日本財団 図書館


第5章 伊勢船型木造船の管理・運営について
5-1 運航事業について
 
 運航・管理・保管業務は、報告書に基づきNPO法人神社みなとまち再生グループが行う。
 
1)組織
住所及び名称
伊勢市神社港 60番地
特定非営利活動法人 神社みなとまち再生グループ
理事長 中村清
 
2)役員の氏名
理事長 中村清
副理事長 中村康
理事 福田茂
理事 竹内康
理事 沖林宏一
理事 森幸朗
 
 一般旅客定期航路事業を行ない航路の起点、寄港地、終点及びそれら相互間の距離(121頁の航路図参照)は、次の通りである。
起点: 海の駅神社
寄港地: 川の駅二軒茶屋、川の駅河崎、海の駅大湊
終点: 海の駅神社
 
相互間の距離
海の駅神社・・・川の駅二軒茶屋 間 2.5km
川の駅二軒茶屋・・・川の駅河崎 間 1.2km
海の駅大湊・・・海の駅神社 間 2.0km
 
 別添の資料1から資料9参照
 
1)係留施設・乗降施設
(1)岸壁・桟橋・ポンツーン等の構造の詳細については、海の駅神社は資料1から4、川の駅河崎は、資料5及び6、川の駅二軒茶屋は、資料7及び8、海の駅大湊は、資料9を参照
(2)ビット等係留設備の強度及び配置については海の駅神社は資料1から4、川の駅河崎は資料5及び6、川の駅二軒茶屋は資料7及び8海の駅大湊は資料9を参照
(3)防舷材の構造及び配置
浮き桟橋(ポンツーン)は周囲にバンパー(ポリエステル樹脂製)を設置。
詳細については別添書類(資料3、7')を参照
 
2)水域施設
 使用桟橋の位置、配置などについては、別添資料1から9を参照
 使用予定水域の水深については、河崎から二軒茶屋等勢田川航路上1.6mの水深がある。
 また、係留乗降用ポンツーン付近の入出港操船に必要な水域についても、使用船舶の最大喫水0.4m以上の水深は確保され、十分に安全が確保されており、何ら支障はありません。なお、港内操船図については資料9〜12参照
 
3)気象・海象に対する安全対策
 運航管理者は、旅客船を就航させる日は、気象情報サービスセンターから、第1便発航前と定時(12時)に伊勢湾内の気象・海象情報を入手し、本船発港前に船長に対し、必要な情報を与えるほか、本船船長もテレビ、ラジオ、NTT電話サービス等により常時気象・海象状況を把握して安全を維持する。
 
4)陸上施設
 待合所、発券所と船舶の乗降口との経路、旅客乗降用施設の概要詳細は別添書類(資料1、5、7、9)を参照
 
 本船の運航は、職業的専門性を要し、人命を預かる重大な任務であることから、責任の所在を明確にし、しっかりとした運航管理体制を確立するため運航管理規程等に従い適確に事業を遂行する。
(1)運行管理組織
1)運航管理者 中村康
運航管理補助者 定浪利久
 
2)運航管理組織図
 
運航管理体制
 
3)運航管理者の勤務体制
 運航管理者は、本船就航中は原則としてNPO法人に勤務する。
 運航管理者がやむを得ず不在となる場合は、運航管理規程の定めるところにより予め代行者を指名して運航管理にあたらせる。
 運航管理補助者を常時就労させ万全の運航管理体制を維持する。
 
1)発航の中止
 伊勢湾内の気象・海象が次の条件の一に達していると認めるときは、発航を中止する。
風速 14M/S以上
波高 0.7M以上
視程 500M以上
2)基準航行の中止
 航行中、周囲の気象・海象が上記の条件の一に達していると認めるときは、基準航行にかかわらず、航行の継続を中止し、反転、避泊その他適切な措置を取る。特に周辺の視程が上記基準に達すると認めるときは、基準航行如何にかかわらず、一層見張りを厳重にすると共に安全運航を維持する。また、そのときの状況に適した安全な速力に減速する等、適切な措置を講ずる。
 
