもうらやましく思いました。
 最後に、みんなでカヌーをトラックに積んで体験が終わりました。海岸の近くの人が、「家にシャワーがあるから皆で使っていいよ」といってくれたのでシャワーを使わせてもらいました。海洋少年団のみんなが一生けんめい頑張っていたからシャワーを使わせてもらえたのだなあと思いました。とても楽しい一日でした。
 
「仙酔島クリーン作戦」に参加して
福山海洋少年団 中等2級 高木厚瑚
 
 朝、みんなで福山駅に集合して先生の車に分乗して鞆へ行きました。鞆の渡船場から船に乗って仙酔島へ渡りました。
 私は、初めての経験で見るものすべてが新鮮でした。国民宿舎の前に集合して、注意事項を聞き、清掃の担当を説明してもらってグループに分かれてクリーン作戦の開始です。
 私たちは、山越えをして彦浦海岸を担当することになりました。途中、タヌキに会いました。夜行性であるはずのタヌキが昼間にウロウロしているのに驚きましたが、国民宿舎の人の話によると、観光客や海水浴の人がエサをやったりするので昼間でも出てくるとのことでした。今年は特に台風の影響でエサも少ないから余計多いと言われました。身近でタヌキを見るのが初めてでしたがとても可愛い顔をしていました。
 彦浦海岸に着くと、そこはまだ台風の爪あとが残っており、家が無残な姿で建っていました。改めて自然の力に驚かされました。海岸には缶やビン、ビニールや発泡スチロールの破片がいっぱいありました。拾ってもなかなか減りませんでした。休憩時間に国民宿舎の人が五色石のことについて説明してくれました。仙酔島には五色の石があるということをはじめて知りました。みんなで探してみました。1時間半ゴミ拾いをした後、みんなで海賊汁とおにぎり、焼きそばを食べました。とてもおいしかったです。
 今、環境問題が盛んに言われていますが、みんなが使うところはみんなで気をつけながらきれいに使わなければと思いました。捨てればゴミ、集めれば資源です。


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