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地域防犯システムの構築に関する研究

 事業名 地域防犯システムの構築に関する研究
 団体名 地方自治研究機構 注目度注目度5


第1章 わが国および滋賀県の地域防犯に関する動向の概括
1 わが国の地域防犯に関する動向の概括
(1)地域防犯の取組に至る背景
 終戦直後の一時期をのぞき、刑法犯認知件数は減少傾向にあったが、昭和48年を境に増加に転じ、年々増加の傾向にある(平成15年の認知件数は昭和48年の2.3倍)。
 また、6割前後で推移していた検挙率も平成元年に5割を割り込んで以来年々低下傾向にあり、近年では2割前後で推移している状態である。
 国際化の進展、交通利便性の向上、女性の社会進出などをはじめとした社会情勢の変化に伴い、手口の凶悪化・巧妙化、少年犯罪の増加、国際犯罪の増加、広域犯罪の増加等、手口・犯罪者属性が多様化してきている。
 このような犯罪情勢の中で、従来型の警察による検挙・取締りに依存した警察依存型防犯の限界が指摘されることに伴い、警察任せではなく、警察、自治体、地域住民、NPOといった地域関連主体がそれぞれ役割を担い、効果的な連携を行う地域防犯への取組が求められている。
 
図表1-1 全国における刑法犯認知件数(交通関係業務上過失を除く)・
検挙件数・検挙率の推移
出典)警察庁「捜査活動に関する統計」より作成
 
 悪化する犯罪情勢への対策として、昭和50年代半ば以降、警察・その他関係機関により、まちづくりと犯罪抑止との関係性を分析する観点から、地域防犯に関する調査研究が実施されており、現在の全国各地における地域防犯の取組の基礎となっている。
 
(1)都市における防犯基準策定のための基礎調査(昭和55年度)
・警察および建築・都市計画の学識経験者との共同研究
・警察統計データ分析、意識調査等を行い、市街地特性と犯罪発生の関係を分析
・まちづくりにおける環境設計による防犯の視点等を整理
 
(2)住環境の防犯性能に関する調査研究(昭和55年度)
・住宅・都市整備公団による取組
・住宅団地の空間特性と犯罪・犯罪不安感の関係を分析
・団地空間の要素ごとに防犯性能の向上のための指針作成
 
(3)都市開発と犯罪発生に関する調査(平成3年度)
・警察庁および(財)都市防犯研究センターによる調査研究
・東京都内6地区のケーススタディ(犯罪発生状況と住民の意識調査)を実施
・市街地特性による犯罪の発生状況の違いやまちづくりにおける犯罪予防の視点を整理
 
(4)団地屋外における犯罪等を防ぐ設計マニュアル策定調査(平成4年度)
・住宅・都市整備公団、(株)マヌ都市室建築研究所による調査研究
・団地の屋外空間における防犯診断のケーススタディ実施、設計指針の整理
 
(5)安全・安心まちづくり研究会での調査研究活動(平成9年度)
・国土交通省・警察庁の合同調査検討委員会の設立による研究活動
・安全で安心して暮らせるまちづくりを推進することを目標に調査・分析
・地域安全活動への参加方策(ソフト面)、防犯環境設計(CPTED)によるまちづくりのノウハウを整理
 
(1)地域防犯の取組に至る背景
 滋賀県においては、平成14年度の刑法犯認知件数が過去最悪を記録し、10年間での犯罪増加率が1.78倍に達している。
 このような犯罪情勢の悪化に伴い、治安に対しての住民不安感が高まっていく中で、滋賀県では誰もが安心して生き生きと暮らせる安全な社会の実現を目指して、平成15年4月に「なくそう犯罪」滋賀安全なまちづくり条例を施行するとともに、同年10月には基本方針を策定し、県、市町、県民、事業者等が一体となって取組む犯罪抑止の総ぐるみ運動を展開している。
 その結果、平成15年の刑法犯認知件数は27,801件と4,382件減少し、減少率も全国一という大きな成果を上げている。
 
(1)犯罪発生の現状
ア 刑法犯(交通関係業務上過失除く)認知件数、検挙件数、検挙人員の推移
 刑法犯認知件数は平成7年頃より急激な増加傾向に転じ、平成14年には10年前の1.78倍(全国平均1.58倍)に達している。平成15年には減少に転じており、27,801件(前年比−13.6%)となっている。
 一方、検挙件数および人員については、刑法犯認知件数の急増に対し、横ばいもしくは減少傾向にある。
 
図表1-2
 
滋賀県における刑法犯認知件数(交通関係業務上過失を除く)・検挙件数・検挙人員の推移
(拡大画面:123KB)
出典)滋賀県警察本部「滋賀の犯罪(平成15年)」(平成16年10月21日)より作成
(※昭和40年以前の人口データは昭和30年、35年データ以外不明)
 
イ 犯罪率および検挙率の推移
 犯罪率(人口1万人あたりの刑法犯認知件数)は、平成6年以降急増傾向を示しており、平成14年には237件(全国犯罪率:224件)となっており、全国傾向を上回っていたが、平成15年には204件(全国犯罪率:219件)と全国傾向を下回っている。
 検挙率は、平成元年で5割を割り込んだ後、年々減少傾向にあったが平成15年では増加に転じ29%(全国検挙率:23.2%)となり平成10年時点と同水準に回復している。
 
図表1-3 滋賀県における犯罪率および検挙率の推移
出典)滋賀県警察本部「滋賀の犯罪(平成15年)」(平成16年10月21日)より作成
 
 平成15年の犯罪率について全国都道府県と比較すると、滋賀県は全国で15番目と多く、依然上位につけている。
 
図表1-4 犯罪率分布図(全国比較)
出典)滋賀県警察本部「滋賀の犯罪(平成15年)」(平成16年10月21日)より作成







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