 
乗組み船員名簿
氏名 資格 年齢
中井功 小型2級 62歳
出口弘美 小型2級 62歳
岩崎洋右 小型1級 67歳
中村清 小型2級 62歳
中村康 小型2級 63歳
保津欽也 小型1級 69歳
 
(1)陸上作業 綱取り及び監視
(2)船内作業 操船及び見張り
 
1)運航日程及び運航時刻
 別紙運航時刻表による。(土・日運航)
2)旅客、手荷物、小荷物、自動車(自動車航送をする場合)及び貨物(貨物運送をする場合)の使用旅客船ごとの最大搭載数量
 定員 20名
3)貸切運送
 一般旅客定期航路内における貸切運送をする。
 
1)乗合運賃
(1)運賃は、普通運賃とする。
(2)乗船券は、普通乗船券を発行する。
(3)乗船券を持たないものは、乗船することが出来ない。
(4)乗船券は、発売日当日限り有効とする。
(5)乗船後、途中で下船した場合残りの区間は使用できない。また、前途の運賃は払戻しを行わない。
 
運賃
こども:普通運賃額の半額。(ただし、10円未満は四捨五入とする)
12歳未満のものに適用する。ただし、3歳未満は無料とする。
 
2)貸切運賃
運賃は、貸切運賃とする。
 
区分 運賃額 備考
1回1船貸 15,000 2時間以内
半日貸切 20,000 4時間以内
1日貸切 30,000 4〜8時間以内
 
3)運航時刻表(土日運航)
 
運航時刻表
(土・日運航)
 
1)使用船舶
 有限会社出口造船所で新造した伊勢船型復元木造船であり、推進機関は、40馬力の船外機、航海速力は8ノットの快適な乗り心地と相まって安全性についても旋回性能、復元性、凌波性に優れた船舶であり、機能・構造について日本小型船舶検査機構の船舶検査に合格している。
2)運航の目的
 本船の運航は、癒しを求める多様な楽しみの創造を演出する快適空間づくりの事業のプランとして水上交通による拠点間移動として海の駅神社→川の駅二軒茶屋→川の駅河崎→海の駅大湊→海の駅神社の航路の乗船者に「語り部」(乗務員)が伊勢舟形の歴史と構造、周辺の町並みの歴史と文化を語り聞かせ、それらの取組みにより観光戦略支援事業として発展させるを目的としており、運航管理規程に基づき安全管理に努めるとともに航行に際しては担当船長は航行中絶えず周囲の状況に留意して、航走波により他船に危険を及ぼさないように、適度の速力で航行することを原則とする。
3)保険
 船舶保険及び船客定員一名に対し3000万円の支払い限度額搭乗者傷害保険に加入している。
 
1)航路は、安全運航上実行可能な範囲において、管制対象船の航路を避けて設定し、航路を横断するときは、直角に近い形で、速やかに横断する。
2)停泊中又は航行中の漁船、はしけ、小型の納涼船、その他雑種船の航波障害の発生に留意し、付近航行に際しては、安全な速力、距離を確保する。
特に、海象に十分注意して航行する。
3)夜間航行に際しては見張りを更に厳重にし、安全航行に努め、離桟・着桟時等の安全にも努める。
4)視界制限状態においては、見張りを一層厳重にし周辺の状況に応じて安全な速力まで減じ事故防止に努める。
5)基準航行に関する工事海域、障害物等の情報収集を常に行ない、事故防止に努める。
 
 旧中西協同造船所の跡地(伊勢市竹ヶ鼻町)の引揚げ船台を借受け本船の保管場所とする。
 
 運航管理の組織・運航管理者及び運航管理補助者の選任・勤務体制・職務権限・運航計画・配乗計画・運航中止に係る取り決め、安全に係る諸事項を定めている等これらに伴う運航基準、作業基準、事故処理基準及び地震防災対策基準を次頁に定めている。
 なお、運送約款については、標準運送約款とするため掲載を省略した。







日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION