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7. バリアフリー化による外出行動の変化
 船や港のバリアフリー化による島外への外出増加意向をみると、「今より増やしたい」が30.3%、「増やすつもりはない」が25.5%、「わからない」が30.3%となっている。
 障害別にみると、「車いすを使用している」、「ほとんど聞こえない」、「ほとんど見えない(1人で外出可)」など障害の程度の重い人ほど、「今より増やしたい」と回答する人の割合が高くなる傾向がみられる。
 
図5-7-1 バリアフリー化による島外への外出増加意向(障害別)
 
 島外への外出を「今より増やしたい」と回答した人について、船や港のバリアフリー化が進んだ後の島外への外出回数と、現在の島外への外出回数を比較してみると、「週に3〜4回」の割合は、現状2.6%から改善後18.2%へ、「月に1回程度」の割合は、現状12.8%から改善後19.9%に増加している。一方、「年に数回程度」の割合は現状30.9%から改善後19.3%に減少することから、船や港のバリアフリー化が進むことによって、離島住民の島外への外出が促進されるものと予想される。
 
図5-7-2 バリアフリー化による島外への外出の増加意向
 
 次に、外出の仕方の変化に対する意向では、「外出する範囲を広げたい」との回答が27.1%、「目的地まで一人でいきたい」が10.7%となっている。
 これを地区別にみると、対馬地区では「外出する範囲を広げたい」が29.8%と、他地区に比べてやや高い。一方、壱岐地区では「目的地まで一人でいきたい」が15.0%と、他地区に比べて高い割合になっている。
 年齢別では、64歳以下では37.0%が「外出する範囲を広げたい」と回答している。また「目的地まで一人でいきたい」については、高齢者でやや割合が高くなる傾向がみられる。
 何らかの障害を有する人では、全体と比べて「外出する範囲を広げたい」、「目的地まで一人でいきたい」とも高い割合になっており、特に、視覚に障害を有する人では34.8%の人が「外出する範囲を広げたい」と回答している。
 
図5-7-3 外出の仕方の変化に対する意向(地区別)
 
図5-7-4 外出の仕方の変化に対する意向(年齢別)
 
図5-7-5 外出の仕方の変化に対する意向(障害別)







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